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2022.10.04

【2022】全国のおすすめ温泉街14選!温泉地で散策を楽しもう

火山大国日本には、効果効能があると言われる温泉が湧出する源泉が数多くあります。定番の温泉街は、温泉だけでなくグルメや街並み、風光明媚な風景や伝統文化も楽しめます。

今回は観光士でもある温泉ソムリエeriさんおすすめの、全国各地の魅力溢れる温泉地をご紹介します!

※この記事は2022年9月14日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
記事配信:じゃらんニュース

銀山温泉【山形県】

かつての鉱山開発から生まれた情緒溢れる秘境の温泉街

(画像提供:尾花沢市観光物産協会)
銀山温泉 能登屋旅館

山あいを通り抜けて辿り着く、豊かな自然の中にひっそりと佇む「銀山温泉」。江戸時代初期に栄えた銀山の開発過程で湧き出した温泉が、銀山温泉の始まりでした。銀山川を挟んで木造旅館が建ち並ぶ様子は情緒がたっぷりです。

木製の格子窓、外壁の漆喰やガス灯の街灯が灯る光景は、まるで昭和初期にタイムスリップしたよう。泉質は含食塩硫化水素高温泉で、細かな湯花が混じった乳白色の熱めのお湯は、体を芯から温めてくれます。白銀橋の傍にある共同浴場「しろがね湯」は、建築家の隈研吾氏が設計した趣のあるモダンなデザインで、間接照明の優しい光に満ちた空間は心が落ち着きます。銀山川のほとりを散策しながら湯めぐりを楽しんでくださいね。

足湯の近くにある「野川豆腐屋」の湯豆腐は、ふわふわでとろける美味しさ。川沿いを少し歩くとマイナスイオンたっぷりの「白銀の滝」を見ながら蕎麦が食べられるお店もあります。1985年に国指定の史跡として指定された「銀鉱洞」では、延沢銀山の坑道跡の一部が見学できます。普段では味わえない昔ながらの佇まいを感じてみてください。

■銀山温泉
[住所]山形県尾花沢市銀山新畑
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR大石田駅より尾花沢市営バス約40分銀山温泉下車徒歩5分【車】東北自動車道古川ICより1時間30分、山形自動車道東根北ICより1時間、東北自動車道仙台宮城ICより2時間
[駐車場]あり(旅館・浴場により異なる)
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(画像提供:尾花沢市観光物産協会)

鳴子温泉郷【宮城県】

バラエティ豊かな泉質の温泉と渓谷美に恵まれた温泉郷

(画像提供:鳴子温泉郷観光協会)
「鳴子温泉」共同浴場 滝の湯

「鳴子温泉郷」は「鳴子温泉」「東鳴子温泉」「川渡温泉」「中山平温泉」「鬼首温泉」の総称です。2016年には環境省指定の国民保養温泉地となっていて、美容や生活習慣病に効果効能が期待できます。泉質が豊富で、7種の湯が湧き出る「いで湯の里」は、自家源泉を所有する宿が多く、旅館の温泉や共同浴場を湯めぐりして楽しむことができます。

「中山平温泉」の泉質は硫黄泉が多く、とろみのある肌ざわりが特徴。“うなぎ湯”と呼ばれる程のぬるぬるした、化粧水のような美肌の湯を体験してみてください。

(画像提供:鳴子温泉郷観光協会)
紅葉シーズンの鳴子峡

「鳴子温泉」から車で15分ほど走ると鳴子峡があります。鳴子峡は、渓谷美を一望できる絶景スポットで、紅葉の季節には多くの観光客が訪れます。レストハウスにある見晴台は、定番の撮影スポットです。中山平側の入口から回顧橋まで、高低差約100mの渓谷を階段で降りながら美しい景色を堪能できます。

鳴子温泉駅の近くにある「餅処深瀬」では、みたらしタレがかかった看板商品の「栗だんご」がおすすめ!売り切れ次第終了のため、食べ損ねないよう予約も可能です。

■鳴子温泉郷
[住所]宮城県大崎市鳴子温泉字湯元
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR鳴子温泉駅下車【車】東北自動車道古川ICより45分
[駐車場]あり(40台/無料)※湯めぐり駐車場 他旅館により異なる
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(画像提供:鳴子温泉郷観光協会)

