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妊娠中でも旅行に行きたい!やっていいことダメなこと、産婦人科医に聞きました

2022.01.14

妊娠から出産までの期間は、短いようで長く、長いようで短いもの。妊娠中の今こそ、夫婦水入らずの旅を楽しみたいですね。そこで今回は、産婦人科医の竹内先生のアドバイスをもとに妊娠中の旅行でやっていいこと&ダメなことをまとめました。

旅行に最適の妊娠時期はいつ?どんな移動手段・旅行先がベター?宿泊先で気を付けることは何?といった素朴な疑問にも丁寧に解説。旅行中に持参しておきたいもののリストも加えましたよ♪

2014年の温泉法改正で、妊婦さんの温泉入浴が認められたこともあり、マタニティプランのある宿も増えてきているのでホテルや旅館などもしっかり調べてみてくださいね。体調が最優先であることを忘れずに、妊娠中の旅をゆったりのんびり楽しみましょう!

※この記事は2021年12月13日時点での情報です。掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
記事配信:じゃらんニュース

赤ちゃんを迎える前にふたりの絆を深められる。

イラスト
妊娠中の旅行は控えた方がいいのでしょうか?

「親になる前にふたりで旅行するメリットはある」という竹内先生に、旅先でのトラブルを防ぐために気をつけたいことを具体的に伺いました。

妊娠中の旅行は万一のことを考えると確かにリスクはあるが、ふたりでの大人旅を今のうちに楽しみたいというカップルは多い。産科医に相談すると止められるので黙って行く人も多いが、

「欧米では妊婦さんが旅行することを前提に、どうすればトラブルを減らして楽しめるかの情報を提供します」と竹内先生。

旅行先で雄大な自然や綺麗な景色に触れると心が豊かになり、互いの考え方などを理解しあえる場にもなる。

「ただし、海外旅行はもし旅先で出産すると保険が使えず膨大なお金がかかるのでおすすめしません。国内旅行でも無理は禁物ですが、旅行のメリットも見直したい。ふたりの関係を深め、これから始まる子育てにもきっとよい影響があるでしょう」とのこと。

<ポイント>
□ 海外旅行はすすめない
□ リスクのある人は控えて
□ 遠出はやめよう
□ 余裕を持ったプランに

旅行におすすめの妊娠時期と注意

旅行におすすめの時期は安定期と言われるが、それ以外の時期は、どんな注意が必要なの?

初期

つわりで楽しめない頃。不安定だから控えたい。
旅行が原因とは言えないが、12週までは流産しやすいもの。「旅行に行ったからだ」と、後悔することもあるので初期は控えた方がいい。また、個人差が大きいが、つわりの間は食べられるものが限られ、匂いにも敏感になるため、旅を楽しめないことも多いだろう。

中期

安定期と言われる妊娠5~7カ月が最適。
それぞれの人の体調によるが、一般的に安定期と言われる妊娠5~7カ月くらいが、旅行に行くのに最適の時期。前置胎盤などリスクがある場合は気をつけた方がいいが、定期健診で特に問題がなく、体調もいいのならまず大丈夫だろう。もちろん無理はしないで。

後期

臨月は避けた方がいい。出かけるなら近場へ。
体調がよければ妊娠8カ月くらいまでは大丈夫だが、臨月はおなかが張りやすく、お産が早まる心配があるので、やめておいた方が無難。もし産休に入ってから旅行に行きたいのであれば、遠方ではなくかかりつけ医のところへ戻ってこられるくらいの近場にして。

移動手段の注意点

妊娠中は血液量が増え、血栓ができやすいので、同じ姿勢をとり続ける移動中にはご注意を。

マイペースで移動可能。まめに休憩をとって。
クルマ移動は体調が悪くなってもすぐに停車できるなど、自分のペースで移動できるのがメリット。振動などは問題ないが、長時間同じ姿勢でいるのはよくないので、まめに休憩をとって体を動かそう。トイレも近くなるので高速道路などでは早め早めに休憩しよう。

電車

時間に余裕を持って休みながら移動しよう。
電車に乗る時間や、乗り換えの時間などがギリギリになると、急いで歩くなどして負担になることがある。妊娠中の旅行は、時間や行程に余裕を持って行動することが大事。車中で具合が悪くなっても、途中下車することは難しいので、体調がいい時期に旅しよう。

飛行機

航空会社によっては医師の診断書が必要。
もし飛行機を使うのなら、妊娠週数により、医師の診断書が必要な場合があるので、必ず航空会社に確認を。旅行前に書類の準備などを忘れずに。機内は乾燥しているので水分補給をしよう。国内旅行だとあまりないが、長時間フライトはあまりおすすめしない。

