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2023.09.05

【埼玉】秩父鉄道・SLパレオエクスプレスの見どころと周辺スポットを紹介!

豊かな自然と古くからの歴史が息づく秩父エリアを走る秩父鉄道。池袋駅から約1時間半と都心からのアクセスがよい秩父には、荒川の流れと山々に育まれた美しい自然、秩父三社をはじめとする見どころが多くあります。

ここでは、秩父鉄道の魅力と合わせて、途中下車して訪れたいスポットも紹介します。

豊かな自然風景と観光スポットが目白押しの「秩父鉄道」

秩父鉄道

秩父鉄道は、埼玉県羽生市の羽生駅~秩父市の三峰口駅までの71.7kmを結ぶローカル線。荒川と並走しながら自然豊かな沿線を走り、長瀞、秩父といった観光地へ乗客を運びます。

秩父鉄道の沿線には、寳登山(ほどさん)神社、秩父神社、三峯神社の秩父三社をはじめとする見どころがいくつもあり、どこで途中下車しようか迷うほど!さらに、例年春から12月にかけて、“都心から1番近い蒸気機関車”として「SLパレオエクスプレス」が運行しています。

秩父鉄道
車窓から望む玉淀湖の風景

そんな秩父鉄道で注目したい車窓を見ていきましょう。まずご紹介するのが、波久礼駅~樋口駅間にある玉淀湖(たまよどこ)。玉淀湖は荒川を堰き止めたダム湖で、列車は湖に沿うように走ります。夏はエメラルドグリーンの湖面や青々とした木々が美しいです。

続いての見どころは、長瀞町と皆野町の間、荒川本流の最も上流に架かる鉄道橋「荒川橋梁」です。

SLパレオエクスプレス
上長瀞駅~親鼻駅間の荒川橋梁を走る「SLパレオエクスプレス」

新緑や紅葉の風景が見事な長瀞渓谷を横断する「荒川橋梁」。水面からの高さ20m、長さ167mと秩父鉄道で一番長い鉄橋です。

安谷川橋梁
武州中川駅~武州日野駅に架かる「安谷川橋梁」

秩父市の安谷川に架かる秩父鉄道の「安谷川(あんやがわ)橋梁」も見もの。水面からの高さ40mと秩父鉄道で最も高い鉄橋で、並行して架かる安谷橋からSLに向かって手を振る人の姿も見られます。

秩父ジオパークトレイン
フルラッピング列車の「秩父ジオパークトレイン」

秩父鉄道は、普通列車でもユニークな車両が走っています。なかでも注目したいのが、沿線の風物にちなんだ4つのフルラッピング列車の1つである「秩父三社トレイン」。

秩父三社トレイン
フルラッピング列車の「秩父三社トレイン」

古くからの歴史ある寳登山神社、秩父神社、三峯神社にまつわる社殿や彫刻、祭事が各車両で表現されています。外観だけでなく、列車内の天井や内壁もラッピングされており、乗車しながら秩父三社の特徴が楽しめるのです。

都心から日帰りで行ける!「SLパレオエクスプレス」

(画像提供:秩父鉄道)

1988年から運行開始した「SLパレオエクスプレス」は、秩父鉄道熊谷駅から寄居駅、長瀞駅、秩父駅など主要駅に停車し、三峰口駅までの56.8kmを約2時間30分で運行する蒸気機関車です。

例年3月中旬~12月上旬の土・日・祝日を中心に1日1往復運行しているので、事前に計画を立てれば都心から日帰りで乗車することもできます。普通列車で1時間30分ほどの道のりをさらにゆっくりと走るため、車窓からの風景をのんびりと眺めたい人にはうってつけです。

(画像提供:秩父鉄道)

「SLパレオエクスプレス」の蒸気機関車「C58363」は、東北地方の旧国鉄で活躍後、1972年に引退。観光用SLとして復活しました。「C58363」が牽引する客車は、秩父の豊かな自然にマッチするレトロカラーが特徴です。

(画像提供:秩父鉄道)
「SLプレミアムあんぱん」270円

客車に入ると、昔懐かしいワインレッドの座席と木質の壁が迎えてくれ、ノスタルジックな風情に浸れます。車内販売では、夏にぴったりな「SL PALEO GELATO」各400円~430円、子どもでも食べやすい「SLプレミアムあんぱん」が購入できます。

下りのSLパレオエクスプレスは、熊谷駅、寄居駅、秩父駅での停車時間が長いため、ホームでSLの運転席を覗いたり、記念撮影をしてみてはいかがでしょう。

(画像提供:秩父鉄道)
「SLパレオエクスプレス」オリジナルの缶バッジ

「SLパレオエクスプレス」は、2023年で運転開始から35周年を迎えます。それを記念して、2023年4月1日(土)~12月3日(日)まで、乗車する子ども限定の乗車特典として、オリジナル缶バッジをプレゼント(なくなり次第終了)。