草津温泉【群馬県】

草津のシンボル「湯畑」を中心に湯めぐりと散策を楽しもう

(画像提供:草津温泉観光協会)
草津温泉のシンボル「湯畑」

草津の町は、硫黄の匂いと湯けむり漂うシンボル「湯畑」を中心に、数多くの源泉があります。情緒溢れる温泉地の代名詞とも言える草津温泉は、疲れが取れるだけでなく傷や怪我が治るとされ、昔から武将や文人、歌人など多くの人々が湯治に訪れていました。

泉質は主に、酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉です。源泉は町内に100湯あると言われており、1日に膨大な量の温泉が自然に湧出しています。そのため源泉かけ流しの旅館や施設が多いのが特徴です。

「湯畑」周辺には共同浴場や足湯があるので、湯めぐりをしながら散策が楽しめます。草津には温泉まんじゅうのお店がたくさんあるので、散策中にお気に入りを探してみては。

(画像提供:草津温泉観光協会)
「熱乃湯」で行われる湯もみの様子

「湯畑」前に立つ大正ロマン風の建物、「熱乃湯」ではリズムの良い“湯もみ歌”に合わせて行われる湯もみを鑑賞することができます。草津の源泉は高温のため、そのまま入浴することはできません。そこで、温泉の効能を薄めずに適温にする方法として、熱い湯の中に長い板を入れて湯をもむ「湯もみ」の文化ができました。

散歩の途中、ひと息つくなら湯畑近くのレトロな雰囲気のカフェ「珈琲専科 綾」を訪れてみては。香り高いコーヒーと、キャベツたっぷりの焼きサンドがおすすめです。

■草津温泉
[住所]群馬県吾妻郡草津町
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR 長野原草津口駅よりJRバス草津温泉バスターミナル下車【車】関越自動車道渋川伊香保ICより約1時間20分、中央道須玉ICより約3時間
[駐車場]あり(約180台/2時間未満600円)※湯畑観光駐車場(約150台/2時間未満550円)※西の河原公園駐車場 他旅館により異なる
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(画像提供:草津温泉観光協会)

四万温泉【群馬県】

柔らかい四万の泉質と昔ながらの街並みに癒される温泉街

(画像提供:(一社)四万温泉協会)
「四万温泉」御夢想の湯

「四万温泉」は西暦900年代から湯治場として人々に親しまれてきました。日本では珍しく飲泉できる温泉で、飲めば胃腸機能の低下に効くとされ、入浴すればしっとりつややかな美肌になると言われています。源泉は全部で42湯あり、そのうち39湯が自然湧出で湯量は豊富です。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。草津の強酸性に対し柔らかいお湯であることから、“草津の上がり湯”とも言われています。

共同浴場は、鳥のさえずりや川のせせらぎが聞こえ、こじんまりとしていて落ち着きます。足湯や飲泉所を巡った後は、古民家を改装したレトロモダンな「柏屋カフェ」がおすすめ。温泉マークのカプチーノと季節のスイーツが美味しいですよ。

昔ながらの街並み「落合通り」を抜けると、「元禄の湯」を持つ「積善館」が見えてきます。某アニメのモデルとなった宿とも言われている建造物で、大正ロマンの雰囲気が漂っています。

(画像提供:(一社)四万温泉協会)
「奥四万湖」

温泉街から車を5分走らせると、”四万ブルー”と呼ばれる青い湖面が美しい「奥四万湖」の絶景が観られます。

■四万温泉
[住所]群馬県吾妻郡中之条町四万
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR中之条駅より関越交通バスで40分四万温泉下車【車】関越自動車道渋川伊香保ICより1時間
[駐車場]あり(87台/無料)※桐の木平駐車場(48台/無料)※山口駐車場
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(画像提供:(一社)四万温泉協会)

