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2021.04.28

沖縄の守り神「シーサー」とは?正しい置き方やシーサー作り体験もご紹介!

沖縄の守り神といえばシーサー。
勇ましい姿だけでなく、置物として可愛らしい表情の個性豊かなシーサーもあり、沖縄のお土産の定番です。

今回は、シーサーに込められた意味や由来、正しい置き方や種類などを解説。また、沖縄旅行に行ったらぜひ見て欲しい見ごたえ十分の巨大シーサーや、手作りシーサー体験もご案内します。

※この記事は2021年3月31日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。

記事配信:じゃらんニュース

シーサーとは?

(画像提供:スナップマート)
(画像提供:スナップマート)

シーサーとは、ライオン=獅子(しし)のことで、魔物や災いを追い払ってくれる沖縄の守り神です。沖縄に行くと個人宅や公共施設、歴史文化財など至る所でシーサーを見ることができます。

守りたいものを背に災いが侵入してくる方向に向かって置かれ、1体のものと2体対になっているものがあります。

2体対のシーサーはオスとメスのペアで、口が開いている方がオス、閉じている方がメスです。諸説ありますが、口を大きく開いた「あ」から始まり口を完全に閉じた「ん」で終わる、仏教の「阿吽(あうん)」を表現しているといわれています。

今ではシーサーは魔除けだけでなく幸せを呼ぶ沖縄観光のシンボルとなり、置物やキーホルダーなどお土産品としても多くの人に親しまれています。

シーサーの由来

(画像提供:スナップマート)
(画像提供:スナップマート)

シーサーの起源を辿ると紀元前のエジプトまで遡ります。古代エジプトの王や神を守護するシンボルのスフィンクスがシルクロードを渡り「獅子」として中国に伝わりました。それが13~15世紀頃に中国から沖縄へ伝来したといわれています。

「獅子」は中国でライオンを意味しますが、当時のアジアにライオンはいませんでした。実物を知らない人々が想像と独自の解釈を加えながら「獅子」を創り、長い年月をかけて現在のシーサーの姿になったそうです。

シーサーの正しい置き方

(画像提供:スナップマート)
(画像提供:スナップマート)

シーサーを置く場所に決まりはありませんが、魔除けや守り神として置くなら、屋根の上、門柱の上、玄関の前、玄関の中などが適しています。

オスとメスの2体が対になっているシーサーは、正面から見て右側に口が開いているオス、左側に口が閉じているメスを置くのが基本です。

置く場所は綺麗にし、邪気や災いを家に入れないよう外に向けて置きます。
守り神なのでシーサーの周囲は毎日掃除をして片づけるなど、いつも綺麗な状態を保ってくださいね。

シーサーの種類は3種類

シーサーは置く場所や守るものによって、「宮獅子」「村落獅子」「家獅子」の3種類に分類することができます。

宮獅子(みやじし)

(画像提供:ピクスタ)
(画像提供:ピクスタ)

お城や神社、お寺、お墓などに設置され、魔除けよりも権威の象徴としての意義が重視されています。琉球王朝時代に優れた彫刻技術で造られた石製で、左右に対で置かれているものが多く、沖縄にシーサーが伝わった初期の頃のものです。

現存しているものは少ないですが、浦添ようどれ、玉陵、末吉宮では琉球王朝時代の宮獅子が見られます。中国から輸入したものか、王府直轄の技術者が製作したもの、どちらかであると考えられています。

村落獅子(そんらくしし)

(画像提供:(C)沖縄観光コンベンションビューロー)
(画像提供:(C)沖縄観光コンベンションビューロー)

村や町を守るために、集落の入り口や高い場所に置かれている石獅子。悪霊の侵入や火災を防ぐ守護神として、対ではなく一体のみで置かれ、沖縄本島南部の村落に集中しています。

南から南西に向いているものと東から北東に向いているものが多く、南は「午(うま)の方角」で火難を防ぐ役割、北東は「艮(うしとら)の方角」で鬼門でもあり、暴風雨を防ぐ役割とされています。
その他、災いのある場所に向いているなど方角に意味があると考えられています。

八重瀬町にある富盛の石獅子は最大最古の村落獅子といわれています。

家獅子(いえしし)

王府や村を守る役割だったシーサーが、個人宅を守る役割として民間に普及したのは明治時代に入ってから。家獅子と呼ばれますが、置く場所によって「屋敷獅子」「屋根獅子」「門獅子」に分類されます。

(画像提供:(C)沖縄観光コンベンションビューロー)
(画像提供:(C)沖縄観光コンベンションビューロー)

屋敷獅子は石製のものが多く、石垣囲いの上や玄関前など置き場所は様々。敷地内のどこかに魔除けとして設置されているシーサーをいいます。

(画像提供:(C)沖縄観光コンベンションビューロー)
(画像提供:(C)沖縄観光コンベンションビューロー)

屋根獅子は庶民が瓦葺き屋根を持つことが許されるようになった、明治時代以降に普及。やちむん(沖縄の焼き物)や漆喰で作られ、単体で置かれていることが多いです。

漆喰製のシーサーは、家の建築が完成する時に屋根職人が余った瓦のかけらと漆喰で作ったサービスが広がったといわれています。

(画像提供:ピクスタ)
(画像提供:ピクスタ)

門獅子は門柱の上に対で置かれているものが多く、比較的新しいスタイル。魔除けの役割とともにオブジェとしての要素も強く、デザインや表情が個性的で家主の好みが色濃く出るシーサーとされています。

沖縄でシーサーが見られるおすすめスポット

沖縄では街中や住宅地など至る所でシーサーが見られますが、ぜひ足を運んでほしい、特徴的で見ごたえのあるおすすめシーサースポットをご紹介します!

