日本にいながら海外旅行気分が味わえるホテルがあるのをご存じですか。今回は海外の国やリゾートをコンセプトにしたホテルを全国から厳選して、ご紹介します。
ヨーロッパ郊外にあるオーベルジュのようなステイが叶う?英虞湾が地中海に見えてくる?行きたい旅先や過ごし方に合わせて選んでみてください。
※この記事は2020年10月27日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
ブリティッシュヒルズ【福島県天栄村】
那須連峰の北麓、羽鳥湖(はとりこ)高原にある「ブリティッシュヒルズ」は、多くの外国語スクールを運営する神田外語グループが設立。標高1000m、7万3000坪もの広大な森に中世英国の美しい街並みや建物を再現。敷地内には9つのゲストハウスが点在し、宿泊もできます。
中世の荘園領主の館をイメージし造られたマナーハウスには、レセプションやライブラリーの他、メインダイニング「リフェクトリー」などのパブリックスペースがあります。
建築資材はすべて本場・英国から調達。建築様式はもちろん、インテリアに至るまで時代考証に基づき設えられています。なんでも中世英国というのはイギリスが最も繁栄し、世界に影響力を持っていた時代なのだそう。なるほどそこかしこに気品と風格を感じます。
そうそう、ドラマや映画好きのなかにはピンとくる人も多いのでは?「マナーハウス」をはじめ「ブリティッシュヒルズ」はこれまで数々の映像作品に登場。国内有数のロケ地としても知られているんですよ。
食事はメインダイニング「リフェクトリー」のほか、敷地内に点在する「フォルスタッフパブ」や、「アスコットティールーム」などで楽しめます。
常時20種類の紅茶や季節のお茶が味わえる「アスコットティールーム」。パティシエ特製ケーキや英国伝統のアフタヌーンティーもおすすめ。
最後に気になるゲストルームについて。英国史に残る有名人の名前を冠した9つのゲストハウスが敷地内に点在。建物から家具、調度品、インテリアまでその人物が活躍した時代の様式が採用されています。
どれも中世英国の建築様式に基づき建てられたクラシカルな造りで、各棟、スタンダードタイプからラグジュアリースイートまで予算に合わせて選べます。
パスポートのいらない英国――まさに日本に居ながら英国旅行気分に浸れるリゾートです。
秋は紅葉、冬は幻想的なツリーイルミネーションも見所。日帰りもできますが、標高1000mの高原で出合う幻想的な星空は格別だとか。ぜひ泊まりで訪れたいですね。宿泊するとプランに応じた季節のイベントも盛りだくさんで、外国人スタッフによるカルチャーレッスン(有料)も各種選べるそうですよ。
[TEL]0248-85-1313
[住所]福島県岩瀬郡天栄村田良尾芝草1-8
[アクセス]【電車】JR 新白河駅よりタクシーまたはレンタカーで40分(駅から送迎あり※予約制)【車】東北道白河ICより40分
[駐車場]60台 ※11月下旬~4月上旬は冬タイヤ装備の車でおでかけを
「ブリティッシュヒルズ」の詳細はこちら
モンゴリアビレッジ テンゲル【栃木県那須町】
都心から新幹線で1時間余り。温泉と自然に恵まれた日本有数のリゾート地、那須にある「モンゴリアビレッジ テンゲル」。日本にいながらモンゴルの遊牧民の気分が味わえると評判の宿泊施設です。
広大な敷地内に、宿泊ゲルやレストラン、自家源泉を引いた共同温泉、焚き火カフェ(オプション)会場が点在しています。
ゲルとはモンゴルの遊牧民の移動式住居で白い円形の建物のこと。そのゲルがゲストルームになっていて、中にあるベッドやテーブル、イス、タンスなどの家具もすべてモンゴル直輸入!