伊香保温泉【群馬県】

石段街の頂上で待つ2種の源泉「黄金の湯」と「白銀の湯」

(画像提供:(一社)渋川伊香保温泉観光協会)
「伊香保温泉」露天風呂

「伊香保温泉」は、万葉集や古今集などにも登場するほど歴史は古く、2種類の源泉「黄金の湯」と「白銀の湯」を楽しむことができます。「黄金の湯」は湯の中に含まれる鉄分が酸化し、独特の茶褐色になるためそう呼ばれています。刺激の少ない柔らかな湯で、身体を芯から温めてくれるので“子宝の湯”として親しまれてきました。「白銀の湯」は平成に湧出が確認され、無色透明であることから「白銀の湯」と名付けられました。“天然の保湿成分”と言われるメタケイ酸が含まれており、疲労回復、美肌に良い湯と言われています。

(画像提供:(一社)渋川伊香保温泉観光協会)
伊香保の「石段街」

400年余りの歴史をもつ「石段街」は伊香保のシンボル。石段街を中心とした趣のある街並みです。365日にぎわってほしいという願いが込められた石段は、頂上の伊香保神社まで365段。歴史を感じながら登ってみましょう。伊香保神社から少し奥まった源泉地の横には露天風呂があるので立ち寄るのもおすすめです。石段の途中にはお店がたくさんあり、名物グルメやスイーツなどの食べ歩きができます。伊香保の醍醐味を味わってくださいね。

■伊香保温泉
[住所]群馬県渋川市伊香保町伊香保
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR渋川駅より関越交通バスで25分伊香保温泉下車【車】関越自動車道渋川伊香保ICより車で約25分
[駐車場]あり(旅館・浴場により異なる)
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(画像提供:(一社)渋川伊香保温泉観光協会)

加賀温泉郷【石川県】

加賀の伝統工芸と自然景観に恵まれた3つの温泉地

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
「山代温泉」古総湯 内観

「加賀温泉郷」には、「片山津温泉」、「山代温泉」、「山中温泉」の3つの温泉地があります。「片山津温泉」は、加賀三湖のひとつである柴山潟湖畔にあり、明治初期から湯宿が始まりました。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。湯冷めしにくく、冷え性に効くと言われています。温泉からは白山連峰が映り込む美しい湖面、柴山潟から噴き上がる大噴水の風光明媚な眺望が臨めます。夜には浮御堂と共に噴水もライトアップされて幻想的です。

「山代温泉」は、約1300年前から続く歴史ある温泉地。「湯の曲輪(ゆのがわ)」と呼ばれる総湯を中心に旅館や商店が立ち並ぶ街並みには、山代の原風景が今なお色濃く残っています。泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩の塩化物泉。2カ所の共同浴場「総湯」と「古総湯」があり、建物には九谷焼のタイルやステンドグラスが使用され、加賀らしさが散りばめられています。古総湯には洗い場が無く、かけ湯をして湯に浸かる「湯あみ」という昔ながらの入浴方法が再現されています。ノスタルジーを感じさせる浴場で湯あみ体験をしてみてください。

(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)
「山代温泉」古総湯 外観

「山中温泉」は、かつて松尾芭蕉が絶賛した名所「鶴仙渓(かくせんけい)」の美しい自然景観に恵まれています。泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉。ゆげ街道には山中漆器や九谷焼のギャラリー、グルメスポットが軒を連ねています。山中漆器で石川の地酒が飲める「和酒BAR 縁がわ」もおすすめ。「加賀温泉郷」で温泉とグルメだけでなく、加賀らしい景観や伝統文化にも触れてみて
くださいね。

■加賀温泉郷(片山津温泉、山代温泉、山中温泉)
[住所]石川県加賀市作見町ヲ6-2 JR加賀温泉駅内(加賀市観光情報センター)
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR加賀温泉駅より加賀周遊バス、または北鉄加賀バスで各温泉地へ【車】北陸自動車道片山津IC、または北陸自動車道加賀ICより約10~20分
[駐車場]あり(旅館・浴場により異なる)
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(画像提供:(一社)加賀市観光交流機構)

