京都のフォトジェニックスポットとして話題の八坂庚申堂(やさかこうしんどう)。
八坂庚申堂の魅力であるカラフルなくくり猿というお守りで彩られ、かわいい三猿の像がちりばめられた境内や、コンニャク祈祷といった個性的な儀式をご紹介します。
また周辺の観光スポット情報もまとめているのでぜひ京都観光の参考にしてください。
※この記事は2021年7月27日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
八坂庚申堂とは?
京都の中でも清水寺や八坂神社などがある「東山」は、京都観光でも欠かせないエリア。
その中でも今、フォトジェニックなスポットとして注目されているのが「八坂庚申堂(やさかこうしんどう)」です。正式名称は「大黒山 金剛寺 庚申堂」といいます。
庚申の日に徹夜して眠らず、身を慎めば長生できるという庚申信仰(こうしんしんこう)の中心的な仏像「青面金剛(しょうめんこんごう)」を一般の人がお参りできるように八坂庚申堂が建てられました。
また庚申信仰は猿を神の使いとしているため、境内には「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿も祀られています。
境内にあるたくさん吊られたカラフルな「くくり猿」が印象的で、話題の撮影スポットにもなっています。
見どころ1.カラフルでかわいい!願いを叶える「くくり猿」
八坂庚申堂に入るとすぐに、本堂などに吊るされたカラフルなお手玉のようなものがたくさん目に飛び込んできます。これが「くくり猿」と呼ばれるお守りです。
くくり猿は、お猿さんが手足をくくられて動けない姿をあらわしています。
走り回る猿を人間の「欲望」に例え、猿が手足をくくられて動けない=欲望を抑えるという意味があります。
願い事をかなえるためには欲望を抑えることも必要という意味を持ち、このくくり猿に願い事を書いて吊るすことで、「一つ欲を我慢することで願い事が一つ叶う」といわれています。
くくり猿は1体500円です。
カラフルなくくり猿たちをバックに着物を着て撮影する人も多く、幻想的で可愛い写真が撮れるフォトスポットとしても話題です!
見どころ2.境内で発見!見ざる・言わざる・聞かざるの「三猿」
八坂庚申堂は、「三猿」を祀っていることでも有名です。
まず本堂のたくさんのくくり猿の前に、大きな「見ざる・言わざる・聞かざる」の「三猿」の像が置かれています。
この三猿は庚申さん(青面金剛)の使いとされ、意味は「目と耳と口をつつしみ、厄を避ける」という教えが込められているといわれています。
本堂手前の大きな香炉にも、支えるように三猿がいます。
ふと上を見上げるとこんなところにも!
小さな境内には、このように愛らしいお猿さんを他にも見つけることができるのでぜひ探してみてください!
見どころ3.コンニャクに病気や願い事を封じ込める!「コンニャク封じ祈祷」
「コンニャク封じ祈祷」とは、八坂庚申堂の開祖である浄蔵貴所が庚申尊のお告げによって始まった八坂庚申堂独自の秘法として伝わるもの。
方法は、黄色の人型(ひとがた)に名前や願い・病名などを記し、コンニャクに張り付けたものを奉書紙に包み天井に吊るして祈願します。
日に日にコンニャクから水分が抜けて縮んでいくのと同じように、病や苦しみが抜けて去っていく、また願いが叶うといわれています。
八坂庚申堂の御朱印
御朱印の種類は1種類。中央の朱印が「見ざる・言わざる・聞かざる」の丸くてかわいい三猿になっているのが個性的!
さらに左下に「大黒山金剛寺」の印があり、墨書きは「庚申尊」と書いてあります。
朱印料は300円です。御朱印帳にその場で書いてもらえますが、御朱印帳がない場合でも、授与所で1枚の紙でいただくことができます。
八坂庚申堂のお守り
くくり猿も有名ですが、八坂庚申堂にはさまざまなお守りがあり、お土産にもぴったりな猿をモチーフにした魅力的なものがたくさん!
八坂庚申堂の猿のお守りはすべて職人さんが形や表情をかえて作っているそう。
その中でおすすめのかわいいお守りをいくつかご紹介します。
指猿
猿のように手先が器用になることを願ったお守り「指猿」(200円)。
全て手作業で作られているので、形や顔が1つ1つ異なり個性豊か。サイズは手の人差し指ぐらいの大きさです。
いくつか買って並べて飾る人もいるとか!自分好みの指猿をぜひ選んでみてください!
「くくり猿(小)」
願い事を書いて吊るす「くくり猿」の小さいバージョンの「くくり猿(小)」(500円)。こちらも紐とくくり猿の布の柄が一つ一つ違うので選ぶのが楽しい!
祈祷済みのもので、猿が走り出すように心が欲に走り出しそうになったら、このお守りがあることで理性を保って身を守る意味があります。持ち運ぶことができる可愛いサイズです。
開運招福三猿厄除け大鈴
素焼きの土鈴に「見ざる・聞かざる・言わざる」の猿の絵が描かれている厄除けの大鈴(500円)。家内安全や厄除けなど様々なご利益があります。
お部屋や玄関にそっと1つ飾るのもよし、いくつか並べて置いてもよし。インテリアとして空間のアクセントになりそうなかわいさです。
小さな鈴の音で心が落ち着き、表情豊かなお猿さんに癒されるお守りです。
八坂庚申堂のイベント
猿の形をしたコンニャクを食べて無病息災!
