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2020.06.20

ひとり温泉旅の“むりしない”1泊2日旅行計画<2020>

ひとり旅はもちろん、ひとりカラオケ・ひとり焼肉など最近では「おひとりさま」も楽しめることが増えてきていますね。でも「ひとり〇〇を経験してみたいけど、どう楽しんだらいいかわからない」そんな方もいると思います。

そこで温泉オタクの永井千晴さん(@onsen_nagachi)に“ひとり温泉旅行”の楽しみ方を教えていただきました!永井さんは、ひとり温泉旅行に関する書籍も進行中とのこと(詳細は発売が見えてきたら告知します!)。

毎月、連載で少しずつ“ひとり温泉”を楽しむヒントをお伝えしていけたらと思います。

\過去の記事はこちら/
「せっかくだから」の呪縛から解放されると、ひとり温泉はもっと楽しい
「温泉旅館で1泊2日2食付き」以外の選択肢が、旅行をもっと楽しくする
次の温泉旅行は、絶対にサイコーにしたいあなたへ

記事配信:じゃらんニュース

緊急事態宣言が解除され、そろそろ旅行計画を立て始める方もいるはず。でも、「密」を避けるために、今こそ“ひとり温泉旅行”もおすすめしたいところです。ビギナーであれば、まずは休日の1泊2日でサクッといく旅程がよさそう。ひとりだからこその楽しみ方、気をつけるべきことがあります。

1泊2日ひとり旅なら、観光を諦めて宿泊費にお金をかけたい

1泊2日旅行は、とにかく時間配分が肝です。月曜日から金曜日まで仕事して、土日を使って行く温泉旅行であればなおさら。月曜日に旅行疲れが出てしまうようであれば、その旅程は“欲張りすぎ”だったかもしれません。友達や家族との旅行であれば、疲れが出ても「楽しかったね」と分かち合えますが、ひとりなのに疲れてしまうような旅程を組むと、「あれ……?なんのために行ったんだっけ……?」と、なんだか悲しくなってしまいます。

よっぽど行きたいところでない限り、「せっかくだから」と1泊2日の限られた時間の中で観光など旅程を詰め込むのは、体力の浪費かもしれません。特にひとり温泉旅行のときは、なるべく観光を諦めて、思い切って宿泊費にお金をかけることをおすすめします。

ひとり温泉旅の“むりしない”1泊2日旅行計画
私の1泊2日のゆるゆる旅程

私はといえば、1日目は「午前中に家を出る」「早めにチェックインしてだらだら温泉とお酒とごはん」、2日目に「チェックアウト後に周囲をさくっと散策」「次の日仕事だから、夕方ぐらいには帰宅する」という超ゆるゆる日程を組むことが多いです。観光もグルメ店への行列もいいけれど、“分かち合う”旅ではないから、ぎゅっと目的を絞るのをおすすめします。

ちなみに、ひとり旅用の宿泊プランは、若干お高めです。個人的な肌感ですが、友達や家族と泊まるより、20~30%ほど料金差が出るものと考えています。だから、観光にかけるお金を宿泊にまわすことで、満足度・納得度が釣り合ってくると考えています。

もちろん、行きたい観光スポットがあればぜひ行きましょう……!肝心なのは、「1泊2日のひとり温泉旅行、気づいたら疲れただけ」にならないようにすること。大人の休日は何よりも尊いものです。「せっかくだから」と、欲張る必要はないのです。

ひとり温泉旅の“むりしない”1泊2日旅行計画
じんわり客室で陽の光を感じるだけで嬉しい

温泉にこだわるなら、10部屋未満の小さな旅館がおすすめ

何十組ものお客さんを迎えられる大型の旅館やホテルも快適で過ごしやすいけれど、休日ともなるとにぎやかだったりして、「自分がひとり」であることをさめざめと感じてしまうことがあります。だから、なるべく10部屋未満の小さな旅館でしっぽり過ごしたいところ。にぎやかさの観点だけでなく、温泉にこだわる旅行ならなおさらおすすめする理由があります。

大型の旅館やホテルは、たくさんのお客さんを迎える分、ハチャメチャに湯船が大きいです。ジャグジーに寝湯にと種類がたくさんあり、湯浴みはレジャー的で楽しいものの、「人の出入りがたくさんある」ため、温泉の個性を残しながら清潔さを保つのは簡単ではありません。

10部屋未満の小さな旅館では、一度に浸かる人が少ないので、大きな湯船を必要としません。脱衣所もコンパクトで、2~3組とタイミングがかぶると手狭に感じる程度だと思います。小さい湯船のメリットは、“個性を残しながら、新鮮な温泉”である可能性が高いこと。ドバドバと注がれていて、湯船の中で「湯が回っている感じ」がしていればOKです。

ひとり温泉旅の“むりしない”1泊2日旅行計画
鹿児島・霧島温泉の「湯之谷山荘」は、湯を新鮮にするために湯船を小さくしています

治安の良い日本だけど、これだけは気にしておこう

日本は治安のいい国ですが、最低限これだけは!と思い実践している防犯対策があります。

ひとつめは、「リアルタイムでどこにいるか、SNSに書かない」。これは、友達しかフォローしあっていないTwitter、Instagram、Facebookなどのアカウントでも気をつけたほうが良い点です。どこからどう見つけて、「おっ、今ひとりなのか」と狙われるか、全くわかりません。まずは危ない人に認知されないよう、今どこへいるのか、これからどこへ行くのか(泊まるのか)、とにかく書かないことです。一番は、帰宅してから「こんなところに行ってきたよ」と発信するのが理想だと思います。

そして「人気(ひとけ)のない無人の温泉には浸からない」。お金をいくらか箱に入れて浸かるような無人の共同浴場や、自然の中に湯船があるだけの野天風呂は、人気がなければ避けたほうが無難です。10年ほど前には、そういった秘湯にひとり浸かっていた女性が事件に巻き込まれた例もあります。怖がりながら浸かったって全然心地よくありません。

外を出歩くのは夜遅すぎないほうがいいですし、泥酔しないほうがいいです(何かあっても判断が鈍るので…!)。客室や旅館をグレードアップしてちょっとでも安心できるのであれば、ぜひそうすることをおすすめします。

ひとり温泉旅行は、むりなく安全に

「密」を避けてひとり温泉旅行に挑戦する際は、むりしない旅程が肝心です。お出かけする際はマスクをつけて、感染拡大防止につとめてくださいね。



■プロフィール

永井千晴(ながち)

永井千晴(ながち)
温泉オタクな会社員。訪れた温泉は400超。普段はCHOCOLATE Inc.でプロデュース業をしています。元じゃらん編集部員。
Twitterアカウント @onsen_nagachi

永井千晴(ながち)  永井千晴(ながち)

温泉オタクな会社員。訪れた温泉は約500。元じゃらん編集部員。 Twitterアカウント @onsen_nagachi

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