千年以上の歴史を持つ江島神社は、神奈川県・江の島を代表する観光スポットのひとつ。縁結びをはじめ、金運向上や芸道上達など様々なご利益があるといわれ、国内外問わず多くの人が参拝に訪れています。この記事では、神社内の「辺津宮」「中津宮」「奥津宮」の三つの社を回るおすすめ参拝ルートを紹介。併せて訪れたい江の島の観光スポットもまとめました。
江島神社までのアクセス
江島神社まで電車で行く際は、小田急電鉄・江ノ島電鉄・湘南モノレールいずれかの路線を利用します。それぞれ、最寄り駅から神社の入口である「朱の鳥居」までのアクセスは以下の通りです。
■小田急電鉄「片瀬江ノ島」駅から徒歩約15分
■江ノ島電鉄「江ノ島」駅から徒歩約19分
■湘南モノレール「湘南江の島」駅から徒歩約20分
江島神社のおすすめ参拝ルート

上のMAPは、おすすめの参拝ルートと、立ち寄りたいスポットをまとめたものです。MAP内の各合番は以下の通り。
(1)江の島弁天橋
(2)朱の鳥居
(3)辺津宮
(4)中津宮
(5)奥津宮
(6)江の島シーキャンドル、江の島サムエル・コッキング苑
(7)恋人の丘 龍恋の鐘
(8)江の島岩屋
片瀬江ノ島駅からアクセスする際は、以下のルートがおすすめ。所要時間は約2時間です。
SPOT.01 |
片瀬江ノ島駅 徒歩で約15分 |
---|---|
SPOT.02 |
江の島弁天橋~朱の鳥居 徒歩で約5分 |
SPOT.03 |
辺津宮 徒歩で約5分 |
SPOT.04 |
中津宮 徒歩で約10分 |
SPOT.05 | 奥津宮 |
江島神社は「辺津宮(へつみや)」「中津宮(なかつみや)」「奥津宮(おくつみや)」の総称で、「天照大神(あまてらすおおかみ)」と「須佐之男命(すさのおのみこと)」の娘である三姉妹の女神がそれぞれ祀られています。この三社を巡る「三社参り」が正式な参拝とされているのだそう。
かつて悪行を重ねた五つの頭を持つ龍が、天女への恋をきっかけに善行を積み、結ばれたというロマンチックな物語『江島縁起』という伝説も息づいている江島神社。この天女は七福神の1人として知られる弁財天のことで、江島神社に祀られる三姉妹と同一視されることもあります。
縁結びや龍神様のパワースポットとしても知られる江島神社で三社参りをして、豊かな自然に癒されながらパワーチャージしましょう!
さらに江の島には、「江の島シーキャンドル」「江の島サムエル・コッキング苑」、「恋人の丘 龍恋の鐘」、「江の島岩屋」などの観光スポットも満載です。参拝と併せて、ぜひ訪れてみてくださいね。
【現地レポ】いざ、江島神社へ!見どころを紹介
ここからはモデルコースとして、小田急電鉄・片瀬江ノ島駅からアクセスした際の三社参りのルートと、見どころを紹介します。階段が多いので、歩きやすい靴がおすすめです。ウォーキングも兼ねて散策してみましょう。
片瀬江ノ島駅から江の島弁天橋を渡って「朱の鳥居」へ

片瀬江ノ島駅からスタート!竜宮城のような駅舎が、旅の期待感を高めてくれます。

改札前の橋を渡り、トンネルをくぐり抜けてしばらく歩くと、江の島へ続く「江の島弁天橋」が見えてきます。橋の両側に広がるのは、どこまでも続く青い海。潮風に癒されながら橋を渡っていきましょう。

橋を渡り切ると「青銅の鳥居」が迎えてくれます。木製だった鳥居は1821年に青銅製のものに再建され、独特な筆跡は弁財天の遣いである鳩または蛇をかたどったもの。その先の「江の島弁財天仲見世通り」には、焼きたてのせんべいや海産物のグルメが並び、思わず足を止めたくなります。

「仲見世通り」を抜けると、ひときわ鮮やかな「朱の鳥居」が姿を現します。朱色が青空に美しく映え、多くの観光客が写真を撮るスポット。弁財天ならではの琵琶をかたどった看板も象徴的です。

鳥居をくぐった先に佇むのは、龍宮城を模してつくられた「瑞心門(ずいしんもん)」。訪れる人々が清らかな心で参拝できるよう願いを込めて名付けられたとのこと。
この先頂上まで長い石段があるので、歩くのが大変な時は門の左側にある「エスカー」と呼ばれるエスカレーターを活用しましょう。3区間に分かれていて、乗り継ぐと約5分で島の頂上まで辿り着けます。