野沢温泉村【長野県】

村人と湯守り仏に守られてきた温泉村で外湯めぐり

(画像提供:(一社)野沢温泉観光協会)
「野沢温泉村」大湯 外観

「野沢温泉村」は、村の名前に「温泉」とついている日本でも珍しい村です。江戸時代から“湯仲間”という制度によって守られてきた13カ所の外湯は、村の人たちの共有財産として大切に引き継がれてきました。自然湧出泉の源泉は、麻釜(おがま)を含め30湯余りあり、泉質は含石膏・食塩・硫黄泉の弱アルカリ性。皮膚のダメージや老化防止に効くと言われています。野沢温泉の湯まもり仏として、大湯には薬師三尊が、その他の湯には12体の神将が祀られています。外湯は無料ですが賽銭箱があります。湯を守ってくれる仏様、村の人たちへお心付けをして、ありがたくお湯をいただきましょう。

(画像提供:(一社)野沢温泉観光協会)
「麻釜(おがま)」で作られる温泉卵

観光所や各旅館では「集印帳」が購入できるので、外湯めぐりをしながらスタンプを集めてみては。型の上に紙をしっかりと固定し、すりこぎ棒で擦って刷るというユニークなスタンプの手法も旅の思い出になりそうですね。スタンプが集まると記念品がもらえます。

共同浴場によっては温泉卵作りができるところがあるので、チェックしてみてくださいね。

■野沢温泉村
[住所]長野県下高井郡野沢温泉村大字豊郷
[営業時間]【4月~11月】5時~23時【12月~3月】6時~23時 ※外湯
[定休日]なし ※外湯ごとに清掃日あり
[料金]無料
[アクセス]【電車】JR飯山駅より直通バス野沢温泉ライナーで約25分野沢温泉下車【車】上信越自動車道豊田飯山ICより約1時間
[駐車場]あり(約20台/日帰り500円)※中央ターミナル駐車場
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(画像提供:(一社)野沢温泉観光協会)

渋温泉【長野県】

九湯めぐりは「巡浴祈願手ぬぐい」に願いを込めて。

(画像提供:渋温泉旅館組合)
温泉旅館「金具屋」

1300年前に開湯した「渋温泉」には、地面を掘ればすぐお湯が出てしまうと言われるほど多くの源泉があります。主な泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。鉄分が多く、褐色を帯びたものから白濁するもの、緑がかったもの無色透明など、源泉によって成分が違うので効能も様々です。

石畳が続く街並みには、2003年に国の登録有形文化財に認定された温泉旅館「金具屋」も佇む、古き良き温泉街の歴史を感じられます。

「渋温泉」の宿泊者には9カ所の共同浴場が無料で解放されます。旅館で手形の付いた鍵を貸してもらい、外湯巡りを楽しみます。「巡浴祈願手ぬぐい」を旅館やお土産店で購入したら、共同浴場にあるスタンプを押して廻りましょう。すべてのスタンプを押した手ぬぐいを持って高薬師に願掛けに行くと、願いが叶うといわれています。宿泊者以外の観光客は9番湯の大湯のみ500円で利用可能です。

(画像提供:渋温泉旅館組合)
九番湯 渋大湯

「渋温泉」から車で15分程の場所にある「地獄谷野猿公苑」は、“温泉に入るサル”を見ることができる貴重なスポットです。険しく切り立った崖に囲まれ、噴泉が絶えず噴煙を上げる光景はまるで地獄のよう。公苑の遊歩道入口には、オープンテラスの森林浴が気持ち良い「ENZA(猿座)CAFE」があります。案内所とショップも併設しているので、利用してみてくださいね。

■渋温泉
[住所]長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2112-1(渋大湯)
[営業時間]【宿泊者】6時~22時※九湯共通【宿泊者以外】月・水・金13時~17時、日・火・木・土・GW・お盆・年末年始10時~17時 ※九番湯 渋大湯のみ
[定休日]不定
[料金]【宿泊者】無料【宿泊者以外】500円 ※九番湯 渋大湯のみ
[アクセス]【電車】長野電鉄湯田中駅より長電バス渋和合橋より徒歩5分【車】上信越自動車道信州中野ICより国道292号線経由佐野角間ICより8分
[駐車場]あり(100台/500円)※渋温泉有料大駐車場
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(画像提供:渋温泉旅館組合)

