火山大国日本には、効果効能があると言われる温泉が湧出する源泉が数多くあります。定番の温泉街は、温泉だけでなくグルメや街並み、風光明媚な風景や伝統文化も楽しめます。
今回は観光士でもある温泉ソムリエeriさんおすすめの、全国各地の魅力溢れる温泉地をご紹介します!
【宮城県】鳴子温泉郷
バラエティ豊かな泉質の温泉と渓谷美に恵まれた温泉郷

「鳴子温泉郷」は「鳴子温泉」「東鳴子温泉」「川渡温泉」「中山平温泉」「鬼首温泉」の総称です。2016年には環境省指定の国民保養温泉地となっていて、美容や生活習慣病に効果効能が期待できます。泉質が豊富で、7種の湯が湧き出る「いで湯の里」は、自家源泉を所有する宿が多く、旅館の温泉や共同浴場を湯めぐりして楽しむことができます。
「中山平温泉」には“うなぎ湯”や“しんとろの湯”と呼ばれるとろみのある温泉があり、ぬるぬるした、化粧水のような美肌の湯を体験してみてください。

「鳴子温泉」から車で15分ほど走ると鳴子峡があります。鳴子峡は、渓谷美を一望できる絶景スポットで、紅葉の季節には多くの観光客が訪れます。レストハウスにある見晴台は、定番の撮影スポットです。中山平側の入口から回顧橋まで、高低差約100mの渓谷を階段で降りながら美しい景色を堪能できます。近くには大深沢遊歩道(2.2km)があり、ゆっくり紅葉を楽しめます。
※鳴子峡は11月下旬~4月下旬の間、閉鎖しております。開放時期につきましては、公式HPをご確認ください。
鳴子温泉駅の近くにある「餅処深瀬」では、みたらしタレがかかった看板商品の「栗だんご」がおすすめ!売り切れ次第終了のため、食べ損ねないよう予約も可能です。
宮城県大崎市鳴子温泉字湯元
旅館・浴場により異なる
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鳴子温泉駅下車/東北自動車道古川ICより45分
あり(40台/無料)※湯めぐり駐車場 他旅館により異なる
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(画像提供:鳴子温泉郷観光協会)
【群馬県】草津温泉
草津温泉のシンボル「湯畑」を中心に湯めぐりと散策を楽しもう

草津の町は、温泉の匂いと湯けむり漂うシンボル「湯畑」を中心に、数多くの源泉があります。情緒溢れる温泉地の代名詞とも言える草津温泉は、疲れが取れるだけでなく傷や怪我が治るとされ、昔から武将や文人、歌人など多くの人々が湯治に訪れていました。
泉質は主に、酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉です。町内の至る所に湧き出る源泉は大小100余ヵ所。1日に膨大な量の温泉が自然に湧出しています。そのためほとんどの旅館や施設が源泉かけ流しです。
「湯畑」周辺には共同浴場や足湯があるので、湯めぐりをしながら散策が楽しめます。草津には温泉まんじゅうのお店がたくさんあるので、散策中にお気に入りを探してみては。


「湯畑」前に立つ大正ロマン風の建物、「熱乃湯」ではリズムの良い“湯もみ唄”に合わせて行われる湯もみを鑑賞することができます。草津の源泉は高温のため、そのまま入浴することはできません。そこで、温泉の効能を薄めずに適温にする方法として、熱い湯の中に長い板を入れて湯をもむ「湯もみ」の文化ができました。
散歩の途中、ひと息つくなら湯畑近くのレトロな雰囲気のカフェ「珈琲専科 綾」を訪れてみては。香り高いコーヒーと、キャベツたっぷりの焼きサンドがおすすめです。
群馬県吾妻郡草津町
旅館・浴場により異なる
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長野原草津口駅よりJRバス草津温泉バスターミナル下車/関越自動車道渋川伊香保ICより約1時間20分、中央道須玉ICより約3時間
あり(約180台/2時間未満700円)※湯畑観光駐車場(約150台/2時間未満550円)※西の河原公園駐車場 他旅館により異なる
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(画像提供:草津温泉観光協会)
【石川県】加賀温泉郷
加賀の伝統工芸と自然景観に恵まれた3つの温泉地

「加賀温泉郷」には、「片山津温泉」、「山代温泉」、「山中温泉」の3つの温泉地があります。「片山津温泉」は、加賀三湖のひとつである柴山潟湖畔にあり、明治初期から湯宿が始まりました。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。湯冷めしにくく、冷え性に効くと言われています。温泉からは雄大な白山連峰や、日に七度色を変えるという美しい湖面など風光明媚な眺望が臨めます。
「山代温泉」は、約1300年前から続く歴史ある温泉地。「湯の曲輪(ゆのがわ)」と呼ばれる総湯を中心に旅館や商店が立ち並ぶ街並みには、山代の原風景が今なお色濃く残っています。泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩の塩化物泉。2カ所の共同浴場「総湯」と「古総湯」があり、建物には九谷焼のタイルやステンドグラスが使用され、加賀らしさが散りばめられています。古総湯には洗い場が無く、かけ湯をして湯に浸かる「湯あみ」という昔ながらの入浴方法が再現されています。ノスタルジーを感じさせる浴場で湯あみ体験をしてみてください。

