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2022.11.10

「かっぱ麺、つけナポリタン、タイピーエン…いくつ知ってる!?」ご当地愛いっぱいのおいしいご当地麺10選【全国】

11月11日はいい麺の日!そばにうどん、ラーメンに焼きそば、そうめんなど、日本には定番の麺料理だけでも多彩ですが、ご当地の名物などと掛け合わさり、地元の方から愛されている「ご当地麺」がたくさんあります。今回はその中でも10種類をピックアップして詳しくご紹介します。

白石温麺(しろいしうーめん)【宮城県】

子が親を思う温かい心が生んだご当地麺

白石温麺

宮城県白石市の「白石温麺(しろいしうーめん)」は小麦粉・水・塩で作られたご当地麺。そうめんの一種ですが、通常の手延べそうめんと違い、油を一切使っておらず、消化に良いのが大きな特徴です。長さはそうめんよりもだいぶ短めの9cmなのでつゆはねが少なく食べやすく、太さはひと回り太いため、伸びにくく小麦の風味が十分に味わえます。

その始まりは江戸時代。白石城下に住んでいた鈴木味右衛門という男が、油を使わない麺の製法を旅の僧侶より教わり、胃病を患う父に温めて食べさせました。やがて父は快方に向かったといい、この話を伝え聞いた白石城主によって「温麺」と名付けられ、広く親しまれるようになりました。現在では、年間を通して、夏は冷たく、冬は温かく、また、さまざまな味付けによっておいしく食べられています。

「白石温麺」の詳細はこちら(一般社団法人白石市観光協会)

■白石市
[TEL]0224-22-1321
「白石市」の詳細はこちら

須賀川かっぱ麺【福島県】

爽やかなご当地麺には名産のきゅうりがたっぷり!

須賀川かっぱ麺

「須賀川かっぱ麺」は、きゅうりをふんだんに使ったご当地麺。夏秋露地栽培きゅうりの収穫量が日本トップクラスという福島県の須賀川・岩瀬地方で、須賀川商工会議所が中心となって2007(平成19)年に誕生しました。

薄緑色の自然な色合いが美しい麺は、練る際に水は一切使わず、きゅうりの搾り汁だけが使われているのが特徴です。この特製麺に新鮮なきゅうりと様々な具材を盛りつけ、ダシ汁に味噌を溶かしながらいただきます。盛り付けの器は、多くのお店が市内で採石される「江持石(えもちいし)」の粉を配合して作られたかっぱ麺専用の器を使用しています。きゅうり以外のトッピングやダシと味噌は各店独自で味も見た目もさまざまで楽しいご当地麺です。

きゅうりの収穫時期である4月~8月頃が「須賀川かっぱ麵」のシーズン。秋から冬にかけては休止中の店舗が多いので、春から夏を狙って食べ比べするのがおすすめです。

「須賀川かっぱ麺」の詳細・食べられるお店情報はこちら(須賀川かっぱ麺の会)

■須賀川かっぱ麺の会(商工会議所内)
[TEL]0248-76-2124
「須賀川商工会議所」の詳細はこちら

おっきりこみ【群馬県】

野菜の旨味が溶け込んだ、群馬の煮込み麺料理

おっきりこみ

塩を入れずに打った幅の広い小麦の生麺を、旬の野菜やきのこなどと一緒に煮込んだ「おっきりこみ」は群馬県の郷土料理。うどんやそばと異なり、下茹でをせずに煮込むので、打ち粉が溶け出してスープにとろみが出ます。具材は、ニンジン、長ネギ、ダイコン、シイタケ、ジャガイモ、サトイモなどが多く、味付けはしょうゆベースが多いですが、しょうゆと味噌を合わせたものや、味噌ベースのみのお店もあります。

栄養バランスが良く、手早く大量に作れる料理として生まれ、麺を包丁で切っては入れ、切っては入れする様子から「おっきりこみ」や「おきりこみ」などと呼ばれるようになったと言われています。さまざまな具材が煮込まれていることによって、素朴ながら深みのある味をぜひ楽しんでください。