鹿教湯温泉【長野県】

鹿が教えてくれた秘境の温泉で渓流のせせらぎに耳を傾けて

(画像提供:鹿教湯温泉旅館協同組合)
文殊の湯

「鹿教湯温泉(かけゆおんせん)」は、古くは江戸時代から湯治場として栄えてきました。昔、猟師が矢を放った鹿を追い温泉に辿り着いたという、“鹿が教えてくれた温泉”という言い伝えからこの温泉の名前がついたそうです。泉質は弱アルカリ性単純温泉で無色透明、クセのない柔らかなお湯は、身体を芯から温めてくれます。温泉地内には飲泉が可能な浴場もあります。

(画像提供:鹿教湯温泉旅館協同組合)
珍しい屋根付きの木橋「五台橋」

「鹿教湯」では“鹿教湯二十一番名所めぐり”というスタンプラリーを行っています。そのうちのひとつで、温泉街から文殊堂、薬師堂へと向かう渓谷にかかる「五台橋」は、屋根付きの木橋で国内では珍しいタイプの橋で、現世と神の世界をつなぐとも言われています。橋の近くの渓流沿いには、鹿教湯温泉の始まりとなった「文殊の湯」があるので、渓流のせせらぎを聞きながらゆったりと温泉に浸かってみてください。五感が刺激されて癒し効果も高まりそうです。

温泉街にある「さいとう菓子工房」は、信州ふじりんごや八ヶ岳高原の牛乳、松本産の卵など、長野県産の食材を使用するこだわりの洋菓子店です。熱々サクサクのアップルパイに冷たいアイスを添えた「ホットアップルパイのバニラアイス添え」がおすすめです。

■鹿教湯温泉(かけゆおんせん)
[住所]長野県上田市鹿教湯温泉
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR上田駅より千曲バスで約1時間「鹿教湯温泉」下車、JR松本駅より松電アルビコバスで50分「鹿教湯温泉」下車【車】中央自動車道松本ICより50分
[駐車場]あり(旅館・浴場により異なる)
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(画像提供:鹿教湯温泉旅館協同組合)

箱根温泉【神奈川県】

標高で変化する景観と泉質が楽しめる「箱根十七湯」

(画像提供:箱根町企画観光部観光課)
「箱根吟遊」湯処「月代」

美しい湖をはじめ、いくつもの山や川に囲まれた「箱根温泉」。江戸時代から存在した「箱根七湯」に加え、明治以降10カ所の温泉が掘削され、現在、箱根には17カ所もの温泉場があります。泉質はアルカリ性単純温泉、食塩泉、石膏泉、硫酸泉など20種にも及びます。標高の高さによって泉質が異なるため、温泉のデパートとも喩えられています。

箱根の玄関口となる箱根湯本をはじめ、標高が変わるごとに湧水や渓谷、芦ノ湖や富士山など、自然環境や眺望が変化するので、17の温泉場はそれぞれに個性が光っています。

(画像提供:箱根町企画観光部観光課)

箱根の大自然を一望したいなら箱根ロープウェイがおすすめ。富士山や芦ノ湖の雄大な景色、荒々しく切り立った山肌に噴煙が立ち昇る「大涌谷」が見渡せます。大涌谷では1個食べると7年寿命が延びると言われる「黒たまご」があるので、ぜひ一度食べてみてくださいね。

ロープウェイで芦ノ湖まで下りたら、海賊船で湖からの景色も楽しんでみては。様々な角度から箱根を満喫できますよ。

■箱根温泉
[住所]神奈川県足柄下郡箱根町
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】小田急電鉄または箱根登山鉄道 箱根湯本駅より各エリアへ【車】西湘バイパス山崎ICより各エリアへ
[駐車場]旅館・浴場により異なる
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(画像提供:箱根町企画観光部観光課)

城崎温泉【兵庫県】

浴衣と下駄でカラコロと。川沿いの柳並木で外湯めぐり

(画像提供:城崎温泉観光協会)
城崎温泉街の柳並木

奈良時代から続く温泉街「城崎温泉(きのさきおんせん)」は、大谿川(おおたにがわ)沿いの柳並木が美しく、情趣に富んでいます。7カ所の外湯はぶらりと歩ける距離に集まっており、両端にある「さとの湯」から「鴻の湯」まで歩いてわずか20分。近接していてもその趣は様々です。