高原の空気や牧歌的な風景の中、モンゴルの雰囲気を味わいながらも、エアコンやテレビ、除湿機を完備しているので機能性はばっちり。トイレと風呂は共同なので、アウトドア気分で楽しむ人も多いようです。
フロント棟には共同温泉施設もあるんですよ。施設の地下800mから湧き出る温泉を引いていて、露天風呂では満天の星を見ながら浸かれます。内湯はヒノキ風呂と岩風呂の2種類あります。
同じくフロント棟にはレストランも併設。通年味わえる鉄板焼きスタイルのバーベキューが人気で、那須三元豚や黒毛和牛、オリジナルソーセージといったお肉はもちろん、アクアパッツァや焼きそば、さらに子どもや女性に好評のアイスバイキングまでセットで味わえます。
下の写真は冬限定で、5種類のスープから好きな2種類を選べるオリジナル二色鍋。なかでもハローントゴー(火鍋スープ)がおすすめ。辛~いスープは一度食べると癖に!?体もポカポカしてよく温まりますよ。
本場モンゴルから招いた馬頭琴奏者によるコンサート(無料)や、デールと呼ばれるモンゴル伝統の民族衣装の着付け体験(1000円、予約不要)もお楽しみに~。
[TEL]0287-76-6114
[住所]栃木県那須郡那須町大字高久丙1577-9
[アクセス]【電車】JR 那須塩原駅よりタクシーで30分。またはJR 黒磯駅より路線バス那須湯本または大丸温泉行き利用、友愛の森停へ15分。バス停から送迎あり(3日前までに要予約)【車】東北道那須ICより15分
[駐車場]30台
「モンゴリアビレッジ テンゲル」の詳細はこちら
アラビアンアートHotel & Gallery【千葉県鴨川市】
千葉のシーサイドリゾート、鴨川のなかでもとりわけ見晴らしのいい高台に建つホテル。アラビア(中近東)をコンセプトにした「アラビアンアートHotel & Gallery」です。
青い海と空に映える白亜の外観。漆喰風のあたたかみのある白壁に、美しいモザイクタイルが映えます。
オーナーの布村さんは幼い頃、お父様の仕事の関係で、エジプトで暮らした経験をお持ちです。2002年にホテルを創設し、現在までオーナーを務めています。普段から民族衣装をまとってゲストを迎えているそうです。
館内を見渡すとエジプトをはじめ、中東から取り寄せた家具やランタンシェード、香水瓶などの装飾品が目に留まり、アラビアンな気分に浸れます。
ペルシャ絨毯をはじめ、館内を彩る美術工芸品にもうっとり。カフェコーナーにはマシュラビーヤと呼ばれる格子窓も。木のレースは強い日差しを和らげ、外からの視線を程よく遮る役目があるそう。美しい細工は窓の他、イスやテーブルなどにも施されています。いやはや目の保養ですね~。
異国情緒たっぷりなエジプト風のパティオ(中庭)や、コバルトブルーの海を望む展望露天風呂や屋上展望台など、魅力的な共有スペースもたくさん。
今年はエントランスやゲストルーム、レストランなどいろいろプチリノベーションし、気分一新。レストランも美しいレースカーテンを設え、ソーシャルディスタンスもばっちりです。
館内・コスチューム館には本場から取り寄せた民族衣装や、シンドバッドやアラジンの世界に浸れるコスチュームがずらり。滞在の記念に衣装レンタル体験を楽しむ人も多いとか。友達、家族、カップルでアラジンやジャスミンのなりきり写真をいっぱい撮りましょう!
[TEL]04-7098-2100
[住所]千葉県鴨川市太海西3-332-7
[アクセス]【電車】JR 安房鴨川駅よりタクシーで5分【車】館山道君津ICより房総スカイライン・鴨川有料道路経由、55分
[駐車場]10台
「アラビアンアートHotel & Gallery」の詳細はこちら
白馬リゾートホテル ラ ネージュ東館【長野県白馬村】
信州・白馬村の広大な森に囲まれ、ゆったりと佇む「白馬リゾートホテル ラ ネージュ東館」。30年前、ヨーロッパ郊外のオーベルジュの趣を取り入れ創設されたヨーロピアンリゾートホテルです。
館内に一歩入ると、目の前にまるでヨーロッパのマナーハウスのような高級感あるロビー空間が広がります。
目の保養ともいうべき美しい家具の数々は、ホワイトハウスにも用いられているというベーカーファニチャー社や、ヨーロッパの伝統を汲んだデザインで知られるドレクセル社など、世界の有名ブランドのもの。
客室はスタンダードツインからジュニアスイート、デラックス、コテージタイプまで揃い、目的や予算に合わせて選べます。
