茨城を代表する冬の味覚・あんこう。本記事では、「あんこう鍋」を提供する宿泊施設や飲食店が点在する大洗や北茨城、水戸エリアを中心に、おすすめのスポットを厳選して紹介します。
名物の「どぶ汁」や旬の時期についても解説するので、おでかけ前の参考にしてくださいね。濃厚なあん肝をはじめとする“七つ道具”を余すことなく味わえる郷土料理を、ぜひ現地で堪能しましょう。
茨城名物「あんこう鍋」とは?
あんこうの美味しい時期

茨城の冬の味覚を代表するあんこう。“東のアンコウ、西のフグ”と称されるほど美味な食材として知られています。
あんこうの旬は冬。特に身が引き締まり、“海のフォアグラ”とも呼ばれる濃厚な肝が大きく育つ11月から3月頃は、最も美味しい時期とされています。
高タンパク、低脂質、コラーゲン豊富な冬のヘルシーグルメ

あんこうの身は、高タンパク・低脂質で、皮やヒレにはコラーゲンが豊富に含まれています。
“骨以外捨てるところがない魚”といわれるほど余すことなく味わえるのが魅力。肝、皮、胃など食用になる部位は“七つ道具”と呼ばれ、それぞれ異なる食感や味を楽しめます。
「あんこう鍋」の種類

調理法や味によって「あんこう鍋」と「どぶ汁」の2種類の鍋料理がありますが、どちらも「あんこう鍋」と呼ばれています。
「あんこう鍋」は、身や肝、皮などの部位を使い、味噌や醤油ベースのスープで煮込む料理です。淡白でやわらかな身に、あん肝の旨みが加わり、野菜にもスープの美味しさが染み込みます。
本来「どぶ汁」は水をほとんど使わず、あん肝を鍋に炒り付け、野菜とあんこうの身から出た水分だけで煮込む鍋料理。最近はそこに少し出汁を入れる「どぶ汁風」「どぶ汁仕立て」といった食べ方で「どぶ汁」として提供している店も多くあります。
通常の「あんこう鍋」よりさらに濃厚な味わいが楽しめますよ。
「あんこう鍋」が味わえる旅館・民宿
あんこうの宿 まるみつ旅館【北茨城市】
鍋-1グランプリ優勝!あん肝でつくる秘伝の味噌スープは深みのある濃厚な味わい
2017年開催の第8回全国ご当地鍋フェスタ 鍋-1グランプリで優勝した「あんこう鍋」が名物の宿です。社長自ら市場へ足を運び、その日に水揚げされた新鮮な魚介を厳選しています。
鍋には、地元・平潟漁港から仕入れたあんこうを使用。身や皮、その他を余すことなく食べられます。
ゼラチン質たっぷりのぷるぷるとした皮や、口の中でとろける濃厚なあん肝など、部位ごとの食感の違いを感じられます。鍋の味の決め手は、代々受け継がれてきた秘伝のあん肝味噌です。
あんこうの旨みが溶け出したアツアツのスープに、大根やわかめなどの具材を合わせてグツグツと煮込むことで、体の芯から温まる奥深く濃厚な味わいに仕上がります。
「まるみつ旅館」では一年を通してあんこう料理を提供しています。
水揚げされたばかりの地魚と「どぶ汁」を一緒に楽しめる「あんこうどぶ汁と旬の地魚プラン」や、とれたてのあん肝を常陸牛で包み特製割り下でいただく「あん肝すき焼きプラン」といった茨城の名産品を2つ同時に味わえる宿泊プランもありますよ。

食事だけでなく、温泉も思う存分満喫できるのがこの宿の魅力。
深さ1.65mの「宇宙風呂」では水深が深く無重力のような浮遊感を体験可能なほか、あんこう由来のコラーゲン成分を使用した「コラーゲン風呂」、防水加工の畳を敷いた「畳風呂」など、6種類の湯船を備えています。
(画像提供:あんこうの宿 まるみつ旅館)
うぐいす谷温泉 竹の葉【北茨城市】
常磐沖の「きあんこう」がたっぷり!コース料理で北茨城の海の幸を心行くまで楽しむ
「うぐいす谷温泉 竹の葉」は、竹林と渓流に囲まれた一軒宿です。常磐沖で獲れた新鮮な「きあんこう」を用いた「あんこう鍋」が冬の名物となっています。
上質なあん肝と地元産の味噌を合わせた特製スープは、旨みが幾重にも重なる濃厚で奥行きのある味わい。湯気を立てる鍋の中には、ふっくらとした白身やコラーゲンたっぷりの皮など、ぶつ切りにしたあんこうがゴロゴロと入っています。