缶バッジの大きさは直径7.6cmで、レトロな書体やロゴにも存在感があります。2023年はSLパレオエクスプレス運行35周年記念スタンプラリーも開催されています。

■秩父鉄道
埼玉県羽生市南1-1-62(羽生駅)~埼玉県秩父市荒川白久1625(三峰口駅)
運賃1070円(羽生駅~三峰口駅)※「SLパレオエクスプレス」乗車の場合は、運賃のほか、別途SL指定券片道1000円(秩父鉄道SL予約システムにて事前購入の場合)が必要。SL指定席は秩父鉄道SL予約システムより運転日の1カ月前より予約受付
【電車】JR熊谷駅より秩父鉄道熊谷駅まで徒歩すぐ、西武鉄道西武秩父駅より秩父鉄道御花畑駅まで徒歩5分
「秩父鉄道」の詳細はこちら

(画像提供:秩父鉄道)

荒川と宝登山の恵みに触れる「長瀞駅」

(画像提供:(一社)長瀞町観光協会)
長瀞エリアを代表する景勝地「長瀞岩畳」(画像提供:(一社)長瀞町観光協会)

南北に流れる荒川や宝登山(ほどさん)など、豊かな自然に包まれた長瀞エリア。秩父鉄道長瀞駅より徒歩5分、荒川の中流に岩畳を有する「長瀞」は、国の名勝・天然記念物に指定されています。

宝登山の麓にある「寳登山(ほどさん)神社」、長瀞名物の天然氷を使ったかき氷もおすすめです。

極彩色の社殿が美しい「寳登山神社」

(画像提供:寳登山神社)
「寳登山神社」の本殿

宝登山山麓にある「寳登山神社」は、色鮮やかで壮麗な社殿が美しい古社。秩父三社の一社で、創建より約1900年の歴史を誇ります。

本殿に施された極彩色の彫刻は、2010年に鎮座1900年を記念した大改修が行われた際に、建築当時の鮮やかな色彩を蘇らせたもの。青龍、白虎、朱雀、玄武の四神と5匹の龍が彫られています。本殿を訪れた後、さらに全長832mの宝登山ロープウェイに乗れば、山頂の奥宮を訪ねることもできます。

(画像提供:寳登山神社)
真っ白な鳥居が紅葉に映える

11月になると、神社境内のモミジが真っ赤に色づきます。境内の池に紅葉と建物が水鏡のように映る様子は、一見の価値ありです。

紅葉時期にはライトアップが行われるほか、境内の紅葉をデザインした秋季限定の御朱印帳が登場予定です。

■寳登山神社
埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1828
[参拝時間]8時30分~16時30分
なし
参拝無料
【電車】秩父鉄道長瀞駅より徒歩15分
「寳登山神社」の詳細はこちら

(画像提供:寳登山神社)

香ばしい自家製だんごを味わいたい「宝登山神社 お休み処」

こちらは、宝登山神社の境内にあるお休み処。地元秩父の味噌醸造元直営店で、炭火で焼き上げた黄金だんごをはじめ、味噌おでんや味噌ポテトなど、自社醸造の味噌を使用したさまざまな軽食メニューがあります。

店頭ではお茶の無料サービスも行っており、天気がよければ景色を眺めながら、気軽に休憩できます。

(画像提供:新井武平商店)
「黄金だんご」400円
(画像提供:新井武平商店)
「味噌ソフト」400円

自社醸造の味噌で作った特製だれの黄金だんごは、食べごたえのある大きめサイズ。味噌だれを少し焦がした香ばしい味わいがたまりません。2種類の味噌をブレンドし、試行錯誤を重ねて開発された味噌ソフトは、歩き疲れた時の休憩にどうぞ。

■宝登山神社 お休み処
埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1827 宝登山神社境内
9時30分~17時30分 ※1月1日~20日は9時~日没
荒天時
【電車】秩父鉄道長瀞駅より徒歩11分
「宝登山神社 お休み処」の詳細はこちら

(画像提供:新井武平商店)

荒川上流の町に見どころが集まる「秩父駅」

歴史ある秩父の街は、歩くだけでも楽しめます。秩父神社周辺の番場通り、四季の花々が美しい公園は特に散策向きで、気ままに過ごしたいときにぴったりです。

春は花ざかり!風光明媚な「羊山公園」

(画像提供:秩父市観光課)
「見晴しの丘」から秩父市街を一望!
(画像提供:秩父市観光課)
芝桜は例年4月中旬~5月初旬に開花

秩父市街を一望できる丘陵地にあり、豊かな緑に包まれた「羊山公園」。標高約300mの高台から秩父市街と奥秩父の山々を見渡せる「見晴しの丘」、羊を飼育する「ふれあい牧場」、園内に咲き誇る桜や芝桜などの花々が見どころです。

