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どんど焼きとは?左義長と同じ?いつの行事なのか意味や由来など地域の差も解説

2020.10.22

「どんど焼き」とは、いつ・どこで・何のために行う行事なのでしょう?小正月(1月15日)に行われるどんど焼きは、正月飾りやお守り、お札などを燃やす火祭り行事。地域によってはとんど、左義長とも呼ばれています。
今回は、どんど焼きの意味や由来、地域による呼び方や実施内容の違いから燃やすものと注意点、さらに各地の火祭りイベントまでご紹介します。

記事配信:じゃらんニュース
※この記事は2020年10月16日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。

どんど焼きとは?意味や由来

どんど焼き

「どんど焼き」とは、小正月(こしょうがつ)に行われる火祭り行事です。

まず、「小正月」ってなに?と思う方も多いでしょう。小正月とは、大正月といわれる1月1日に対比して、1月15日のことを指します。

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旧暦ではこの日が新年最初の満月の日にあたり、本来のどんど焼きは、新春の満月の夜に開催される火祭りなのです。

満月と神聖な火による浄化の力で、集落の人々の1年間の災いを払い、豊作や商売繁盛、家内安全、無病息災、子孫繁栄を願うのが「どんど焼き」です。

どんど焼きは、地域住民が、わらや青竹で小屋ややぐらを作り、持ち寄った門松やしめ縄などの縁起物と一緒に燃やすのが一般的。

地域によっては
■「どんどの火で高く舞い上がれば習字が上達する」と言って、書初めを一緒に燃やす
■どんど焼きの灰を家の周囲にまくと、魔除けになる

など、さまざまな言い伝えもあるのだとか。

また、鏡開きをした餅・みかんや団子などを針金に刺して熾(お)き火で焼いて食べると「風邪をひかない、1年を健康で過ごせる」という風習は、全国各地でほぼ共通して行われています。

気になる「どんど焼き」という不思議な名前の由来は、
■どんどん燃えるから
■燃やし始めに青竹がはぜて「どんっ」と音がするから

など諸説あり、音の響きからついたようです。

どんど焼きについて長年にわたり調査研究を続けている「地域資料デジタル化研究会」によると、新年に火を焚く行事は日本だけではなくアジアやヨーロッパでも広く行われているそうです。