宿のイチオシプランのひとつが、「あんこう鍋」と「キンキの煮付け」を一度に食べられる「よくばりプラン」。
高級魚として知られるキンキは、ふっくらとした身から上品な脂がジュワッと溢れ出すのが魅力です。先代から受け継いだ味付けで照りよくじっくり炊き上げており、ふわとろの身が口の中でとろけます。
刺身の盛り合わせをはじめ、季節ごとの海の幸を取り入れた料理で、北茨城の海の恵みを堪能できますよ。

二ツ島川のせせらぎが響く自然豊かな立地。温泉は肌あたりのやわらかなナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉で、大浴場や露天風呂、家族風呂からは竹林と川の流れを眺められます。
(画像提供:うぐいす谷温泉 竹の葉)
としまや月浜の湯【北茨城市】
脂がのった「きあんこう」を厳選!地元の特選味噌を合わせた濃厚どぶ汁仕立て
北茨城市の宿「としまや月浜の湯」で提供している「あんこう鍋」は、常磐沖で水揚げした「きあんこう」を使用。この宿で提供するあんこうは、肝までしっかりと脂がのり、太っているのが特徴です。
火にかけると、野菜の甘みやあん肝の濃厚な旨みがじわじわと溶け出し、味噌の芳醇な香りが食欲を刺激します。
食後は、あんこうのエキスを最後の一滴まで吸い込んだ至福の雑炊を堪能。アツアツを頬張れば、口いっぱいに磯の風味とコクが広がります。

「あんこう鍋プラン」は、あんこう鍋のほか、地魚を使ったお刺身や煮魚を含むボリュームたっぷりのセット!メインの鍋をどぶ汁に変えた「どぶ汁フルコースプラン」もあります。
宿が建つのは、幕末の水戸藩主・徳川斉昭が“どの季節も素晴らしく見飽きない”と詠んだ磯原海岸沿い。館内では、移り変わる海や空の景色、潮騒を感じながら露天風呂も楽しめます。
(画像提供:としまや月浜の湯)
大洗パークホテル【大洗町】
丁寧な下処理が生み出す、濃厚で口当たりの優しいあんこう鍋付きの和洋会席

太平洋を望むロケーションにある「大洗パークホテル」では、茨城県の旬の食材を取り入れた会席料理で、「あんこう鍋」を堪能できます。
「あんこう鍋」を味わえる宿泊プランは2種類。和と洋を織り交ぜた料理が提供される「和洋スタンダード会席+あんこう鍋」付のプランでは、旬魚のカルパッチョや真鯛の胡麻茶漬けといった7品の料理と共に、あんこう鍋を味わえます。
鍋は、あんこうの身や皮、胃、肝など様々な部位をたっぷりと使用しており、淡白な白身から、とろりとした奥深い肝まで余すことなく食べられる一品。
コク深い味噌と旨みの詰まったあん肝をたっぷり使った特製スープは、濃厚ながらも後味はすっきりとしており、洋風の料理ともマッチします。
もう一つの「カジュアル御膳+あんこう鍋プラン」は、あんこう鍋と5品の料理をセットにした、食事を軽めにしたい人向けのプランです。
※あんこう鍋は、2026年11月1日(日)~2027年3月31日(水)限定で提供
※季節に応じてお品書きは変更