群馬県記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
「おっきりこみ」の詳細・食べられるお店情報はこちら

■ググっとぐんま観光宣伝推進協議会
[TEL]027-243-7273
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サンマーメン【神奈川県】

寒い冬でもあんかけのとろみで、心も体もあたたまる♪

サンマーメン

「サンマーメン」は豚肉とモヤシ、キクラゲ、白菜等の新鮮な野菜をシャキッと炒めた、横浜生まれのあんかけ麺です。神奈川県横浜市中区の中華料理店が、戦後港運の仕事をしている人たちに、”お腹をいっぱいにして元気を出してもらいたい”と作ったのが始まりと言われています。名前の由来は諸説ありますが、漢字の「生馬麺(サンマーメン)」は、”新鮮でしゃきしゃきとしたものを載せた麺“という意味であるというのが一説です。

誕生から70年以上が経ち、野菜の彩りがより豊かになり、味付けも各店舗の特色が打ち出されるようになった「サンマーメン」は、ボリュームも栄養もたっぷり。神奈川100選や文化庁100年フードにも認定され、神奈川全域はもちろん、県外でも見られるほどポピュラーな麺料理になりました。

神奈川100選
文化庁100年フード

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■かながわサンマー麺の会(神奈川県中華料理業生活衛生同業組合)
[TEL]045-273-2100
「かながわサンマー麺の会」の詳細はこちら

イタリアン【新潟県】

新潟でイタリアンといえばこれ!

イタリアン

新潟県下越・中越地方を中心に2大専門店がチェーン展開され、新潟県のソウルフードと呼ばれる「イタリアン」。ウスターソースで味付けした中華麺の焼きそばにトマトソースなどがかけられています。ファストフード感覚で愛されているご当地麺です。

発祥は、新潟県新潟市の繁華街・古町にあった喫茶店。東京で出会ったソース焼きそばをヒントに、箸で食べるやきそばを”フォークで粉チーズをかけて“スパゲティ風に提供するスタイルを考えつきました。1960(昭和35)年の販売開始後、学校のバザーでの販売をきっかけに広がり、新潟で「イタリアン」と言えば、イタリア料理でなく、この麺料理を思い浮かべる人がほとんどなのだとか。トマトソースから始まったソースも現在はミートソース、ホワイトソース、カレーソースなどさまざまなバリエーションがあります。お店により麺の太さなどに違いがありますので、ぜひお気に入りの組み合わせを探してみてください。

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■公益社団法人 新潟県観光協会
[TEL]025-283-1188
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ローメン【長野県】

自分流の味をカスタマイズするのも楽しい♪

ローメン

「ローメン」は、蒸した中華麺にマトンやキャベツ、ニンニクなどをあわせた長野県伊那市のご当地麺。麺を蒸して湯で戻し煮たスープ風と、麺を蒸した後、炒めた焼きそば風との2種類があり、ラーメンのようでも焼きそばのようでもあるけれど、どちらにも属さない独自の麺料理です。

発祥は1955(昭和30)年頃。羊毛産業が盛んだった当時、羊肉の処分に活用したのが始まりと言われています。炒めた麺(チャーメン)に肉(ロー)が加わり、当初「チャーローメン」と呼ばれていましたが、語呂の良さなどから「ローメン」と呼ばれるようになりました。

ローメンのもう1つの魅力はテーブルクッキング!まずはそのままでお店の味を楽しんだ後は、ソース・酢・ゴマ油・ニンニク・七味等を入れて自分好みに味付けしてみてください。

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■伊那ローメンズクラブ
[TEL]0265-72-7000(伊那市商工会議所内事務局)
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つけナポリタン【静岡県】

つけ麺×ナポリタン!?Wスープがおいしいご当地麺

つけナポリタン

トマトスープをベースとして、鶏ガラスープやブイヨンなど各店オリジナルスープを合わせたWスープに、別皿に盛られた麺をつけて食べる静岡県富士市の「つけナポリタン」。つけ麺のようにお箸でいただくのが基本スタイルのご当地麺は、2008(平成20)年テレビ番組の町おこし企画と富士市の吉原商店街による共同開発により誕生しました。以来、商店街を超えて浸透していき、現在では地元小中学校の学校給食で提供されるほど身近な存在です。