歌舞伎座のような建物が特徴的な「一の湯」・良縁が叶うと言われる「御所の湯」・城崎温泉の始まりと言われる「まんだら湯」・六角窓の「地蔵湯」・幸せを招くコウノトリを意味する「鴻の湯」・外湯の中で一番小さく風情のある「柳湯」・電車の待ち時間に乗れるほど駅近にある「さとの湯」の7湯。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物の高温泉。日々の疲れを癒し、リラックスできます。

(画像提供:城崎温泉観光協会)
御所の湯

旅館に着いてひと休みしたら、浴衣に着替えて出かけましょう。城崎は浴衣文化の町なので、浴衣と下駄でカラコロと外湯めぐりを楽しんでくださいね。湯上がりは、「城崎スイーツ本店」のジェラートがおすすめです。

城崎温泉は新鮮なカニ、但馬牛が食べられる温泉地でもあります。ぜひグルメも堪能してくださいね。

■城崎温泉(きのさきおんせん)
[住所]兵庫県豊岡市城崎町湯島
[営業時間]浴場・旅館により異なる
[定休日]浴場・旅館により異なる
[料金]浴場・旅館により異なる
[アクセス]【電車】JR城崎温泉よりすぐ【車】但馬空港ICより25分
[駐車場]あり(40台/30分無料、以降30分毎に100円、12時間最大1000円)※豊岡市営駐車場
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(画像提供:城崎温泉観光協会)

玉造温泉【島根県】

神々の国「出雲」の温泉街で美肌と願い事を叶えよう

(画像提供:玉造温泉旅館協同組合)
温泉旅館「佳翠苑 皆美」の露天風呂

奈良時代から続いていると言われる「玉造温泉」は、1300年前の出雲国風土記に“一度入浴すると容貌は美しくなり、二度入ればどんな病気や怪我も治ってしまう”と記されています。泉質はナトリウム・カルシウム・硫酸塩―塩化物泉で、入浴後のお肌は潤い、すべすべになると言われています。

「玉造」という地名は、古代より勾玉(まがたま)の生産拠点であったことから付けられました。温泉街にある大きな勾玉が4つ付いた「勾玉橋」はおすすめのフォトスポットです。近くには開放的な無料の足湯もあるので、旅で疲れた足を休めてみては。湯薬師広場には玉造温泉の源泉の手湯があります。スプレータイプの温泉ボトル(200円)に入れて温泉を持ち帰ればフェイシャルミストとしても使えます。

(画像提供:玉造温泉旅館協同組合)
玉作湯神社の「願い石」

勾玉の神様と温泉の神様を祀る「玉作湯神社(たまつくりゆ神社)」には、触れると願い事が叶うと言われている「願い石」があります。自分だけのお守りとして願い石のパワーを身に着けておきたいなら、「叶い石のお守り」を授与所で授かりましょう。「叶い石」を御神水で清めてから願い石に触れさせると、願い石のご利益が叶い石に吹き込まれるとか。参拝が終わったら、神社前を流れる玉湯川に架かる赤い欄干の「宮橋」での記念撮影も忘れずに。

散策の途中、休憩するなら「マメカフェ」がおすすめ。1階はコスメ、2階は雑貨屋とカフェのある可愛いお店です。勾玉が描かれたラテアートの抹茶カプチーノやスイーツもあり、ほっこりとした時間が過ごせますよ。

■玉造温泉
[住所]島根県松江市玉湯町玉造
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR玉造温泉駅より徒歩30分【車】山陰自動車道松江玉造ICより10分
[駐車場]あり(30台/無料)
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(画像提供:玉造温泉旅館協同組合)

道後温泉【愛媛県】

歴史ある道後温泉の街で情緒を感じながら散策しよう

(画像提供:道後温泉事務所)
保存修理工事中の道後温泉本館

道後温泉本館は、3000年ともいわれる歴史を誇る「道後温泉」のシンボルです。1994年に初めて国の重要文化財に指定されながら、現役の公衆浴場として人々に親しまれ続けています。本館は現在保存修理工事中(2024年12月完了予定)ですが、1階の「霊の湯」は営業しています。