「山中温泉」は、かつて松尾芭蕉が絶賛した名所「鶴仙渓(かくせんけい)」の美しい自然景観に恵まれています。泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉。ゆげ街道には山中漆器や九谷焼のギャラリー、グルメスポットが軒を連ねています。山中漆器で石川の地酒が飲める「和酒BAR 縁がわ」もおすすめ。「加賀温泉郷」で温泉とグルメだけでなく、加賀らしい景観や伝統文化にも触れてみて
くださいね。
石川県加賀市作見町ヲ6-2 JR加賀温泉駅内(加賀市観光情報センター)
旅館・浴場により異なる
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加賀温泉駅より加賀周遊バス、または北鉄加賀バスで各温泉地へ/北陸自動車道片山津IC、または北陸自動車道加賀ICより約10~20分
あり(旅館・浴場により異なる)
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(画像提供:加賀市観光情報センター)
【長野県】野沢温泉村
村人と湯守り仏に守られてきた温泉村で外湯めぐり

「野沢温泉村」は、村の名前に「温泉」とついている日本でも珍しい村です。江戸時代から“湯仲間”という制度によって守られてきた13カ所の外湯は、村の人たちの共有財産として大切に引き継がれてきました。自然湧出泉の源泉は、麻釜(おがま)を含め30湯余りあり、泉質は単純硫黄泉ほか。効能は外湯によって異なりますが、主に神経痛・胃腸機能の低下・皮膚炎などに効果が期待できるといわれています。
野沢温泉の湯まもり仏として、大湯には薬師三尊が、その他の湯には12体の神将が祀られています。外湯は無料ですが賽銭箱があります。湯を守ってくれる仏様、村の人たちへお心付けをして、ありがたくお湯をいただきましょう。

観光所やお土産屋さんでは「集印帳」が購入できるので、外湯めぐりをしながらスタンプを集めてみては。型の上に紙をしっかりと固定し、すりこぎ棒で擦って刷るというユニークなスタンプの手法も旅の思い出になりそうですね。スタンプが集まると記念品がもらえます。
共同浴場によっては温泉卵作りができるところがあるので、チェックしてみてくださいね。
長野県下高井郡野沢温泉村大字豊郷
【4月~11月】5時~23時【12月~3月】6時~23時 ※例外あり
なし ※外湯ごとに清掃日あり
無料
飯山駅より直通バス野沢温泉ライナーで約25分野沢温泉下車/上信越自動車道豊田飯山ICより約1時間
あり※中央ターミナルは現在普通車不可【新田立体駐車場】50台/1時間100円※車両高さ制限2.1m
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(画像提供:一般社団法人 野沢温泉マウンテンリゾート観光局)
【長野県】渋温泉
九湯めぐりは「巡浴祈願手ぬぐい」に願いを込めて。

1300年前に開湯した「渋温泉」には、地面を掘ればすぐお湯が出てしまうと言われるほど多くの源泉があります。主な泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。鉄分が多く、褐色を帯びたものから白濁するもの、緑がかったもの無色透明など、源泉によって成分が違うので効能も様々です。
石畳が続く街並みには、2003年に国の登録有形文化財に認定された温泉旅館「金具屋」も佇む、古き良き温泉街の歴史を感じられます。
「渋温泉」の宿泊者には9カ所の共同浴場が無料で解放されます。旅館で手形の付いた鍵を貸してもらい、外湯巡りを楽しみます。「巡浴祈願手ぬぐい」を旅館やお土産店で購入したら、共同浴場にあるスタンプを押して廻りましょう。すべてのスタンプを押した手ぬぐいを持って高薬師に願掛けに行くと、願いが叶うといわれています。宿泊者以外の観光客は9番湯の大湯のみ800円で利用可能です。

「渋温泉」から車で15分程の場所にある「地獄谷野猿公苑」は、“温泉に入るサル”を見ることができる貴重なスポットです。険しく切り立った崖に囲まれ、噴泉が絶えず噴煙を上げる光景はまるで地獄のよう。公苑の遊歩道入口には、オープンテラスの森林浴が気持ち良い「ENZA(猿座)CAFE」があります。案内所とショップも併設しているので、利用してみてくださいね。
長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2112-1(渋大湯)
【宿泊者】6時~22時※九湯共通【宿泊者以外】10時~17時 ※九番湯 渋大湯のみ
不定
【宿泊者】無料【宿泊者以外】800円 ※九番湯 渋大湯のみ
湯田中駅より長電バス渋和合橋より徒歩5分/上信越自動車道信州中野ICより国道292号線経由佐野角間ICより8分
あり(100台/500円)※渋温泉有料大駐車場(300円)
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(画像提供:渋温泉旅館組合)
【長野県】鹿教湯温泉
鹿が教えてくれた秘境の温泉で渓流のせせらぎに耳を傾けて

