おうちで過ごす時間が増え、コーヒーやお茶などを飲む機会も多くなってきました。そういえば毎日コーヒーを飲んでいるけど、淹れ方って気にしたことないなという方が意外と多いのでは?
今回は、じゃらんニュースでもカフェ芸人として連載記事を担当してくださっているコマンダンテ石井さんに、美味しいコーヒーの淹れ方を教えていただきました。ちょっとしたコツを知るだけでも、味が変わってくるそうですよ!ぜひ参考にしてくださいね。
コマンダンテ石井流 美味しいコーヒーの淹れ方とは?
お疲れ様です。コマンダンテの石井です。僕はカフェが大好きで、今まで約800軒のカフェを巡ってきたのですが、今回はおうちでの美味しいコーヒーの淹れ方をご説明していきたいと思います。
まずおうちでコーヒーを淹れるためには、コーヒーを淹れるための器具が必要です。
今回はコーヒー器具の説明からしていきたいと思います。

まずは、豆を粉状に挽くために必要なコーヒーミル・グラインダー。
左側が手動のミル、真ん中が手動のグラインダー、右側が電動のミルです。
ミルとグラインダーの違いは基本的にはないのですが、エスプレッソ用の粉くらい超極細に豆を挽けるものをグラインダー、一般的なドリップ用の豆を挽くものをミルと呼ぶことが多いです。厳密な区別はないので、ざっくりとそんな感じです。
ミルやグラインダーの値段はピンキリなんですが、値段が高いものは粉にしたときの粒の大きさが均一になるように設計されているものが多いです。粒の大きさは、均一である方が味のバランスが良くなり、安定感のあるコーヒーを淹れることができます。粒の大きさがバラバラだと、雑味が出たり味のバランスが悪くなります。
僕は、ペーパードリップでコーヒーを淹れるときは右側の電動ミル、エスプレッソマシンでラテやアメリカーノを飲みたいなってときは真ん中の手動のグラインダーを使います。(注:このグラインダーの名前はコマンダンテといいますがコンビ名はこれが発売される前からのものでこれからとったものではございません)
ちなみに、左側の手動のミルは、数年前の誕生日に後輩のアイロンヘッド・ナポリがプレゼントしてくれたもので、これをきっかけにコーヒーをよく飲むようになった思い出のミルです。
次は、コーヒーを淹れる器具です。


左からサイフォン、エアロプレス、ハリオのV60、フレンチプレス、水出しコーヒー用のボトルです。
器具は他にも種類があって、前述したエスプレッソマシン(写真2枚目の赤い機械)やモカポット、ネルドリップ、ケメックス、アメリカンプレスなどがあります。
それぞれの器具に特徴があるのですが、例えばケメックスは特にデザイン性が高く評価されていて、ドリッパーとサーバーが一体型になっているので使いやすさも人気の一因です。ペーパーが厚く深いので、コーヒーを一点に集中して落とすことができ、均一の濃さで抽出することができ、安定した味を引き出すことができます。デメリットとしては、底が深いので洗浄がしにくいことと、専用のペーパーフィルターが少し割高なのでコストはかかります。
サイフォンは、マイルドですっきりしたコーヒーを抽出できるとされています。ドリップコーヒーは豆にお湯を注ぎ通過させて抽出するのに対して、サイフォンは豆をお湯に浸すようにしてじっくり抽出します。コーヒーの成分をどれだけ溶け出させるかの違いで、サイフォンの場合は途中までしか成分が溶け出さないので、マイルドですっきりしたコーヒーになります。
ドリップコーヒーは、全ての成分を溶け出させるので濃い、コクのあるコーヒーになります。
フレンチプレスは、他のものに比べて、より豆をダイレクトに感じることができます。豆本来の味と香りを楽しめるもので、豆の鮮度や質が良いものである必要があります。
エアロプレスは、フレンチプレスとペーパードリップの中間のイメージ。すっきりしているけれど、コクと香りがしっかり感じられる印象。
本当にざっくりこんな感じです。

