静岡おでんとは、静岡県静岡市で親しまれているご当地おでんのこと。じっくり煮込んだ真っ黒な見た目のつゆが特徴で、だし粉と青のりをたっぷりかけて味わいます。今回は静岡おでんのおすすめ店5軒をピックアップ。静岡駅近くにある「青葉おでん街」と「青葉横丁」についても紹介します。ぜひ記事を参考にお出かけしてみてくださいね。
静岡おでんとは?なぜ黒い?

大正時代に始まったと言われる静岡おでんの大きな特徴は、真っ黒な見た目のつゆです。黒い色合いの理由は、牛すじ肉などから取っただしを、濃口醤油などで味付けしているから。長年かけて継ぎ足していくことで、色がどんどん濃くなり黒くなっていきます。
代表的な具は、黒はんぺん。材料であるサバやイワシといった魚が、昔から駿河湾でたくさん捕れたため、いつしか定番になったようです。
また、意外と知られていないのが、具が串に刺さっていること。毎日継ぎ足しているつゆをきれいに管理することが本来の目的でした。現在は串を使用しない店もあるようです。
静岡おでんの食べ方
静岡おでんは、真っ黒な見た目に反して味は濃くなく、だしと具の旨味が効いたあっさりとした味わいが魅力。
そんな静岡おでんに欠かせないのが、卓上に用意された調味料です。イワシやサバ、アジなどの削り節を細かくした「だし粉」、青のり、からしをつけると、風味が格段にアップ。現在は、甘めの味噌が用意された店もあるようです。
静岡おでんの店が集まる「青葉おでん街」と「青葉横丁」


静岡おでんを食べる際に店を迷ったら、まずは静岡駅の近くにある「青葉おでん街」や「青葉横丁」へ行くのがおすすめです。
それぞれ10軒ほどが軒を連ねるおでん街で、もともとは戦後に200台ものおでん屋台がこのエリアに集まっていたのが始まりだそう。再開発によって屋台は撤去されましたが、その面影が2つのおでん街に残っています。
10人程で満席になりそうな、カウンターだけのこぢんまりとした店が多く、観光客やひとり客、一見さんを快く受け入れてくれるアットホームな雰囲気が魅力です。
各店がこだわりのおでんを提供しているので、いくつかの店をハシゴしながら食べ比べするのもいいですね。
【静岡駅から徒歩3分】海ぼうず 本店
約25種類ものネタが入るおでん鍋は大迫力




静岡駅南口から徒歩3分と、アクセス良好な「海ぼうず 本店」。静岡グルメが豊富にそろう居酒屋です。
名物の静岡おでんは、毎年静岡市内で開催されるおでんの祭典「静岡おでん祭」で2度の優勝経験あり。大きな鍋で、牛すじや黒はんぺんをはじめとするたくさんの具を一緒に煮込むことで、だしが染み出し、複雑で奥深い味のつゆに仕上がっています。
看板メニューは「5時間煮込んだ半熟玉子」。独自の方法で調理されており、味はしっかり染み込んでいるのに、中は半熟で、濃厚な黄身がトロリとこぼれ出てきます。
テーブル席のほか、カウンター席など合計113席を備える大型店。毎日、地元の人から観光客まで、幅広い客層で賑わっています。
静岡県静岡市駿河区南町6-11 赤ちんビル1F
15時〜23時(LO22時30分)
なし
静岡駅より徒歩3分/東名高速道路静岡ICより10分
なし
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【静岡駅から徒歩22分】静岡おでん おがわ
だしの旨味が効いたおでんを味わえる、駄菓子屋スタイルの店



1948年に創業した、全国的に珍しい昔ながらの駄菓子屋スタイルの店。静岡おでんと共におにぎりや焼きそば、かき氷などが味わえます。
おでんは、黒はんぺんのほか、タラのすり身を油揚げで巻いた「しのだまき」(1本100円)、スケソウダラのすり身を素焼きした「しらやき」(1本100円)、ラーメンでお馴染みの「なると」(1本100円)といった練り物の種類が多いのが特徴。
また、創業以来、毎日継ぎ足して火入れをするというつゆが絶品。牛すじの濃厚なだしに、さまざまな練り物から出る魚の旨味が加わって、まろやかで奥深い味わいに仕上がっています。
店内はノスタルジックな佇まい。すぐ近くに駿府城公園や静岡浅間神社といった静岡市を代表する名所があるので、観光がてら立ち寄ってみるのもいいですね。
静岡県静岡市葵区馬場町38
10時〜18時(具がなくなり次第終了)
水(祝の場合は営業)
静岡駅より徒歩22分/東名高速道路静岡ICより15分
なし
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【静岡駅から徒歩13分】照代
和食の技を生かした創作おでんを堪能できる