「鹿教湯温泉(かけゆおんせん)」は、古くは江戸時代から湯治場として栄えてきました。昔、猟師が矢を放った鹿を追い温泉に辿り着いたという、“鹿が教えてくれた温泉”という言い伝えからこの温泉の名前がついたそうです。泉質は弱アルカリ性単純温泉で無色透明、クセのない柔らかなお湯は、身体を芯から温めてくれます。温泉地内には飲泉が可能な浴場もあります。

「鹿教湯」では“鹿教湯二十一番名所めぐり”というスタンプラリーを行っています。そのうちのひとつで、温泉街から文殊堂、薬師堂へと向かう渓谷にかかる「五台橋」は、屋根付きの木橋で国内では珍しいタイプの橋で、現世と神の世界をつなぐとも言われています。橋の近くの渓流沿いには、鹿教湯温泉の始まりとなった「文殊の湯」があるので、渓流のせせらぎを聞きながらゆったりと温泉に浸かってみてください。五感が刺激されて癒し効果も高まりそうです。
温泉街にある「さいとう菓子工房」は、信州ふじりんごや八ヶ岳高原の牛乳、松本産の卵など、長野県産の食材を使用するこだわりの洋菓子店です。熱々サクサクのアップルパイに冷たいアイスを添えた「ホットアップルパイのバニラアイス添え」がおすすめです。
長野県上田市鹿教湯温泉
旅館・浴場により異なる
旅館・浴場により異なる
旅館・浴場により異なる
上田駅より千曲バスで約1時間「鹿教湯温泉」下車、松本駅より松電アルビコバスで50分「鹿教湯温泉」下車/中央自動車道松本ICより50分
あり(旅館・浴場により異なる)
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(画像提供:鹿教湯温泉旅館協同組合)
【神奈川県】箱根温泉
標高で変化する景観と泉質が楽しめる「箱根十七湯」

美しい湖をはじめ、いくつもの山や川に囲まれた「箱根温泉」。江戸時代から存在した「箱根七湯」に加え、明治以降10カ所の温泉が掘削され、現在、箱根には17カ所もの温泉場があります。泉質はアルカリ性単純温泉、食塩泉、石膏泉、硫酸泉など20種にも及びます。標高の高さによって泉質が異なるため、温泉のデパートとも喩えられています。
箱根の玄関口となる箱根湯本をはじめ、標高が変わるごとに湧水や渓谷、芦ノ湖や富士山など、自然環境や眺望が変化するので、17の温泉場はそれぞれに個性が光っています。
箱根の大自然を一望したいなら箱根ロープウェイがおすすめ。富士山や芦ノ湖の雄大な景色、荒々しく切り立った山肌に噴煙が立ち昇る「大涌谷」が見渡せます。大涌谷では1個食べると7年寿命が延びると言われる「黒たまご」があるので、ぜひ一度食べてみてくださいね。
ロープウェイで芦ノ湖まで下りたら、海賊船で湖からの景色も楽しんでみては。様々な角度から箱根を満喫できますよ。
神奈川県足柄下郡箱根町
旅館・浴場により異なる
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箱根湯本駅より各エリアへ/西湘バイパス山崎ICより各エリアへ
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(画像提供:箱根町企画観光部観光課)
【兵庫県】城崎温泉
浴衣と下駄でカラコロと。川沿いの柳並木で外湯めぐり

奈良時代から続く温泉街「城崎温泉(きのさきおんせん)」は、大谿川(おおたにがわ)沿いの柳並木が美しく、情趣に富んでいます。外湯はぶらりと歩ける距離に集まっており、城崎温泉駅から「鴻の湯」まで歩いてわずか20分。近接していてもその趣は様々です。
歌舞伎座のような建物が特徴的な「一の湯」・良縁が叶うと言われる「御所の湯」・城崎温泉の始まりと言われる「まんだら湯」・六角窓の「地蔵湯」・幸せを招くコウノトリを意味する「鴻の湯」・外湯の中で一番小さく風情のある「柳湯」。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物の高温泉。日々の疲れを癒し、リラックスできます。

旅館に着いてひと休みしたら、浴衣に着替えて出かけましょう。城崎は浴衣文化の町なので、浴衣と下駄でカラコロと外湯めぐりを楽しんでくださいね。湯上がりは、「城崎スイーツ本店」のジェラートがおすすめです。
城崎温泉は新鮮なカニ、但馬牛が食べられる温泉地でもあります。ぜひグルメも堪能してくださいね。
兵庫県豊岡市城崎町湯島
浴場・旅館により異なる
浴場・旅館により異なる
浴場・旅館により異なる
城崎温泉よりすぐ/但馬空港ICより25分
あり(20~30台/30分無料、以降30分毎に100円、12時間最大1000円)※豊岡市営駐車場
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(画像提供:城崎温泉観光協会)
識者プロフィール
温泉ソムリエeriさん
美容専門学校卒・旅行会社勤務だった経験を活かし、美容と温泉の知識を掛け合わせて温泉の美容力を発信している。温泉旅で感じた素晴らしさを独自の目線で発信し「温泉街活性化」というミッションを掲げて活動中。
【blog】美肌温泉手帖ONSENERI.COM
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※この記事は2026年8月4日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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