八坂庚申堂では、60日に1回ある庚申日に、祈祷したコンニャクが焚かれる「コンニャク炊き」が境内で行われます。
その日には、参拝者にも猿の形にくりぬいたコンニャクが3切れ振舞われ、そのコンニャクを北に向って無言で食べることで一年間、無病息災で過ごせると伝えられています。
※コンニャク炊きの開催日に関しては八坂庚申堂にお問い合わせください。
八坂庚申堂のアクセス方法
電車で行く場合は、京阪電車「祇園四条駅」、もしくは阪急電車「河原町駅」より徒歩約20分です。
またバスの場合は、206系統「清水道」または「東山安井」より徒歩約10分です。
また、八坂庚申堂には、駐車場がありません。自動車で行く場合は、近隣の駐車場を利用することになります。
[住所]京都府京都市東山区金園町390
[拝観時間]9時~17時
[アクセス]【電車】京阪本線「祇園四条駅」、阪急電鉄「京都河原町駅」より徒歩約20分
【バス】「清水道」、「東山安井」より徒歩約10分
[駐車場]なし
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八坂庚申堂の周辺スポット
清水寺
京都観光ではずせない定番スポット「清水寺」。1200年もの長い歴史があり、1994年には、ユネスコ世界文化遺産「古都京都の文化財」のひとつに認定されました。
朝6時から入れるので、人の少ない朝が狙い目!清水寺から八坂庚申堂は徒歩約10分なので、八坂庚申堂へ行く前にまず訪れるのがおすすめです。
清水の舞台からの絶景をぜひ楽しんでみてください。
[住所]京都府京都市東山区清水一丁目294
[拝観時間]公開:6時~18時【7月・8月】6時~18時30分
[料金]子供 200円/小学生以上大人 400円
[アクセス]【電車】京阪本線「清水五条駅」 下車 徒歩約25分【バス】「五条坂」「東山五条」より徒歩約10分
[駐車場]なし
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八坂神社
「八坂神社」は全国にある八坂神社や素戔嗚尊(すさのをのみこと)を祀る約2,300の神社の総本社。
全国各地から多くの参拝者が訪れる東山の主要な観光スポットです。
桜のスポットとして有名な「円山公園」や重要文化財である「西楼門」もあり、厄除け・縁結びの神さまとしても名高い八坂神社。
八坂庚申堂と徒歩約5分程度の距離なので、ぜひ訪れて参拝しましょう!
[住所]京都府京都市東山区祇園町北側625
[アクセス]【電車】京阪本線「祇園四条駅」より徒歩約5分、阪急電鉄「京都河原町駅」より徒歩約8分【バス】「祇園」よりすぐ【車】名神高速「京都東IC」より約25分
[駐車場]あり (1時間600円)
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安井金比羅宮
悪縁を切り良縁を結ぶといわれる有名なパワースポット「安井金比羅宮」。
縁切り縁結びの碑があり、その巨石には巨石に貼られた形代(身代わりのお札)がたくさん貼られています。
参拝方法が特殊で、形代を持って願い事を念じながら、石の表から裏へくぐり、また念じながら裏から表へくぐり、最後に碑に形代を貼ります。
時に碑の前に行列ができるほど話題で、八坂庚申堂から徒歩約5分なので縁結びや縁切りを祈願したい人におすすめです!
[住所]京都府京都市東山区下弁天町70
[拝観時間]9時~17時30分
[アクセス]【電車】京阪本線「祇園四条駅」より徒歩10分、阪急電鉄「京都河原町駅」より徒歩約15分【バス】「清水道」より徒歩約4分【車】名神高速「京都東IC」より約20分
[駐車場]あり (30分毎に200円、一日最大2000円)
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無碍山房(むげさんぼう) サロン・ド・ムゲ
老舗料亭として有名な「菊乃井」の3代目のご主人が「本物の味を手軽に味わって頂きたい」という思いから生まれた「無碍山房(むげさんぼう) サロン・ド・ムゲ」。
お昼は時雨弁当(5000円)を、喫茶では「無碍山房 濃い抹茶パフェ」(1600円)といった老舗こだわりの宇治抹茶を使用した甘味が楽しめます。
八坂庚申堂とは徒歩約7分の距離なので観光のひとやすみに、ぜひ利用してみてください。
[住所]京都府京都市東山区下河原町通高台寺北門前鷲尾町524
[営業時間]11時~18時(L.O17時) ※時雨弁当の注文は11時30分~13時
[定休日]第1・3火
[アクセス]【電車】京阪本線「祇園四条駅」から徒歩約15分【バス】「祇園」より徒歩約10分
[駐車場]なし
「無碍山房 サロン・ド・ムゲ」の詳細はこちら
十文堂
まるで小さな鈴のような「鈴なり団子」がフォトジェニックでSNSでも人気の「十文堂」は八坂庚申堂から徒歩約2分。
お店の名物「鈴なり団子」は、京風の白味噌(5本380円)や、きな粉仕立てのみたらし(5本410円)粒あん(5本460円)など5種類。一番人気は、鈴なり団子5種類が楽しめる「団楽」(720円)。
香ばしくて愛らしい団子とお抹茶をいただきながら、京都の風情を楽しむひと時を過ごしてください!
[住所]京都府京都市東山区玉水町76
[営業時間]11時~18時(L.O17時30分)
[定休日]水・木
[アクセス]【電車】京阪本線「祇園四条駅」より徒歩約10分
[駐車場]なし
「十文堂」の詳細はこちら
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Mika Toudou
京都出身京都在住ライター。温泉、映画、音楽、旅、登山好きが高じて全国各地に出没中。