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歴史ある寺社仏閣をはじめ、由比ガ浜や小町通りなど見どころが満載の古都・鎌倉。魅力的な観光スポットを巡りながら、散策の合間にはドラマに出てくるようなおしゃれな古民家カフェでひと息つくのもおすすめです。今回は、風情ある鎌倉周辺の古民家カフェを12軒ご紹介します。

【和田塚駅より徒歩1分】甘味処 無心庵

門前を走る江ノ電を眺めてゆるりと甘味休憩

江ノ島電鉄和田塚駅のすぐそばにあり、店の門前を電車が走るレアなロケーションの甘味処です。

創業は1990年。現在の店主の祖母が友人や家族に作っていた甘味をお客さまにも振る舞いたいと、築約100年の自宅の一部を改装して店をオープンさせました。そんな祖母の味と店の雰囲気を大切に受け継ぎ、創業時から変わらぬメニューを提供し続けているそうです。

お座敷の大窓の向こうには、紅色の野点傘と手入れの行き届いた庭の眺めが。椿や紫陽花、藤、モッコウバラなど約120種類の草花が季節ごとに美しく花開き、四季折々の景色を楽しませてくれます。

人気メニュー「クリームあんみつ」の豆は、北海道産の赤えんどう豆を3日間かけて炊き上げていて、皮までやわらか。中からじわっとあふれる塩味が黒蜜と相性ばっちりです。

夏は白玉入りの冷やし汁粉、冬は焼き餅の入った温かいお汁粉として提供される「田舎汁粉」も評判。丁寧に手作りされた甘味は、季節を変えて何度も食べに行きたくなるおいしさです。

【和田塚駅より徒歩3分】パンとエスプレッソと由比ガ浜商店

酒店を改装したベーカリーカフェでほっと一息

国内外に約30店舗を展開する「パンとエスプレッソと」は、各店舗にシェフがいて、焼きたてのおいしいパンとコーヒーを提供しているベーカリーカフェです。

由比ヶ浜大通り沿いに佇む「パンとエスプレッソと由比ガ浜商店」は、築100年以上の店舗兼住宅をリノベーションして2022年にオープン。元は酒店を営んでいた建物で、店頭のたばこ売り場をそのまま残した外観に昭和レトロな風情が漂います。

店中央のカウンターには、看板商品の食パン「ムー」をはじめ、クロワッサンなど毎日40〜50種以上のパンがずらり！季節限定のパンや店舗限定メニューも人気です。

モーニングやランチのイートインメニューでは、食パン「ムー」のトーストに鎌倉名物のしらすをたっぷりのせた「ムーしらすプレート」がおすすめ。自社焙煎の豆を使用したオリジナルブレンドのコーヒーとよく合います。

飲食は店内のテーブル席のほか、古い倉庫を改装した裏庭のテラス席でも楽しめます。鎌倉観光の合間に立ち寄って、ほっとひと時をつくのもよいですね。

【長谷駅より徒歩4分】サカノシタ

ドラマのモデルにもなった海辺の街の古民家カフェ

鎌倉の古民家カフェの草分け的存在で、ドラマのロケ地になった場所としても知られる「cafe 坂の下」。2023年9月に新しいオーナーに引き継がれ、「サカノシタ」となってリニューアルオープンしました。

海沿いの街、坂ノ下に佇む築100年の古民家は、かつて住宅だった頃の面影を残しながらも、多彩な植栽に彩られておしゃれな雰囲気に。店舗前の小径に出れば、きらめく由比ヶ浜が望めます。

昔ながらの欄間や床の間が残る店内は、アンティークの家具やレトロな照明がセンスよく配されていて、ほっこりと心が安らぐ空間です。広々としたテラス席では、潮風を感じながら心地よいひと時が過ごせます。

メインメニューはパンケーキで、オーダーを受けてから生地を作り、一枚一枚丁寧に焼き上げて提供してくれます。6種類ほどメニューがある中で、店の一押しは「ピクニックパンケーキ」。自家製ジャムなど7種類のトッピングと5枚のパンケーキが、アフタヌーンティースタンドに盛り付けられて登場する、スペシャルな一品です。このメニュー限定でチェックのテーブルクロスも用意してもらえるので、ぜひテラス席でピクニック気分を楽しみましょう。