静かな松林に囲まれたリゾートホテルで、2026年3月には館内を全面リニューアル。サウナ・ジャグジー付きの客室やプライベートヴィラなど、旅のスタイルに合わせた滞在が可能です。
(画像提供:大洗パークホテル)
ホテル大洗 舞凛館【大洗町】
ニンニク風味の特製出汁のスープが決め手!赤味噌を加えた食べやすいあんこう鍋
「ホテル大洗 舞凛館」の「あんこう鍋」は、あん肝とニンニクを使った特製出汁に、赤味噌を加えた味噌仕立てのスープです。
たっぷりの野菜やキノコとともに煮込むことで、あんこうのすべての部位から染み出した旨みがスープにじんわりと溶け込みます。
食欲をそそるニンニクの風味を効かせた出汁は、特有の臭みを抑え、一口飲めばガツンとしたコクが広がります。
〆には、旨みのエキスをたっぷり吸い込んだアツアツの雑炊を。ふんわりと卵でとじれば、たまらないまろやかさです。
鶴や牡丹などの縁起のよい和柄をあしらった障子が設けられた「風水部屋」があり、運気も上がりそう。一室ごとに異なる個性をまとった客室が、ホテルステイの非日常感をいっそう盛り立てます。
食事は夕食・朝食ともに個室で提供されるため、周囲を気にせず、ファミリーもカップルもゆったりと食事の時間を過ごせます。宿泊プランは20種類以上あり、旅のスタイルに合わせて選べるのも嬉しいですね。
(画像提供:大洗温泉 ホテル大洗 舞凛館)
潮騒の宿 丸徳【ひたちなか市】
自家製の焼き味噌に白味噌をブレンド!香ばしく焼き上げた良質な肝を溶かしながら味わって
名勝・阿字ヶ浦海岸を望む「潮騒の宿 丸徳」は、新鮮な海の幸を使った磯料理が評判の宿です。
「あんこう鍋」には、あん肝や身、皮、ヒレ、エラ、胃など食用の部位を惜しみなく使用。淡白でふっくらとした身、ゼラチン質たっぷりのぷるぷるとした皮、そして口の中で濃厚にとろけるあん肝など、部位ごとの違いを味わえるのも魅力です。
仕入れから吊るし切り、湯引き、味付けまで宿ですべて行っているため、新鮮なあんこうを食べられます。
スープは、信州味噌とあん肝を練り合わせて香ばしく焼き上げた自家製の焼き味噌に、まろやかな白味噌を加えたオリジナル。グツグツと煮立つ鍋からは、味噌と海の幸の食欲をそそる香りがふわりと漂います。
鍋に入るあん肝は崩れにくい良質なものを厳選しているため、そのままゴロっとした食感を楽しむのはもちろん、熱々のスープに少しずつ溶かし、さらにコク深くまろやかな味わいへと変化させるのもたまりません。
食事の締めくくりは、あんこうと野菜の旨みを吸い込んだ至福の雑炊。仲居さんが目の前で手際よく、ふんわりと卵をまとったアツアツの絶品の一杯を仕上げてくれます。