2022年から「青葉おでん街」に暖簾を掲げるおでん店。創作和食をメインとする居酒屋「食彩 岩生(いわお)」の系列店で、和食の技を生かし、牛すじとかつお節から丁寧に取っただしをベースにしたつゆは、香り豊かで上品な味わいが魅力です。
具は黒はんぺんや牛すじ、大根、玉子、じゃがいもといった定番が並ぶほか、ハンバーグを油揚げの中に詰めた「稲バーグ」(500円)などオリジナルの創作メニューも用意されています。低温調理した柔らかくてジューシーな和牛ステーキをおでんと共に味わう名物「和牛ステーキおでん」も人気です。
おでん鍋を囲むカウンター7席だけの小さな店は、窓が大きく明るくて開放的。日替わりの一品も楽しみです。
【清水駅から徒歩5分】天神屋 清水駅前店
牛すじと昆布のだし、多様な練り物の旨味が染み渡る




1954年創業の「天神屋」では、静岡弁で“しぞ〜かおでん”と言われ愛される伝統の静岡おでんのほか、天かすなどを混ぜた「元祖たぬきむすび」や弁当などを販売。現在、静岡県内に32店舗を展開しています。
清水駅近くの「天神屋 清水駅前店」 は、イートインスペースもあり、静岡おでんを気軽にお楽しめます。
つゆのベースは、昆布と牛すじのだし、そして醤油。じっくり煮込んだ20品目以上の練り物から旨味と甘味が染み出し、黒い見た目ながら上品であっさりとした味わいです。
黒はんぺんや牛すじ、大根といった定番のほか、オリジナルの具も豊富。モチモチの生地で肉団子を包んだ「富士の白雪」は、まるで餅のような食感です。
持ち帰り用のタッパーが用意されていて、テイクアウトがOK。土産用に購入できるのもうれしいですね。
【静岡駅から徒歩13分】三河屋
1948年創業の屋台から始まった静岡おでんの老舗



「青葉横丁」にある、静岡おでんを中心とした居酒屋。1948年におでん屋台から始まり、創業以来、牛すじで取っただしをベースに濃口醤油で作ったつゆを継ぎ足しながら、伝統の味を今も守り続けています。
おでんの具は、地元産を中心に国産の旬の食材にこだわっているのだそう。ブランド和牛「静岡そだち」をトロトロになるまでじっくりと煮込んだ牛すじは、口の中でホロリととろけて絶品です。
そのほか、黒はんぺんもおすすめ。食べ応え十分な大きめサイズで、なめらかな舌触りが特徴です。
店内は、調理場をコの字型のカウンターが囲む屋台風の造りに。家庭的な雰囲気の中で、店主が静岡おでんのほか、串焼きや揚げ物も目の前で調理してくれますよ。
静岡県静岡市葵区常磐町1-8-7 青葉横丁
17時~22時(LO21時30分)
日、月
静岡駅より徒歩13分/東名高速道路静岡ICより15分
なし
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静岡おでんマップ
静岡駅の周辺はオフィスビル、ホテル、デパート、繁華街、飲食店が数多く集まる賑やかなエリア。観光の拠点として地元の土産やグルメをそろえる店がたくさん営業しているので、昼も夜もたくさんの地元の人や観光客で賑わっています。
また、静岡駅から3駅離れた清水駅の周辺は海に面した観光で人気のエリアです。
まとめ
ひと言で「静岡おでん」と言っても、だしも具も店によってさまざま。だし粉や青のりをふりかけて、静岡を代表するご当地グルメをぜひ味わってください。
※この記事は2024年11月13日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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じゃらん編集部
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