門の両側には、日本画家・片岡華陽氏作の華麗な唐獅子図(からじしず)が描かれており、その迫力に見入ってしまいます。

門をくぐったところで振り返ると、美しい景色が目の前に広がります。この先にも石段は続き、段数が多くて少しきついですが、根気よく上っていきましょう。
石段の先にある第一の神社「辺津宮」へ

石段を上りきると、第一の神社「辺津宮」が見えてきました。三姉妹のひとり、水と航海の女神「田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)」が祀られています。ご祈祷は主にこちらで受けることができますよ。

1206年に、鎌倉幕府の三代将軍・源実朝が創建し、1976年の大改修により現在の社殿が新築されました。屋根や提灯には“向い波の中の三つの鱗”を表現した江島神社の社紋が描かれています。

社殿の前にあるのは、金運アップと銭洗いで知られる「白龍池(はくりゅういけ)」。池でお金を清め、龍の足元にある賽銭箱に投げ入れると願いが叶うのだとか。

社殿隣のお堂「奉安殿(ほうあんでん)」には、八本の腕を持つ像「八臂弁財天(はっぴべんざいてん)」と琵琶を抱えた像「妙音弁財天(みょうおんべんざいてん)」が祀られており、勝運や音楽芸能のご利益があるとされています。

江島神社には60種類以上の御守りがあり、選ぶのに迷ってしまいそう!中でも人気なのが、「龍神守」です。

弁財天が描かれた、琵琶型の可愛らしい「びわ守り」もおすすめ。財運招福、芸能上達のご利益があるそう。

御朱印は、社殿近くの朱印所で10種類から選べます。三社参りの記念にぜひ授かりましょう。

恋愛成就のパワースポットとしても知られる江島神社。ピンク色の「恋むすび・縁むすび絵馬」に名前を書くと良縁が結ばれるといわれています。
展望台を抜けて第二の神社「中津宮」へ

「辺津宮」の先には、四季折々の花やソメイヨシノの木々を楽しめる憩いのスポット「中津宮広場」があります。標識に沿ってそのまま進んでいきましょう。

しばらく進むと、ウッドデッキの展望台に到着。ここのベンチでひと休みするのもおすすめ。

展望台はヨットハウスや七里ヶ浜、逗子方面まで広がる美しい景色を望む絶好の撮影スポット!

展望台近くの石段を上ると、朱色の社殿が目を引く「中津宮」に到着。853年に、天台宗の僧侶である慈覚大師(じかくだいし)によって創建され、三姉妹のひとり「市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)」が祀られています。

社殿には優美な彫刻や四季の動・植物をあしらった塀もあり、随所から優雅な美を感じられます。

江戸時代に歌舞伎関係者によって奉納された石灯籠や、現代の役者の手形も点在し、芸能の世界から愛され続けてきた歴史を感じられる場所。

中津宮には美しい女神「市寸島比賣命」がお祀りされていることから、「もっと綺麗に、美しく恋をしたい」と願う人たちが多く訪れるそう。

「中津宮」に訪れたら体験したいのが「水みくじ」。白紙の状態で社殿脇の「水琴窟(すいきんくつ)」に浸すと、文字が浮かび上がる不思議なおみくじです。
水琴窟の中心部に水を垂らすと、美しい琴のような音色が響き、心身を浄化し運気を高めてくれるといわれています。神秘的な体験と美のエネルギーをチャージして、「奥津宮」へと進みましょう!
山頂部を超えて第三の神社「奥津宮」へ

「中津宮」の先の石段を上ると、江の島の山頂「亀ヶ岡広場」に到着。河津桜の名所でもあり、例年2月中旬から3月中旬頃には美しいピンク色に染まります。近くに売店やベンチもあり、休憩にもおすすめです。