発祥のお店ではモチモチ太麺にチーズや桜海老などがトッピングされていますが、スープだけでなく、具材や盛り付け、麺もお店毎に任されているため、さまざまな「つけナポリタン」に出会えます。ぜひ食べ比べてみてください。

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■富士つけナポリタン大志館
[TEL]0545-52-0995(富士商工会議所内)
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焼鯖そうめん【滋賀県】

味の染み込んだ鯖とそうめんの相性が抜群のご当地麺

焼鯖そうめん

「焼鯖そうめん」は滋賀県長浜市周辺の湖北地域で定番の郷土料理。焼いた鯖を甘辛いダシ汁でやわらかく煮込み、煮込み汁をそうめんに絡めて食べるという逸品です。

この地域は鯖の産地である若狭湾に近く、農業が忙しい春頃になると“五月見舞い”といって、農家に嫁いだ娘のもとへ、娘を案じる親が滋養豊富な保存食である焼鯖を届ける風習がありました。贈られた鯖はやがてそうめんと炊き合わせて「焼鯖そうめん」として食べられるようになったと言われています。また、毎年4月に長浜市で行われる「長浜曳山まつり」の客人をもてなすハレの日のご馳走の一品でもありました。親の愛やおもてなしの心がつまった「焼鯖そうめん」は、現在も地元の人に愛され、受け継がれるご当地麺です。

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■長浜観光協会
[TEL]0749-53-2650
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瓦そば【山口県】

熱々の瓦にのせた茶そばのパリパリがたまらない!

瓦そば

「瓦そば」は、山口県下関市の川棚温泉発祥のご当地麺。熱した瓦の上に、鉄板で焼いた茶そばや牛肉、錦糸卵、海苔、もみじおろし、レモンなどの具材を盛りつけ、専用の温かいつゆにつけていただきます。熱々の瓦は保温性に優れ、時間がたっても熱い状態をキープ。見た目のインパクトもさることながら、瓦に接した底の部分が徐々におこげ状態になり、パリパリの触感や香ばしい香り、ジュージューと鳴る音が食欲をそそります。

誕生は1961(昭和36)年、川棚温泉の名物料理として考案されました。江戸時代に湯治場として栄え、治安を守るために庶民でも瓦を使うことが許可されていましたが、明治時代に入り、西南の役で熊本城を囲む兵士たちが長い野戦の合間に野草や肉などを瓦で焼いて食べたという話が開発のヒントとなったのだとか。瓦の代わりにホットプレートやフライパンを使って調理されることも多く、家庭でも親しまれている名物料理です。

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■川棚温泉観光協会
[TEL]083-772-0296
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太平燕(タイピーエン)【熊本県】

春雨を使ったヘルシー麺は熊本県民のソウルフード

太平燕

「太平燕(タイピーエン)」は、中国福建省の郷土料理をベースに熊本県で独自の進化を遂げたご当地麺。100年ほど前、熊本に渡ってきた中国福建省からの華僑たちによって、扁肉燕というワンタンに、茹でたアヒルの卵を加えたスープ・太平燕が伝えられましたが、日本ではこれらの素材の入手が困難でした。そこで代用として春雨と鶏の卵を使用し作られていった歴史が、熊本発祥の太平燕の始まりです。

現在では地元の中華料理店ではレギュラーメニューとしてあり、給食にも出される程、おなじみの存在です。たっぷりの野菜、エビやイカなどの海鮮や豚肉などの具材が入り、見た目はチャンポンのようでもありますが、麺は春雨を使用し、あっさりしつつも味わい深いスープ、そして揚げ玉子を乗せるのが定番です。

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■(公社)熊本県観光連盟
[TEL]096-382-2660
「(公社)熊本県観光連盟」の詳細はこちら

まとめ

いかがでしたか?知っていたご当地麺や食べたことのあるご当地麺はいくつありましたか?今回は10種類を詳しくご紹介しましたが、地元に愛されるご当地麺はまだまだたくさんあります!

じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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