2019.08.23
せっかく宮島に来たんだから、おいしいご当地グルメが食べたい!
じゃあ宮島のご当地グルメといえば?それはズバリ、100年以上の歴史を持つ「あなごめし」。
そんなあなごめしの名店たちを、地元在住のライターがご紹介します。
全てのお店を実食!自信を持っておすすめできるお店はこちらです!
宮島の「あなごめし」とは?

全国から参拝客の絶えない宮島には、古くから穴子どんぶりというご当地料理がありました。江戸時代後期の「芸藩通志(げいはんつうし)」にも、宮島近海の穴子のおいしさが書かれています。
明治30年に今の山陽本線宮島口駅ができて間もなく、「あなごめし うえの」の創業者である上野他人吉氏が駅弁販売を開始。穴子どんぶりに独自の工夫を加えたこの駅弁は好評で、全国に知られるようになり、参道には競うように看板が並ぶようになりました。
上に乗る穴子は、秘伝のタレで焼き上げた蒲焼きのお店が多いのですが、煮穴子でふっくらと仕上げたお店も。ご飯も、白米もあれば、穴子のダシで炊いた味付きの場合もあり、お店ごとに味わいはさまざまです。
あなごめし うえの
あなごめしを語る上で欠かせない、100年以上の伝統の味

創業明治34(1901)年と、宮島のあなごめしの中では一番の老舗です。110年以上守られ続ける伝統の味が味わえます。
継ぎ足しの秘伝ダレで焼き上げた蒲焼き穴子に、穴子のダシで炊いたご飯。洗練された上品な味わいは、噛みしめるほどに旨味が広がります。
お昼どきは待つこと必至なので、開店直後か15時すぎを狙うといいかも。「あなごめし弁当」をテイクアウトして、宮島に渡って食べるのもおすすめです。
お弁当は冷めてもむしろおいしく、これぞあなごめしの元祖の味わいです。

[住所]広島県廿日市市宮島口1-5-11
[営業時間]【弁当】9時~19【食事】10時~19時※ともに水曜は18時、売り切れ次第終了
[定休日]なし(水曜は弁当の販売のみ)
[アクセス]JR山陽本線宮島口駅より徒歩2分
「あなごめし うえの」の詳細はこちら
ふじたや
地物の天然穴子にこだわる老舗

地物の天然穴子にこだわる老舗です。メニューは、お酒やおつまみを除くとあなごめしオンリー!
席に着いて待つことしばし、運ばれてきた丼は手で持てないほどに熱々!分厚い木のフタがかぶせられていて、フタを取ると香ばしい香りがフワッと漂います。
最後の一口まで冷めることなく、最高の状態を味わうための心遣いがうれしいお店です。
もっちりした炊き具合のご飯が、ふっくら焼き上げられた地物穴子と絶妙のハーモニー。順番待ち必至のお店ですが、待ってでも食べたくなるお店です。

あなご処 城山本店 さくら庵
全国でここだけ!近大真あなごが味わえる

あなごめしで難しいのは、天然ものだからこその味のばらつき。穴子の旬は夏といわれ、旬の時期はシンプルに焼くだけでおいしいものの、味が落ちる時期もあるのは当然のこと。
ここでは、クロマグロの養殖で有名な近大水産研究所が、水深100mのきれいな海洋深層水を利用して養殖している穴子が味わえます。この「近大真あなご」が食べられるのは、現時点では全国で城山本店さくら庵だけです。
清澄な環境で十分に育ちきっているせいか、しっかりと脂が乗り、肉厚で本当にふっくら!皮の弾力までも心地良く、ギュッと旨味の濃い味わい。これが本当の穴子のおいしさなんだと気付かせてくれます。


[住所]広島県廿日市市宮島口1-10-7
[営業時間]10時~19時 ※季節により変動の場合あり、売切れ次第閉店
[定休日]不定
[アクセス]JR山陽本線宮島口駅より徒歩3分
「あなご処 城山本店 さくら庵」の詳細はこちら
あなごめし 和田
お昼過ぎには売り切れのことも

賑やかな表参道商店街から一本奥に入ると、昔ながらの家屋が並ぶ町家通りに出ます。幸神社という縁起の良さそうな神社の階段を上ると、あなごめし和田のしゃもじの看板が見えてきます。
ここもメニューはあなごめしのみで、個数だけを聞かれます。運ばれてきたお椀のフタを取ったとたん、フワッと香ばしく上品な香り!
炭火で焼かれた穴子は本来の身の白さが生きていて、ふんわりとした焼き具合。ご飯もツヤツヤでぱらりとほぐれ、あっという間に平らげてしまうおいしさです。

[住所]広島県廿日市市宮島町424
[営業時間]11時~15時ごろ ※売り切れ次第終了
[定休日]不定
[アクセス]宮島桟橋より徒歩12分
芝居茶寮 水羽
宮島の昔ながらの味を、昔ながらの手作りで提供

かつて宮島には芝居小屋があり、近くには客をもてなす多くの茶屋があったとか。その芝居小屋があった場所にある、古民家を改築したお店です。
店内は太い梁や柱がむき出しになっていて、江戸時代の宮島にタイムスリップしたよう。甘味メニューも豊富で、カフェ利用の人も多いせいか、時間を気にせず利用できます。
あなごめしは焼きの香ばしさが引き立ち、上品で洗練された味わい。丼も熱々で、最後まで冷めることなく味わえます。

宮島錦水館 まめたぬき
ふんわり柔らかな“蒸し”あなごめし

明治45年創業の老舗旅館、錦水館の中にある食事処です。ここのあなごめしの特徴は、「蒸し」であること。
秘伝のタレをまぶした味付けご飯の上に穴子をのせ、陶器の箱ごと蒸し上げています。その味わいはもうトロットロのフワフワ!
蒸したあなごめしが食べられるのは宮島ではここだけ。とても柔らかいのでスプーンで食べるのがおすすめです。
[住所]広島県廿日市市宮島町1133
[営業時間]11時~15時、17時~23時(LO 各30分前)
[定休日]不定
[アクセス]宮島桟橋より徒歩10分
「宮島錦水館 まめたぬき」の詳細はこちら
まとめ
宮島観光であなごめしを味わうときのコツを。
老舗の人気店の場合、観光シーズンだと1~1時間半待ちも珍しくありません。夕方側にずらすと売り切れの場合もあるので、開店10分前には訪れるぐらいの気持ちでいるとスムーズです。
宮島口側のお店でお弁当を買って、宮島に渡って食べるのも1つの手。島内には石造りのベンチなど、腰掛けられる場所はたくさんあります。
ただし、鹿が寄ってきて食べようとするので気を付けましょう。鹿と鬼ごっこしながらお弁当を食べるのもいい想い出になるかも?
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※この記事は2019年8月時点での情報です
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ミキティ山田
旬な話題を求めて、いろいろな場所を取材・撮影する調査員。分厚い牛乳瓶メガネに隠したキュートな眼差しでネタをゲッチュー。得意技は自転車をかついで階段を登ること。ただしメガネのせいでよく転びます。