(画像提供:道後温泉事務所)
道後温泉本館1階「霊の湯」

道後温泉は本館の他に、地元の人が多く訪れる「椿の湯」、美しい工芸品で彩られた「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」があります。18本の源泉から汲み上げられた泉質はアルカリ性単純泉で、刺激が少ないなめらかなお湯です。源泉と源泉をブレンドして温度調節をしているので、源泉の効果を十分に感じられそうですね。

本館南側の遊歩道を登った高台には、足湯「道後温泉 空の散歩道」があります。本館の全景や温泉街を、足湯に浸かりながら見渡せる気持ちのよい場所です。ぜひ立ち寄ってみてください。温泉街には、1994年に本館100周年を記念して作られた「坊っちゃんカラクリ時計」があります。1時間ごとに、音楽と共に夏目漱石の小説『坊っちゃん』のキャラクター人形が登場し、散策中に目を楽しませてくれます。

道後温泉駅すぐの「10 FACTORY 道後店」ではバリエーション豊かな愛媛みかんを使用したオリジナルのジュースやジャム、ゼリーなどが購入可能。収穫時期によってみかんの種類が変わるので旬の味が楽しめます。

■道後温泉
[住所]愛媛県松山市道後湯之町5-6(本館)
[営業時間]6時~23時(札止22時30分)
[定休日]12月に臨時休館あり
[料金]大人(12歳以上)420円、子ども(2~11歳)160円
[アクセス]【電車】伊予鉄道道後温泉駅より徒歩5分【車】松山自動車道松山ICより約40分
[駐車場]あり(100台/30分100円 本館利用者は1時間無料)※道後温泉駐車場 
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(画像提供:道後温泉事務所)

別府八湯温泉郷【大分県】

浸かるだけでなく観る楽しみも!バラエティ溢れる温泉天国

(画像提供:別府市観光協会)
別府海浜砂湯

別府には、8つの温泉地(浜脇温泉、別府温泉、観海寺温泉、堀田温泉、明礬温泉、鉄輪温泉、柴石温泉、亀川温泉)があり、「別府八湯(はっとう)」と呼ばれています。源泉数は豊富で、市内には至る所に温泉があります。美肌に良いとされる炭酸水素塩泉や皮膚の再生にも効果が期待される硫黄泉など泉質は多種あり、効能も湯の色も様々です。

薬草を敷き詰めた石室に横たわる蒸し湯の「鉄輪温泉」、砂を掘り、首から上だけを残して全身を熱砂で埋める砂湯の「別府海浜砂湯」、美肌効果が高いと言われる泥湯など、珍しいタイプの温泉もぜひ体験してみてください。

(画像提供:別府市観光協会)
別府地獄めぐり「海地獄」

1000年以上も昔から噴気・熱泥・熱湯が噴出し、自然湧出の源泉が集まる別府の「地獄」では、「別府地獄めぐり」ができます。青い海地獄、赤い血の地獄、約80頭ものワニが住む鬼山地獄など、7つの地獄は多種多様で見どころ満載!地獄から噴出する蒸気の熱を利用して蒸した「地獄蒸したまご」は、旨味が凝縮されていておすすめです。

■別府八湯温泉郷
[住所]大分県別府市
[営業時間]旅館・浴場により異なる
[定休日]旅館・浴場により異なる
[料金]旅館・浴場により異なる
[アクセス]【電車】JR東別府駅・別府駅・別府大学駅・亀川駅より各エリアへ【車】大分自動車道別府ICより各エリアへ
[駐車場]旅館・浴場により異なる
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(画像提供:別府市観光協会)

識者プロフィール
温泉ソムリエeriさん

美容専門学校卒・旅行会社勤務だった経験を活かし、美容と温泉の知識を掛け合わせて温泉の美容力を発信している。温泉旅で感じた素晴らしさを独自の目線で発信し「温泉街活性化」というミッションを掲げて活動中。

【blog】美肌温泉手帖ONSENERI.COM

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エニママ編集部  エニママ編集部

子育てを優先しながら、自分たちらしいはたらき方を実現するママの社会復帰支援サービス「Any MaMa(エニママ)」に登録する、精鋭ライターチームです。女性、ママならではのリアリティある視点での記事をご提供しています。

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