焚き火に1年の健康や幸せを祈願するのは、世界共通なのかもしれませんね。

どんど焼き以外の名前と地域での差

北海道から沖縄までの全都道府県で実施されている日本の国民行事「どんど焼き」ですが、「道祖神祭」「左義長」「鬼火たき」など、呼び方は地方によってさまざまです。

現在確認できているだけで30種以上あり、今回はそのほんの一部を紹介します。

どんと焼き・焼納祭・蘇民祭【東北】

どんと焼き・焼納祭・蘇民祭

東北地方では、小正月の火祭りをほぼ共通で「どんと焼き」と呼んでいます。

中でも秋田県では、「男鹿なまはげ柴灯まつり」、「湯沢犬っこ祭り」、「横手かまくら・ぼんでん」など火祭りに関連するさまざまな小正月行事が盛大に行われています。

それぞれ20~30万人の観光客が来訪し、海外からの観光客も多数参加するほどの国際的なイベントです。

また、岩手県、宮城県では火祭りと関連して神社仏閣の裸祭りと共に行われることが多く、白装束やさらしを体に巻いた姿で「裸参り」をするのが恒例となっています。

道祖神祭・さいの神【関東・甲信越】

「道祖神(どうそしん)祭」は神奈川、山梨、長野で多く見られる呼び方で、道祖神信仰との強い結びつきが感じられます。

道祖神の近くに竹、わら、杉の葉などで小屋などを作り、正月飾りや書初めを焼くのが一般的。

竹竿につけた繭玉団子を焼いて食べたり、燃やして出た灰を自宅の周りにまいたりと、さまざまな風習が見られます。

中でも長野県野沢温泉村の「道祖神火祭り」は国の無形民俗文化財に指定され、多くの観光客を集めています。

左義長【京都・滋賀・岐阜・愛知、北陸】

左義長

京都、滋賀から北陸地方では、小正月の火祭りが「左義長(さぎちょう)」と呼ばれています。

特に福井県勝山市、滋賀県近江八幡市の「左義長まつり」は豪華な山車(だし)が街に繰り出すなど見どころが多く、各県を代表する観光イベントとなっています。

京都市では神社の小正月神事として行われ、正月に飾った門松や書初めを焚き上げ、1年間の無病息災を祈願しています。

とんど焼き【近畿・中国】

とんど焼き

大阪や奈良では小正月の火祭り「とんど焼き」が各神社仏閣で行われています。

会場では小豆粥(あずきがゆ)、おぜんざい、甘酒などが振る舞われるところも。

奈良市春日大社では大とんどとして「若草山焼き」という山を焼く行事が行われ、冬の観光の目玉となっています。

鬼火たき・ほんけんぎょう【九州】

鬼火たき・ほんけんぎょう

福岡県久留米市の神社「大善寺玉垂宮(たまたれぐう)」で毎年1月7日に行われる火祭り「鬼夜(おによ)」は1600年もの歴史を持つ、鬼を追い払う伝統行事。

この祭りが佐賀、宮崎、熊本、鹿児島など九州各地に広がり、「鬼火たき」という名で行われるようになったとみられています。

鬼火たきは正月飾りとともに、組まれた青竹のやぐらが勢いよく燃えるのが特徴的。
青竹のはぜる音で鬼を追い払い、1年の無病息災を願います。

竹の先を割って地面に突き刺し、鬼が入るのを防ぐ「鬼の目はじき」や、竹を曲げて作る魔除けの飾りもの「花籠(はなかご)」が作られ、家の玄関に置く地域もみられます。

ドンド焼き【沖縄】

那覇市波上宮の「ドンド焼き」は、正月飾りや前年のお守り・お札などを燃やすお祭り。それらを燃やすことで、神様に1年間お守り頂いた感謝を伝えます。

県内の各家庭などから持ち寄られた縁起物はかなりの量になるため、1週間ほどかけて燃やされるのが特徴的。

どんど焼きで燃やすもの

どんど焼き

門松やしめ縄などの正月飾りや、前年のお守り、お札、熊手などを燃やすのが一般的。

だるまや人形、ご祝儀などでもらったのし袋などもOKです。

願い事を記した紙を燃やすことで、地域の安全や無病息災を祈る、という集落も。

どんど焼き

また、燃やすものによる言い伝えも存在し、
■正月の書初め
⇒火が高く上がると字が上手になる

■スルメや昆布を炎であぶって食べる
⇒1年間無病息災でいられる

■お餅やお団子を火で焼いて食べる
⇒1年間健康に過ごせる

など、地域によってさまざまです。

どんど焼きに参加する場合の注意点

どんど焼き

どんど焼きは子どもの祭りとされ、主役は小中学生です。

子ども達は神の使いとなって、この1年の招福、予祝、厄払いなどの一連の行事を担います。

全国の地域コミュニティでは、子どもと大人が行事開催のために役割分担をしており、小正月行事を通じて地域の人々の結びつきや世代を超えた老若男女の住民が相互理解と交流を深めています。

地域ごとにさまざまな決まり事や風習、言い伝え、役割分担などがあるため、参加する前に必ず実施内容を確認しておきましょう。

プラスチック類や金属類の持ち込みを禁止されている地域もあるので、注意が必要です。

どんど焼きのイベント情報を紹介

全国で実施されているどんど焼きのイベントは、地域で親しまれる歴史あるものから、多くの人が訪れる大きな祭りまでさまざま。

どんと祭「松焚祭」【宮城・大崎八幡宮】

300年もの歴史を持つ「松焚(まつたき)祭」。

神社の境内の一角に各家庭から持ち寄られた門松などが積み上げられ、日没の頃焚き上げられます。

この火は、正月の間に各家庭に訪れていた神々を送る「御神火」として、あたると心身が清められ、1年間無病息災・家内安全の加護を得るという言い伝えがあるそうです。

道祖神火祭り【長野県野沢温泉村】

男の厄年を迎える42歳・41歳・40歳が「三夜講」と呼ぶ組織を編成し、この同じ仲間で3年間行事を行います。

25歳の男の厄年が毎年加わり、また、42歳にあたる人が幹事役を勤めるという決まりも。

毎年1月13日にご神木引き、14、15日に社殿作りが行われ、社殿に火が入れられる時には、厄年の男衆が「道祖神(どうそしん)の唄」という地域に伝承する歌を歌います。

左義長まつり【滋賀・日牟礼八幡宮】

400年程の歴史を持つ祭りで、3月中旬に行われるのが特徴的。毎年遠方からも人が訪れ、賑わいます。

藁を1束ごとに揃えた約3mの三角錐の山車を胴体として、その上に数mの青竹に細長い赤紙や薬玉、巾着、扇などの飾りを付けたものを「左義長(さぎちょう)」と呼び、その出来栄えを競うコンクールなども開催されます。

大とんど/若草山焼き【奈良・春日大社境内の飛火野/若草山】

大とんど/若草山焼き

春日大社で行われる「大とんど」は、古いお札やお守り、正月飾りなどの縁起物を焼き上げ、1年の無病息災を祈る行事。

その「大とんど」の火が「若草山焼き」の種火となり、約33ヘクタールの芝生で覆われたなだらかな山が燃やされていきます。若草山一面が一斉に点火され炎に包まれる光景は、まさに圧巻!

鬼夜【福岡・大善寺玉垂宮】

鬼夜

1600年の歴史を誇り、国の重要無形民俗文化財にも指定されている火祭り「鬼夜(おによ)」。

大晦日の夜から正月7日までの「鬼会(おにえ)」という行事の最後に行われます。

ふんどし姿の大勢の若者が燃え盛る巨大たいまつを担ぎ上げ練り歩く様子は、迫力満点!

火の粉を浴びると、無病息災のご利益があると伝えられています。

【監修】
特定非営利活動法人 地域資料デジタル化研究会
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トリクルマガジン編集部  トリクルマガジン編集部

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