秩父のシンボル・武甲山(ぶこうさん)との対比が美しい、約1万7600平方メートルの「芝桜の丘」は、10品種40万株以上の芝桜が咲き誇る様子が圧巻です。

■羊山公園
埼玉県秩父市大宮6360
散策自由 ※芝桜の時期のみ8時~17時
なし
入園料300円 ※芝桜の時期のみ
【電車】秩父鉄道御花畑駅より徒歩20分
「羊山公園」の詳細はこちら

(画像提供:秩父市観光課)

秩父を見守る総鎮守「秩父神社」

(画像提供:秩父神社)
「秩父神社」の本殿
(画像提供:秩父神社)
よく見て・よく聞いて・よく話す「お元気三猿」

創建2100年以上の歴史を誇る、秩父地方の総鎮守。学業成就や合格祈願などのご利益があるとされています。1592年に徳川家康公が寄進した社殿には極彩色の彫刻が施されており、なかでも東西南北に配された虎、龍、猿、フクロウの彫刻は必見です。

(画像提供:秩父神社)
小川の水に浸して占う「水占みくじ」

境内を流れる小川は、秩父神社の御神山である武甲山からの伏流水。その水に浸すと文字が浮かび上がる「水占みくじ」1枚200円は、恋愛のおみくじとして知られています。

(画像提供:秩父神社)
ユネスコ無形文化遺産に登録されている「秩父夜祭」(画像提供:秩父観光協会)

毎年12月2日・3日に秩父で行われる「秩父夜祭」は、ここ秩父神社の例大祭です。絢爛豪華な笠鉾(かさほこ)2基と4基の屋台が秩父の街を練り歩き、夜空に花火が打ち上がる情景は、まるで幻想の世界そのもの。

秩父夜祭は、京都の祇園祭、岐阜県飛騨の高山祭とともに日本三大曳山祭の一つに数えられています。

■秩父神社
埼玉県秩父市番場町1-3
[参拝時間]6時~20時 ※季節により変動あり
なし
参拝無料
【電車】秩父鉄道秩父駅より徒歩3分
「秩父神社」の詳細はこちら

(画像提供:秩父神社)

緑深い秩父鉄道の終点「三峰口駅」

秩父市内でも特に自然豊かな三峰エリア。秩父鉄道の終点であり、「SLパレオエクスプレス」の終着駅でもあります。「三峯神社」は、ぜひ足をのばして訪ねたい見どころです。

山の霊気が集うパワースポット「三峯神社」

秩父多摩甲斐国立公園内の標高約1100m地点に鎮座し、神社の東に連なる雲取山、白岩山、妙法ヶ岳の峰々の美しさから名付けられた「三峯神社」。

創祀は日本武尊(やまとたけるのみこと)と伝えられ、江戸時代には日本武尊を道案内した“お犬さま”こと狼の霊力が信仰を集め、格式ある霊地として栄えました。

(画像提供:三峯神社)
三峯神社の拝殿

1661年の寛文年間に建立された春日造(かすがづくり)の本殿は、埼玉県の文化財に指定されています。全体に漆が塗られた本殿は、梁や柱も極彩色です。

本殿と同じく総漆塗りの拝殿は、1800年に建立されました。こちらにもきらびやかな彩色と彫刻が施され、格天井には三峰山の草花100種以上が描かれています。

(画像提供:三峯神社)
三峯神社の奥宮遥拝殿から眺める雲海

奥宮遥拝殿(おくみやようはいでん)は、妙法ヶ岳の山頂にある「三峯神社」の奥宮を拝むための場所です。

遥か遠くの奥宮が望めるほか、秩父市内を見晴らせるとあって参拝客が後を絶たないポイント。タイミングが合えば、雲海が見られることもあります。

■三峯神社
埼玉県秩父市三峰298-1
[参拝時間]9時~17時
なし
参拝無料
【電車】秩父鉄道三峰口駅より三峯神社行きバスで45分、三峯神社下車徒歩10分
「三峯神社」の詳細はこちら

(画像提供:三峯神社)

まとめ

都内から行きやすく、さらに沿線には駅からアクセスしやすい見どころが豊富な秩父鉄道。週末にぶらりと列車旅を楽しみたいときにもおすすめの路線です。

さまざまな観光スポットはもちろん、新緑が美しい春、緑きらめく夏、紅葉華やかな秋と、季節ごとに移り変わる自然風景が心を癒してくれますよ。

※この記事は2023年8月21日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
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じゃらん編集部  じゃらん編集部

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