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2023.07.12

2023年みずがめ座の流星群は5月7日と7月30日が見頃!観測のコツも

みずがめ座の周辺から放射状に飛び出す流星群には「みずがめ座η(イータ)流星群」と「みずがめ座δ(デルタ)流星群」の2種類があり、例年ゴールデンウィークと夏休みに入る頃にそれぞれピークを迎えます。

2023年に最も流星が見られる極大日やそれぞれの特徴、観察のコツなどを、星座学習サイト「88星座図鑑(https://www.study-style.com/index_seiza.html)」を運営している天体観察のスペシャリスト、スタディスタイル★自然学習館の齋藤さんにお伺いしました!

みずがめ座η(イータ)流星群とは

(画像提供:88星座図鑑)
(画像提供:88星座図鑑)

毎年決まった特定の時期に、特定の領域から四方八方に流れる多くの流星を見ることができる期間があります。この流星の活動を「流星群」と言います。

みずがめ座η(イータ)流星群は、毎年ゴールデンウィークの時期に活発になる流星群。

流星の基になるチリを放出している母彗星は、約75年毎に地球に接近することで有名なハレー彗星です。

みずがめ座δ(デルタ)流星群とは

(画像提供:88星座図鑑)
(画像提供:88星座図鑑)

みずがめ座δ(デルタ)流星群は、毎年夏の最中に活発になる流星群。

流星の基になるチリを放出している母彗星は、マックホルツ彗星です。

みずがめ座の流星群の2023年の出現期間と極大期

(画像提供:スナップマート)
(画像提供:スナップマート)

流星群は毎年ほぼ同じ時期に見られますが、期間中で最も流星が多く見られる時間帯を「極大」と言います。単にピークと呼ぶこともあります。

極大の日や時間は年によって多少異なります。

みずがめ座η(イータ)流星群
2023年は、4月中旬から5月下旬にかけて活発になり、5月6日頃(多少前後する場合があります)に極大となる予想です。ピークが比較的なだらかな流星群なので、極大日にこだわらず前後数日にかけて観察すると良いでしょう。

みずがめ座δ(デルタ)流星群
2023年は、7月中旬から8月下旬にかけて活発になり、7月30日頃に極大となる予想です。あまり大きなピークがない流星群ですが長い期間にわたって見られます。

この時期は他にもやぎ座α流星群など複数の流星群が活発となるので、かなりの流星が見られます。

みずがめ座の流星群の1時間当たりの流星数

みずがめ座η(イータ)流星群は、条件が良ければ速度の速い流星が1時間に10個ほど見られます。

みずがめ座δ(デルタ)流星群は、単体では数が少ないものの、同時期に見られるやぎ座α流星群など複数の流星群を合わせると1時間に20個ほどは見られます。

やぎ座流星群はみずがめ座δ(デルタ)流星群より速度が遅いため、やぎ座流星群の流星はゆっくり流れて見えます。

<出現数>

  • みずがめ座η(イータ)流星群
  • 1時間に10個
  • みずがめ座δ(デルタ)流星群
  • 1時間に10~20個

みずがめ座の流星群の観測しやすい時間帯

みずがめ座η(イータ)流星群はゴールデンウィークを通して見ることができますが、極大日の5月6日未明がピークとなるでしょう。

東京では5月6日の午前1時過ぎに放射点が東の空に昇ってきますが、1時間ほど遅れて観測の邪魔になる月も昇ってきます。しかし、下弦過ぎの比較的暗い月(月齢24)のため大きな影響はなく、明け方までが観測のチャンスとなります。

みずがめ座δ(デルタ)流星群の極大日の7月30日前後は、東京では午後20時過ぎに放射点が東の空に昇り一晩中昇っていますが、2時間ほど遅れて昇ってくる明るい月(月齢20前後)の影響があり、観測にはあまり良い条件ではありません。

月が昇る前の午後20時~22時頃、または放射点が南の空に高く昇る深夜1時頃が観測のチャンスとなります。

<極限日の観測時間帯>

  • みずがめ座η(イータ)流星群
  • 5月6日午前1時~4時頃
  • みずがめ座δ(デルタ)流星群
  • 7月30日午後20時~22時頃、深夜1時頃

みずがめ座の流星群の流星が見える方角と放射点の探し方

(画像提供:88星座図鑑)
(画像提供:88星座図鑑)

みずがめ座流星群の放射点はみずがめ座の中にあります。

星座早見表などを利用し、みずがめ座を調べて探してみましょう。

放射点とは

流星群のもとになる流星物質は毎年同じ方向から地球に飛び込んで来るため、流星が飛び出してくる場所は天球の1点に集まります。この点は「放射点」または「輻射点(ふくしゃてん)」と呼ばれ、この点がどの星座の位置にあるかによって流星群の名前が付けられています。

みずがめ座η(イータ)流星群
みずがめ座η(イータ)流星群の放射点は、みずがめ座の水瓶の口にあたるη(イータ)星付近にあります。

(画像提供:88星座図鑑)
(画像提供:88星座図鑑)

画像は、みずがめ座η(イータ)流星群の放射点(輻射点)の位置を表した、2021年5月6日午前4時の東京の空の模式図。南東の空の低い位置に放射点があるのが分かります。

みずがめ座η(イータ)流星群は12年周期で活動が活発化する傾向があると言われており、ここ数年は活発な時期に入るため、より多くの流星が見られると期待されています!

みずがめ座δ(デルタ)流星群
みずがめ座δ(デルタ)流星群の放射点は、みずがめ座の足の辺りにあるδ(デルタ)星付近にあります。

(画像提供:88星座図鑑)
(画像提供:88星座図鑑)

画像は、みずがめ座δ(デルタ)流星群の放射点(輻射点)の位置を表した、7月30日午前2時の東京の空の模式図。南西の空の中間くらいの高さに放射点があるのが分かります。

流星は、放射点を中心に四方八方へ放射状に飛び出すように流れて見えます。放射点の近くでは流星は短く、離れるほど長くなって見えます。

流星を見る場合は、放射点の方向を見るのではなく、空全体に目を向ける事を意識しましょう。

できれば寝そべって、ゆっくりと視線を動かしながらぼんやりと空を眺めるのがおすすめ。ある程度の時間そうしていれば、目の前や視界の端にいくつかの流星が飛び込んできます!

ぜひ、レジャーシートや寝袋を用意して、寝そべって観察してください。

流星観測におすすめの場所

(画像提供:スナップマート)
(画像提供:スナップマート)

流星群は、日本全国場所を選ばず楽しめる天体ショー。どのエリアからでも見られますが、流星は空の広い範囲に出現するので、できるだけ空が開けた場所を探すのがポイントです。

森の中や木に囲まれたキャンプ場より、小高い丘や山の頂上、海岸などが適しています。

特に、みずがめ座η(イータ)流星群は放射点の高度が低いため、地平線近くまで見渡せる場所を選んでください。放射点近くに出現する短い流星が見やすくなります。

【監修】88星座図鑑

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※この記事は2023年7月12日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

仲西なほ子  仲西なほ子

沖縄出身、沖縄育ち、沖縄在住。15年間の東京生活を満喫してUターン。現在はフリーランスで取材・執筆・編集・コピーの仕事と、美容の仕事でプライベートサロンも稼働中。息抜きは沖縄県内のリゾートホテル巡り。

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