この写真は、コーヒーを抽出するときに必要不可欠なドリッパーたちです。
ペーパードリップのドリッパーは大きく分けて「メリタ」「カリタ」「ハリオ」「コーノ」の4つのメーカーのものがあります。よく金属やプラスチックなどの素材の違いで味が変わるのかという質問を受けますが、素材でも変わってきますが、ドリッパーの形状によっての方がより味は変わってきます。先ほどの4つのメーカーはそれぞれが違う形をしていて、それぞれの特徴があります。
今回は写真の一番左にある「ハリオ」さんのV60というドリッパーを使いますので、そちらだけ軽く説明させていただきたいと思います。
V60は、円錐形で内側に溝(スパイラルリブ)があります。円錐形であることで、粉の層が深くなり旨味をしっかり抽出することができ、溝はペーパーを浮かせて空気を入れ、コーヒーの粉がしっかり膨らみ全面をろ過することができます。そして、こちらのV60はお湯を注ぐ速度によって味に変化を出すことができます。ゆっくり注げば濃厚な味に、早く注げばすっきりした味わいになります。
写真にあるその他の器具は、中央左はenproductさんのコーヒードリッパー。ステンレスでできていて、軽くて何よりオシャレ。後ろのフィルターホルダーも同じくenproductさんのものです。
中央右は、有田焼のコーヒードリッパー。こちらはペーパーを使わず、そのままコーヒーの粉を入れてドリップします。手入れも簡単で、半永久的に使えます。
右のドリッパーはスターウォーズとコラボしたもの。何か別のものとコラボすることで、裾野を広げています。

この写真は、左からケトル、スケール、キャニスターです。
コーヒーをドリップする際、注ぎ口が細くなったケトルは湯の量を調節しやすくて重宝します。豆の量やお湯の量を計り、時間も計りながら抽出するので、スケールも大事です。そして、豆を保存するのに遮光性があり密閉できるキャニスターが必要になります。豆の保存は、常温が基本です。長く保存しておきたい場合は冷凍になりますが、基本的に生物なので、購入後はなるべく早く飲むことをオススメします。
●ペーパードリップでのコーヒーの淹れ方●

まずはフィルターを折ってドリッパーにセット。
ドリッパーとペーパーの間に隙間ができると均一な抽出が難しくなるので、折る時に、谷折になるくらいしっかり折ります。
ちなみに、ペーパーには真っ白のものと茶色のものがあります。白い方は漂白したもので、茶色い方は未漂白になります。漂白と書くと体に悪そうですが、人体には影響ないです。
お湯を通した時に、茶色の方はやや紙臭さが出てコーヒーの風味を損なうとされています。僕はこの後の湯通しをするので茶色の方を使っていますが。

次に、湯通しをします。
湯通しはペーパーの紙臭さを取ることと、ドリッパーやサーバーを温める意味もあります。ドリッパーが冷えてしまっていると、抽出効果が下がってしまいますので、しっかり温めます。サーバーが冷えていると、温かいコーヒーが急に冷めて風味の劣化につながります。
湯通しに関しては、する派としない派がいますのでどちらも試してみてください。ドリッパーやサーバーは確実に温めてドリップした方がいいです。

僕のドリップは、豆の量は16g、2分間でお湯を210ml注いでいきます。
一般的には、豆15g、200mlで抽出時間は2分30秒~3分という方が多いです。豆の量やお湯の量で味は変わりますので、自分の好みを探して色々と試してみるのがいいと思います。

ちなみに今回の豆は、中煎りのブラジル。
豆の挽き目は中細挽き。大体、グラニュー糖くらいの大きさです。挽き目も好みによって変えていきます。荒ければさっぱりすっきりした味わいに、細かければ深く濃い味わいになります。
粉をドリッパーに入れます。このまま放置してしまうと、抽出が始まってしまうので、お湯を注ぐ直前に入れましょう。
じゃらん編集部
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