旅行先選びのポイント

タイトなスケジュールで観光地を巡る旅より、自然を満喫するなどリラックスできる旅を。

ビーチリゾート

強い紫外線にご注意。海水は細菌感染が心配。
ある程度の日光浴はビタミンD生成のために必要だが、ビーチは紫外線が強いので注意。妊娠中はホルモンの影響でシミやそばかすができるなど、肌トラブルになりやすい。また、海水は細菌感染が心配。足をつけるくらいはいいが体は海水につけない方がいい。

山・牧場

のんびり楽しむのはOK。登山などは体力次第で。
妊娠中の運動もそうだが、フィジカルの個人差は大きく、山登りなどもどこまで大丈夫かは個人による。無理をしないのが原則だが、しっかり自分の体と対話して、どこまでいけるか判断しよう。人に決めてもらうのでなく自分で決めることがのちの子育てにも生きる。

テーマパーク

あれこれと欲張らずのんびりと楽しんで。
せっかく来たのだからと、朝から晩まで目一杯遊びまわるとか、いろいろなアトラクションに次々に乗るなど、むちゃをしやすいので注意。妊娠中はいつもと違うと自覚して、激しいアトラクションは避け、休み休み行動して、あまり長居しないようにしよう。

宿泊先できをつけること

宿泊先
宿のマタニティプランで、抱き枕やノンカフェイン飲料が用意されているところも。(写真は「懐古ロマンの宿 季さら」)

宿選びは赤ちゃん連れほど条件に困らない。ゆったりと滞在できる温泉旅館やリゾートホテルが妊娠中の旅行にはおすすめ。万一に備えて妊娠中であることは宿に伝えよう。

温泉旅館

高温の長湯は控えてぬるめの湯に入ろう。
温泉の泉質自体がおなかの赤ちゃんに影響することはないが、長時間高温の湯につかるのはよくないので、ぬるめのお湯で湯冷めしない程度に。バイキングなどでは先に野菜類からとり、血糖値が上がらないようにしよう。なま物は、心配な場合は控えておいて。

リゾートホテル

マッサージなどを受ける際にはご注意。
ホテルの管理されたプールであれば入っていいが、水温が冷たいと体が冷えておなかが張る原因になるので注意。アロマメニューやマッサージを受ける際は、妊娠していることを告げて。妊娠中もOKの精油を選んでもらい、もしおなかが張ったら途中でも中止しよう。

他にも…注意すること、ダメなこと

危険を伴うアクティビティはNG。

ジェットコースターやバンジージャンプやパラグライダーなどは、やりたくても妊婦さんはNGの設定だ。マリンスポーツも控えた方がよく、特にダイビングは水圧や酸素濃度が赤ちゃんへ影響するのでNG。

妊娠中は控えた方がいい食べ物の注意。

気をつけたいのは「トキソプラズマ」と「リステリア」。生肉やナチュラルチーズ(加熱殺菌されていないチーズ)などは控えた方が安心。刺身や寿司は食べすぎない程度ならOK。

妊娠中の旅行に持っていくものリスト

ベビーイラスト

母子健康手帳・健康保険証
旅先の病院で受診する可能性もあるので、必ず持参しよう。

処方されている薬
市販薬を飲むのはできるだけ避けたいので、処方薬を忘れずに。

サプリメント
葉酸や鉄など、普段とっているサプリメントも持っていこう。

パジャマ
浴衣だとおなかがはだけて冷える心配が。宿に用意がある場合も。

保湿クリームなど
お風呂あがりなど、肌が乾燥するとかゆくなるのでご用意を。

パジャマ
宿の浴衣だと、おなかがはだけて冷えることも

ポリ袋
気分が悪くなった時に使える。汚れ物を持ち帰る時にも。

パパへ

常に妊婦さんの体調を優先しよう。
旅行に行くと、せっかく来たのだからと、あれこれ楽しみたくなるが、妊娠中はフィジカルもメンタルもいつもと違うと考えて。

常に妊婦さんの体調を優先して、無理のない旅程を組もう。妊婦さんの気持ちを汲むことが、これからふたりで家族を作っていくことの予習にもなる。

万一のトラブル

まずはかかりつけ医に相談を

よほど無理をしなければ、旅先でのトラブルはほとんど起きないもの。もしトラブルがあったとしたら、旅行に行ったからではなく、もともと体調が悪いとか、合併症があったものが、たまたま旅先で発症したということ。

なので、旅行に行くから注意するというのではなく、常に妊娠経過を良好に保つように、体調管理を心がけよう。万一旅行先でトラブルになったら、まずはかかりつけ医に相談を。
もしもの時のために、旅先の近くにある産婦人科などの医療施設を調べておくと安心だ。

教えていただいたのは 産婦人科医 竹内正人先生

竹内正人先生

総合旅行業務取扱管理者資格を持つ産婦人科医。『はじめてママの「からだとこころの悩み」お助けBOOK』(世界文化社)など著書多数。

※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、感染拡大防止に充分ご配慮いただくようお願いいたします。

じゃらん編集部  じゃらん編集部

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