「あんこう鍋基本プラン」では、「あんこう鍋」をはじめ、あん肝、とも酢、刺身、雑炊を楽しめます。さらに、サクッと香ばしいあんこうの唐揚げや、こってり濃厚なあん肝ソテーなどが付く「あんこう鍋フルコース」もおすすめです。
(画像提供:潮騒の宿 丸徳)
「あんこう鍋」が味わえる飲食店
潮騒の湯【大洗町】
あん肝のコクを溶かしこんだ、濃厚な味噌スープで“七つ道具”を堪能
大洗サンビーチ近くに位置する温浴施設「潮騒の湯」。館内にはレストランがあり、地元の海の幸を使った料理に親しめます。
「あんこう鍋」(2026年9月時点価格未定)には、肝、身、皮、胃、エラ、ヒレ、卵巣といった“あんこう七つ道具”を使用(一部入らない場合あり)。
弾力のある白身や、ゼラチン質たっぷりのぷるぷるの皮など、部位ごとの食感がたまりません。あん肝を溶かし込んだとろりと濃厚な味噌スープが、ふっくらとしたあんこうの身と相性抜群!
白菜、長ネギ、水菜、えのき、ごぼうといったたっぷりの野菜に芯まで染み込み、噛むほどに旨みがジュワッと溢れ出します。鍋の〆には、濃厚なエキスが溶け込んだスープを、うどんや雑炊で最後の一滴まで飲み干してください。
食事ができる展望レストランは、約180名を収容できる広々とした空間。目の前に広がる海の景色とともに料理を味わえますよ。
また、施設内の温泉では“化石海水”と呼ばれる、太古の海水が地層に閉じ込められてできた湯を使用しており、体がポカポカと温まります。大洗の海を感じる開放的な露天風呂も快適です。
茨城県東茨城郡大洗町大貫町256-25
10時~21時30分(レストランLO20時、入浴最終受付20時30分)
なし
大洗駅よりタクシーで約4分/北関東自動車道水戸大洗ICより約8分
あり(無料)
「潮騒の湯」の詳細はこちら
(画像提供:潮騒の湯)
割烹 魚政【水戸市】
数種の味噌とあん肝の割り下に秘伝のスパイス。食べやすく奥深い至福のスープ
茨城県産の食材を使った本格和食を味わえる「割烹 魚政」。
冬の名物は、気軽にあんこうと納豆料理を楽しめる「慶喜よしのぶコース」(6600円)、あんこうと郷土の味覚を満喫できる「斉昭なりあきコース」(9900円)、あんこう尽くしの贅沢な「光圀みつくにコース」(12100円)。予算や好みに合わせて選べます。※いずれも2人前から注文可
「あんこう鍋」は、焼き味噌を含む数種類の味噌にあん肝を合わせた特製の割り下が決め手。秘伝のスパイスがコクと奥行きを添えます。
近海で獲れたあんこうは鮮度の良さが自慢。丁寧な下処理により臭みを抑えたふっくら柔らかな身や、とろける肝、ぷりっとした皮など、多彩な部位の旨みが秘伝のスパイス香るスープと絶妙に絡み合います。地元で獲れた野菜や米と合わせて、茨城の豊かな食文化を満喫できますよ。
〆には、あんこうを余すことなく味わえる雑炊がおすすめ。スープの豊かなコクが染み渡る、満足感のある一杯です。
店は落ち着いた和の空間で、テーブル席やカウンター席のほか、大小9部屋の個室を備えています。
茨城県水戸市大工町2-1-23
【ランチ】11時30分~14時(LO13時30分)【ディナー】17時~21時(LO20時)
不定
水戸駅よりタクシー約10分/常磐自動車道水戸ICより約16分
あり(有料)
「割烹 魚政」の詳細はこちら
(画像提供:割烹 魚政)
五鐵 夢境庵【水戸市】
毎日仕入れ立ての鮮度抜群のあんこう!肝をから炒りしたどぶ汁は後味さっぱり
「五鐵 夢境庵(ごてつむきょうあん)」は、あんこうや奥久慈しゃも、常陸牛など茨城を代表する地元食材を使った料理が味わえる店です。
冬の名物は「あんこう鍋」(3630円)。常磐沖で獲れる10~15kgほどの良質なあんこうを毎日仕入れ、鮮度にこだわって提供しています。※2人前から注文可
鍋は、あん肝をから炒りして味噌と合わせる伝統的な「どぶ汁」仕立て。骨から取った出汁と肝のコクが合わさった特製スープは、濃厚でありながら後味はすっきりとしています。
たっぷりの白身のほか、皮やエラ、卵巣など“あんこうの七つ道具”も味わえ、部位を頬張るたびに異なる食感と風味が弾けます。〆は、旨みがギュッと凝縮されたスープでいただく雑炊で、鍋の余韻を最後まで堪能できますよ。
店名は、時代小説『鬼平犯科帳』に登場する軍鶏鍋屋「五鐵」に由来しているのだそう。
全席個室で、大小11席の掘りごたつ式の座敷もあります。足を伸ばしてくつろげる和の空間で、ゆっくり食事を楽しんでくださいね。
茨城県水戸市南町1-3-27
【ランチ】11時~14時(LO13時30分)【ディナー】17時~21時(LO20時30分)
【10月~5月】1月1日【6月~9月】日
水戸駅より徒歩約10分/常磐自動車道水戸ICより約25分
あり(有料※ランチは1時間、ディナーは2時間まで無料)
「五鐵 夢境庵」の詳細はこちら
(画像提供:五鐵 夢境庵)
水戸 山翠【水戸市】
醤油ベースの出汁に「あん肝入り焼き味噌」を後から溶かす味の変化が楽しい
季節を問わず「あんこう鍋」を提供する「水戸 山翠」。冬の名物というイメージが強いあんこうを一年中提供しており、県外から訪れる観光客はもちろん、地元客にも親しまれています。
名物の「元祖あんこう鍋」(4300円)は、1人前から注文可能。ゼラチン質が豊富な良質の「ほんあんこう」を使用し、身のほか、肝、エラ、ヒレ、皮、卵、胃まで、“あんこう七つ道具”を一度に味わえます。
あんこうは伝統的な「吊るし切り」でさばき、半日ほど水にさらして丁寧に下処理。時間をかけることで臭みやアクを抑え、あんこう本来の旨みを引き出しています。
茨城県産の長ネギや白菜をはじめ、豆腐やこんにゃく、にんじん、えのき、三つ葉など鍋の具材も豪華です。
醤油ベースの出汁が煮立ってきたら、「あん肝入り焼き味噌」を溶かし入れます。後から加えることでふわりと香ばしい匂いが立ち上り、スープが徐々に濃厚でコク深い味わいへと変化します。
〆には、まず具材とともにうどんで、次に旨みたっぷりのスープで雑炊に。二段階で最後まであんこうの魅力を堪能できます。
「あんこう鍋」以外にも、奥久慈しゃも、納豆といった茨城の郷土料理が多彩に揃い、つい長居したくなる一軒です。
茨城県水戸市泉町2-2-40
【ランチ】11時30分~14時30分(LO14時)【ディナー】17時~21時(LO20時)
【11月~5月】火、年末年始【6月~10月】月、火
水戸駅より徒歩約15分/常磐自動車道水戸ICより約15分
なし
「水戸 山翠」の詳細はこちら
(画像提供:水戸 山翠)
茨城県「あんこう鍋」マップ
まとめ
茨城県の多くの飲食店や宿泊施設では、11月~3月頃に「あんこう鍋」を提供しています。人気店は早めに予約が埋まることもあるため、冬に味わいたい場合は事前にホームページなどをチェックしてくださいね。
※この記事は2026年9月17日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。
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