ほかにも、ふわふわのパンケーキ7枚を積み上げた「ハニーパンケーキ」もありますよ！ノスタルジックな空間や特別感のあるティータイムは旅の思い出になりそうですね。

【長谷駅より徒歩4分】plough

竹林の庭園を眺めて、新感覚の「だしボウル」を体験

由比ヶ浜の海岸から徒歩約1分の場所にある「plough」は、宿泊・飲食・サウナを備えた複合施設「AKAMA鎌倉」内のレストラン＆バーです。

築100年以上の古民家を改装した店内は、白を基調とした和モダンな内装が洗練された雰囲気。大きな窓に切り取られた庭の竹林の風景が、さらなる和情緒を醸し出しています。

「日本の味覚を愉しむレストラン＆バー」をテーマに、全国各地から厳選したお米や出汁、お茶、お酒など、クラフトジャパンにこだわった食材を揃えていて、メニューも個性的！

看板メニューの「だしボウル」は、厳選した出汁とお米、全国から選りすぐった具材を合わせて味わう新感覚のお茶漬けです。出汁の種類は、昆布と椎茸、鰹節を煮出した「黄金だし」や伊勢海老と鯛、トマトの旨みを重ねた「赤だし」など、全5種類。具材もローストビーフや湘南しらすなど、国産食材にこだわったトッピング付き。さらに、お好みで追加トッピングを選んで、自分だけの一杯に仕上げられます。

旨味たっぷりの出汁をかけて「だしボウル」を頬張れば、お腹も心も満たされそうですね。

こだわりの「米粉のホワイトショコラテリーヌ」も店自慢の一品。日本茶やコーヒーだけでなく、日本酒や日本ワインにもマッチする味わいなので、バータイムのデザートにもおすすめです。

昼は落ち着いたカフェ＆レストラン、夜は竹あかりの光が幻想的なレストラン＆バーと、時間帯ごとに異なる魅力をたたえる空間で、新しい食体験を楽しんでみてください。

【長谷駅より徒歩5分】paso by 27 COFFEE ROASTERS

縁側で味わう、老舗ロースターのスペシャルティコーヒー

湘南・辻堂で1998年から親しまれているスペシャルティコーヒー専門店「27 COFFEE ROASTERS」の姉妹店。海から近い坂ノ下の住宅街に立つ古民家を改装した店舗で、バリスタが1杯ずつ淹れるハンドドリップコーヒーがいただけます。

入口のカウンターに並ぶのは、ホンジュラスの農園から直接買い付けてきたシングルオリジンのコーヒー4種類。ラインナップは季節や気温に合わせて変わります。サンプルの豆も置かれているので、香りを確認したり、味わいの特徴をバリスタに聞いたりしながら、好みのコーヒーをじっくり選べるのが嬉しいポイントです。

ホットコーヒーはフラスコ型のサーバーで提供され、カップに注ぐ際にはコーヒーアロマと共に実験気分のワクワク感も楽しめます！

米粉を使用したグルテンフリーの「バスクチーズケーキ」をはじめ、専属パティシエが作るコーヒーと相性抜群のスイーツも揃っています。縁側席から季節ごとに表情を変える庭の景色を眺めたり、畳の小上がり席でくつろいだりと、日本家屋ならではの風情あるコーヒータイムを満喫できますよ。

【長谷駅より徒歩6分】WITH KAMAKURA

レンタルスペースやサウナも併設する、合掌造り古民家カフェ

由比ガ浜からほど近い長谷の路地裏に立つ「WITH KAMAKURA」は、カフェやレンタルスペース、ポップアップスペース、サウナなどを備えた複合施設です。

どっしりと風格漂う建物は、岐阜・白川郷から70年前に移設された築200年以上の合掌造り古民家をリノベーションしたもの。伝統的な木組みや梁を活かしながらも、モダンな空間にデザインされた1階のカフェスペースでは、庭の草花を眺めてゆったりと食事が楽しめます。

人気メニューは、メインをハンバーグと焼き鮭から選べる「WITH御膳」。ハンバーグは希少な葉山牛と旨み豊かな湘南豚が使用され、ジューシーさと深みのある味わいが好評の逸品です。焼き鮭はきのことコクのある黒ニンニクソースで仕上げた香り高さが魅力なので、好みに合わせて選んでみてください。