富盛の石彫大獅子

(画像提供:八重瀬町役場)
(画像提供:八重瀬町役場)

沖縄県本島南部の八重瀬町にある富盛の石彫大獅子は、1689年に村を守るために設置された村落獅子。高さは141.2cm、全長175.8cmあり、村落獅子の中では県内で一番大きく一番古いシーサーといわれ、沖縄県指定有形民俗文化財となっています。

(画像提供:(C)沖縄観光コンベンションビューロー)
(画像提供:(C)沖縄観光コンベンションビューロー)

当時、火事や不審火に悩んでいた富盛村が風水を占ってもらったところ八重瀬岳が原因だと判明し、「火除け(火返し)として八重瀬岳に向かって獅子を建てると良い」という助言を受け、石獅子を置いたところ火事はおさまった、と記述が残っています。

■富盛の石彫大獅子
[住所]沖縄県島尻郡八重瀬町富盛21
[アクセス]【車】沖縄自動車道那覇ICより25分
[駐車場]あり(無料)
「富盛の石彫大獅子」の詳細はこちら
「富盛の石彫大獅子」の口コミ・周辺情報はこちら

残波大獅子(ザンパリゾートアクティビティパークTi-da33)

(画像提供:ザンパリゾートアクティビティパークTi-da33)
(画像提供:ザンパリゾートアクティビティパークTi-da33)

残波大獅子は読谷村の残波岬公園内の広場に岬のシンボルとして設置されています。大獅子の名の通り、高さ8.75m、長さ7.8mと国内最大級の大きさ。

琉球王朝時代に中国との貿易で栄えた読谷村の国交文化を伝えるため、村内外から集まった約1000名が協力し1985年に制作されました。
通常シーサーは魔物が来る方向に向けて置かれていますが、残波大獅子は交流のあった中国大陸の方向にまっすぐ向いています。

(画像提供:ザンパリゾートアクティビティパークTi-da33)
(画像提供:ザンパリゾートアクティビティパークTi-da33)

シーサーの隣には、琉球王朝時代に使節を派遣するために使われていた官船、進貢船もあり、こちらも迫力のあるモニュメント。シーサーと共に評判の撮影スポットです。

■残波大獅子(ザンパリゾートアクティビティパークTi-da33)
[住所]沖縄県中頭郡読谷村字宇座1861番地
[アクセス]【車】沖縄自動車道石川ICより20分 
[駐車場]あり (無料)
「残波大獅子(ザンパリゾートアクティビティパークTi-da33)」の詳細はこちら
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カママ嶺公園

(画像提供:宮古島市役所)
(画像提供:宮古島市役所)

宮古島の空港から車で5分の場所にある、宮古島市街が一望できる小高い丘の公園。大きなシーサーの滑り台が公園のシンボルとなっており、観光スポットとしても話題です。

(画像提供:宮古島市役所)
(画像提供:宮古島市役所)

階段や梯子で胴体に入ると、中には吊り橋もあります。口から顔を出したところを写真に撮るのがおすすめ。
でも、滑り台は子どもサイズなので、大人は外から撮影スポットを探して楽しみましょう。

■カママ嶺公園
[住所]沖縄県宮古島市平良字下里
[アクセス]【車】宮古空港より5分
[駐車場]あり(無料)
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シーサー作り体験

手作り体験プランを利用すれば、手軽に自分でシーサーを作ることもできます!
観光地や観光施設などは予約不要のところもありますが、日時や人数、体験したいメニューを事前に予約しておけば待ち時間もなくスムーズです。

シーサー作り体験には、土や粘土で形をイチから作るシーサー成形と、漆喰や素焼きで作られたシーサーに色を塗る絵付けがあります。どの体験ができるのか、確認しておくといいですね。

(画像提供:ピクスタ)
(画像提供:ピクスタ)
(画像提供:スナップマート)
(画像提供:スナップマート)

【価格】
シーサー成形体験:3500円前後。大きさや仕上げの焼き方によって価格が変わります。
シーサー絵付け体験: 2000円前後。こちらも形や大きさによって価格が変わります。

【時間】
シーサー成形体験:1時間~2時間。職人の指導の下、本格的なシーサーを作る場合は3時間から半日というところもあります。
シーサー絵付け体験:30分~1時間。

【当日の流れ】
シーサー成形体験:レクチャーを受けながら土をこねてシーサーをイチから成形。
シーサー絵付け体験:好きな顔や形のシーサーを選び、絵の具で自由に色付け。

【完成と受け渡し】
シーサー成形体験:しっかり乾燥させ窯で焼いて完成。受け渡しは後日訪問か郵送にて。
シーサー絵付け体験:その場で乾燥させて完成。当日持ち帰り。

自分だけのオリジナルシーサー、ぜひ作ってみませんか?

シーサー作り体験はこちらから!

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仲西なほ子  仲西なほ子

沖縄出身、沖縄育ち、沖縄在住。15年間の東京生活を満喫してUターン。現在はフリーランスで取材・執筆・編集・コピーの仕事と、美容の仕事でプライベートサロンも稼働中。息抜きは沖縄県内のリゾートホテル巡り。