いずれも周りの自然が楽しめるようにと、大きめのピクチャーウィンドウを採用。広々とした空間にロビーやサロン同様、美しい家具がゆったりと配されています。
ディナーはちょっとおめかしして、ステンドグラスが映えるレストランへ。本場フランスの三ツ星レストランで修業を積んだシェフが手がけるのは、地産地消の旬の恵みや日本海の新鮮な食材を取り入れた創作フレンチ。
レイノーやコケ、ベルナルド、アビラントなど世界の一流ブランドのテーブルウェアやグラス、カトラリーにもうっとり。
美しい器と料理、そしてソムリエセレクトのワインがさらなる非日常へと誘ってくれます。
滞在したゲストからは、「海外にいた頃を思い出しました」「ヨーロッパ旅行した時に泊まったホテルの雰囲気にとてもよく似ています」といった声が多く寄せられているとか。なかには、「今年はGWも夏休みも海外に行けなかったので、“海外旅行気分”だけでも味わいたくて、また来ました」という人もいるそうです。
海外ステイや海外旅行経験の豊富な人からもお墨付きのオーベルジュリゾート。四季を通じて非日常と感動が味わえるホテルです。
[TEL]0261-72-7111
[住所]長野県北安曇郡白馬村北城4744 和田野の森
[アクセス]【電車】JR 白馬駅よりタクシーで7分(送迎あり※要予約)【車】長野道安曇野ICまたは上信越道長野ICより1時間※冬季は冬タイヤ装備の車でおでかけを
[駐車場]40台
「白馬リゾートホテル ラ ネージュ東館」の詳細はこちら
HOTEL&SPAアンダリゾート伊豆高原【静岡県伊東市】
伊豆高原の高台にある温泉リゾートホテル。本館、別館「ロンボック」、別館「パトゥール」、そして2020年7月にオープンした新別館「アンダピング」からなるバリ風リゾートです。
客室はバリ風洋室やメゾネット、半露天風呂付きバリ風天蓋和洋室などいろいろ。どの部屋も風通しがよく、本場・バリの調度品や家具を設えた癒しの空間。敷地内を散歩したり、アクティビティを楽しんだりアクティブに過ごすのもいいし、窓を開け放してベッドでお昼寝したり、読書したり、まったり過ごすのもおすすめです。
リゾートステイに欠かせない温泉も充実。伊豆大島を望む大展望露天風呂やミストサウナ付き滝見大浴場、原生林に囲まれた貸切露天風呂、ガゼボ造りの貸切露天風呂など9つの貸切風呂を含め計11あり、すべて予約不要・無料。
お財布に余裕がある人は、併設の本格バリ式エステ&岩盤浴もおすすめ(別途有料)。バリ特有のフルハンド施術で体が蘇る~。温泉とダブルの効果で日頃の疲れをリセットしましょう。
夕食は新鮮な海の幸や野菜、国産牛など伊豆の食材を使った和洋折衷メニュー。オプションで国産牛のサーロイングリルや伊勢海老のお造りもオーダーOK。
リゾートの夜は長い!というわけで、アンダリゾートでは22時30分まで夜食&バーもオープン。ガーデンレストランの照明を落とし、バリ島の映像と心地いいガムラン音楽が流れる中、まったり過ごせます。
夜食コーナーにはフルーツのほか、バリの屋台料理やラーメン、カレーなどが日替わりで登場。スイーツ好きにはチョコレートファウンテンも好評です。
こちらは今年7月にオープンした新別館の「アンダピング」。リゾートホテルとグランピングのいいトコどり。
本館などで味わうディナーとはまた趣が異なり、ダッチオーブンなどを使ったBBQディナーやSNS映え間違いなしのおしゃれモーニングなど、アウトドア気分で楽しめます。
しかも本館・別館関係なくオールインクルーシブなので温泉も食事も、22種類もあるアクティビティも全部コミコミ(一部は予約制)なのもうれしい限り。
ホテルの快適さと日本旅館の心地よさ、そして新たにグランピングの開放感まで…バリ風リゾート気分を味わいながら思い思いに過ごせる同ホテル。一泊、いえ一回の滞在じゃぜ~んぜん足りないかも。
[TEL]0120-759-026
[住所]静岡県伊東市八幡野1133
[アクセス]【電車】伊豆急行 伊豆高原駅より徒歩10分※送迎あり【車】小田原厚木道路小田原西ICより1時間30分、または新東名長泉沼津ICより1時間30分
[駐車場]50台
「HOTEL&SPAアンダリゾート伊豆高原」の詳細はこちら
児島あさこ
編集者・ライター。旅先での楽しみは日頃おせわになっている人へのおみやげ選び。道の駅、美術館、セレクトショップ、うつわ屋さん…など贈る人の好みに合わせて物色している時間が幸せです。好きな町は金沢。