鎌倉野菜をたっぷり味わいたい気分なら、サラダにスープ、メイン料理などが一皿に盛り込まれた「鎌倉野菜のランチプレート」もおすすめです。種類豊富なドリンクには、千葉・南房総の「イチノヤトコーヒー」による鎌倉ブレンドのハンドドリップコーヒーや逗子紅茶、鎌倉のローカルブルワリー「ヨロッコビール」等、地元・鎌倉にちなんだメニューもあるのでぜひチェックしてみてくださいね。

大きな柱や梁に刻まれた200年の歴史に思いを馳せつつ、のんびりとカフェタイムを過ごすなら、店がオープンする10時頃が狙い目。ランチなら11時頃が比較的にゆったり食事できる時間帯です。

【長谷駅より徒歩6分】鎌倉 北橋

洋館と日本家屋が調和する建物で味わう、蕎麦とコーヒー

江ノ島電鉄の長谷駅からも、由比ヶ浜駅からも歩いて6分ほど。甘縄神明神社（あまなわしんめいじんじゃ）の参道脇に2024年6月にオープンした「鎌倉 北橋」では、こだわりの蕎麦とコーヒーを楽しむことができます。

大正時代の建築「旧加賀屋邸」に店を構え、住居として使われていた日本家屋側を蕎麦店、社交場だった洋館側をカフェとして営業しています。洋館と日本家屋が融合したフォトジェニックな建物は市の文化財にも指定されています。

自慢の蕎麦は、契約農家から直接仕入れた玄蕎麦を使用していて、時には収穫を手伝うこともあるとか。店主自らが蕎麦殻を取り除いて製粉し、洋館の店内から見えるガラス張りの部屋で毎日手打ちして作っています。

「玉子とじ」や「鴨せいろ」など、豊富な蕎麦メニューに迷ったら、まずは「もり 食べ比べ（二産地）」をお試しあれ。産地によって異なるそばの味わいに、きっと驚くはずです。

カフェでは、コーヒー豆の買付けから焙煎までを自社で行う「NOZY COFFEE」の高品質な豆を使用した、シングルオリジンのコーヒーがいただけます。自家製粉の蕎麦粉を使った手作りのシフォンケーキも提供されており、コーヒーと蕎麦の風味がよく合いますよ。

ドラマのロケ地にもなり、注目を集めている「鎌倉 北橋」ですが、平日の蕎麦店のディナータイムは日によっては予約も少なく、ライトアップされた庭を眺めてのんびり食事ができるそう。カフェは蕎麦店がオープンする前の朝の光が差し込む時間帯が心地よく、人も少なくておすすめです。

【鎌倉駅より徒歩10分】古民家カフェ ユキノシタ

ヴィーガンカレーがおいしい、築80年の一軒家カフェ

築80年の古民家を改修して、2024年2月にオープンした「古民家カフェ ユキノシタ」。鶴岡八幡宮の三の鳥居から徒歩1分ほどの細い路地の奥に、風情豊かな一軒家カフェが現れます。

取り壊し寸前だった古民家を買い取り、半年かけてリノベーションしたという店内は、壁一面のガラス戸の向こうに整えられた庭の景色が広がって、明るく心地よい雰囲気。もとのオーナーから譲り受けた箪笥や灯りが、アンティークの椅子やテーブルと共に時間の流れをゆるやかに彩ります。

食事やスイーツにヴィーガンメニューを取り入れているのも特徴で、こだわりの「ユキノシタスパイスカレー」はぜひ食べておきたい一品。20種類のスパイスとたっぷりの野菜、天然醸造の発酵調味料や自家製の麹調味料を使ってじっくり煮込んだカレーは、じんわり体に染み渡るおいしさです。

スイーツでひと息つきたい時は、「コーヒークリームとカシスのサンデー」を。自家製コーヒークリームとバナナジャム、カシスソースなどを使った一番の人気メニューです。

縁側席や窓辺の席で鎌倉の日常の空気を感じながらゆったり過ごすなら、午前中が狙い目です。

【鎌倉駅より徒歩10分】燕カフェ

90年の歴史を刻む空間でアンティークと薬膳を堪能

築90年を超える古民家を改装した「燕カフェ」は、“古道具と骨董皿と薬膳”がテーマのカフェです。店は木造2階建ての1階部分にあり、厨房以外は昭和初期に建てられたままという、歴史を感じる空間が。