広場の見晴台からは雄大な相模湾を一望でき、江ノ島のシンボル「江の島シーキャンドル」の撮影にもぴったりのスポットです。

広場を出てしばらく進むと「山二つ」という海を望む絶景スポットが現れます。海岸浸食で生まれた地形で、江ノ島を二分する境目とされているのだとか。

「山二つ」を越えると「御岩屋道(おいわやみち)通り」に入ります。どこか懐かしい雰囲気が漂う飲食店や土産物店が並んだ通りです。

「中津宮」から歩くこと約10分、江島神社の中で最も高い場所にある第三の神社「奥津宮」に到着。源頼朝が奉納した歴史溢れる「頼朝寄進の鳥居」が迎えてくれます。

鳥居をくぐると、雨の日に亀甲模様が浮かび上がる「亀甲石(きっこうせき)」があり、神聖な空気に包まれそう。

「奥津宮」には三姉妹の一番上の姉神で、海を守る女神「多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)」が祀られています。龍神様、弁財天が描かれた社殿は、爽やかな木々の緑と静寂に包まれた場所。心静かに参拝しましょう。

社殿の天井をふと見上げると、江戸時代の絵師・酒井抱一が描いた「八方睨みの亀」がこちらに目を向けています。どの角度から見ても目が合う不思議な絵は、訪れる人々を見守っているよう。

境内には他にも至る所に亀の姿を見ることができますよ。ぜひ探してみましょう。

奥津宮の隣にある「龍宮(わだつみのみや)」も一緒に参拝しましょう。江島神社の龍神様が祀られています。
三姉妹や龍神様のパワーとご利益を存分にいただき、心身ともに生まれ変わった気持ちになれる江島神社の三社参り。たくさん歩くぶん、達成感もひとしおです!ぜひ訪れて、雄大な自然と神秘を感じてみてくださいね。
江の島内の観光スポット
ここからは、三社参りと一緒に訪れたい江の島内の観光スポットを紹介します。
江の島シーキャンドル、江の島サムエル・コッキング苑
絶景を一望する展望灯台と、季節の花々が彩る庭園が魅力

中津宮の近くにある「江の島シーキャンドル」「江の島サムエル・コッキング苑」もぜひ立ち寄りたいスポットです。
「江の島シーキャンドル」は、海抜101.5mの展望台から富士山や伊豆半島の美しい景色を一望できる展望灯台。併設のカフェでは湘南産の食材を使った料理を楽しめ、お土産ショップで買い物もできます。
「江の島サムエル・コッキング苑」は明治時代に造られた庭園跡で、南洋植物や四季折々の花が彩るスポット。三社参りの道中に疲れた足を休めながら、美しい花々に癒されてみましょう。
神奈川県藤沢市江の島2-3-28
9時~20時(最終入場19時30分)
なし
入場料【江の島シーキャンドル】中学生以上500円、小学生250円【江の島サムエル・コッキング苑】無料※イベント開催時の17時以降のみ中学生以上500円、小学生250円
片瀬江ノ島駅より徒歩約30分
なし
「江の島シーキャンドル、江の島サムエル・コッキング苑」の詳細はこちら
恋人の丘 龍恋の鐘
鐘を鳴らし永遠の愛を誓う、恋人たちのパワースポット

奥津宮の近くにある「恋人の丘」は、五頭龍(ごずりゅう)と天女が結婚を約束したという「江島縁起」の恋物語にちなんで作られました。丘に立つ「龍恋の鐘」をふたりで一緒に鳴らすと、永遠の愛が叶うといわれています。晴れた日には伊豆大島まで望めますよ。
鐘の周りには、恋人たちが永遠の愛を誓ってふたりの名前を書いた南京錠がたくさんかかっています。南京錠は「恋人の丘」入口右手の「海賞堂」で販売しています。
江の島岩屋
大自然の力と歴史を感じる、神秘的な洞窟探検!

奥津宮の先、江の島の最奥部にある「江の島岩屋」もおすすめ。波の力で生まれた神秘的なこの洞窟は、かつて弘法大師や源頼朝も訪れたというパワースポットです。
2つの岩屋があり、ロウソクを手に探検する「第一岩屋」は富士山の氷穴につながるといわれ、「第二岩屋」は江の島に伝わる「龍神伝説」ゆかりの地とされています。洞窟内には、手を叩くと不思議な現象が起きる龍神様も待ち構えていますよ!
洞窟の外には美しい岩場「稚児ヶ淵」が広がり、夕暮れには富士山の向こうに太陽が沈む絶景が見られます。
【撮影・画像提供】
株式会社トリクル
【撮影協力】
湘南藤沢フィルム・コミッション
こちらの記事もチェック
\宿・ホテル検索はこちら/
※この記事は2025年4月23日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載の価格は全て税込価格です。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
トリクルマガジン編集部
プロモーションから紙・WEBコンテンツの企画・制作・編集・撮影まで。ただコンテンツを作るだけではなく、課題に対するソリューションを提供できるところが強みです。(http://tricle-llc.co.jp/)