店内には、薬箪笥や重厚な建具など、古物営業許可証を持つ店主が集めた骨董品の数々が並びます。ちゃぶ台のある座敷席やミシン台を改造したテーブル席、縁側のソファ席と、どの座席もレトロな趣たっぷりです。

名物の「薬膳カレー」には、五香粉とショウガをたっぷり使用。スパイシーな中に黒ゴマと白ゴマの香ばしさがマッチした店主こだわりのメニューです。

メロンの果汁を使った自家製の「メロンクリームソーダ」は、夏季限定の販売。メニュー表に載っていたら、ぜひ味わっておきたい人気の甘味です。

料理に使用されている器は、有田焼や九谷焼、丁寧に金継ぎされた古皿も。色柄華やかで美しい和食器を愛でながら、手間ひまかけて作られた薬膳料理をいただける、とっておきのスポットです。

【鎌倉駅より徒歩14分】cafe＆foods albicocca

オーナーシェフが腕を振るう、住宅街の隠れ家イタリアンカフェ

観光客で賑わう小町通りや鶴岡八幡宮がすぐ近く。路地裏の閑静な住宅街へ入り、坂道を上った先にたなびくイタリア国旗が、「cafe＆foods albicocca」の目印です。明治時代に建てられた築100年の古民家をオーナー自らがリノベーションしたという店舗は、周囲の家並みにひっそりと溶け込んで、隠れ家のような佇まい。

木製建具や大正ガラスの窓を活かした趣豊かな店内には、ゆったりと配されたテーブル席のほか、半個室のお座敷席やテラス席もあります。

看板メニューは、創業当初から愛され続ける「とろ〜りチーズのオムバーグ」。100%の牛挽肉でつくったハンバーグの上にチーズフォンデュソースをのせ、ふわふわの玉子で包み込んだオムバーグは、シェフ自慢のデミグラスソースとの相性が抜群です。

旬の鎌倉野菜を使った「白身魚と鎌倉野菜のペペロンチーノ〜柚子胡椒風味〜」も店の一押し！イタリアンレストランで料理長として研鑽を積んだオーナーシェフが作る料理は、どれも本格的な味わいで、おなかも心も満たされます。

夜はバルとして営業もしているので、鎌倉観光を満喫した後のディナーに訪れてもよいですね。

【鎌倉駅より徒歩15分】Cafe&Restaurant EGAO

由比ヶ浜のレトロなお屋敷で庭を眺めてランチタイム

2024年5月、鎌倉市景観重要建築物の篠田邸にオープンした「Cafe&Restaurant EGAO」。高くそびえる切妻屋根の洋館と平屋からなる和洋折衷の建物は、由比ヶ浜の住宅街でひときわの存在感を放っています。

2階建の洋館は、1933（昭和8）年の建築。店は築約50年の平屋部分で営業していて、竹垣で囲まれた和情緒たっぷりの門の前では、たぬきの置物が迎えてくれます。

古民家のぬくもりを残しながらもモダンにリノベーションされた店内は、大窓から緑豊かな庭を見渡すことができる開放的な空間。ゆとりのあるテーブル席やくつろげるソファ席、おしゃれなカウンター席もあり、グループでもひとりでも心地よい時間が過ごせそうです。

「誰もが知っている料理を、家庭では出せない味に工夫しています」と、オーナーシェフがこだわりを尽くしたメニューはラインナップも豊富。パスタやパニーニ、スイーツに加え、お酒にぴったりの料理などが揃います。特に3日間かけて仕込む「自家製ベーコンステーキ」は、ぜひ食べておきたい一品です！

【鎌倉駅より徒歩15分】CYAN KAMAKURA

豊かな自然に囲まれた隠れ家風の一軒家カフェ

奥深い緑に囲まれて、鎌倉の隠れ里とも呼ばれる佐助エリア。朱色の鳥居が連なる佐助稲荷神社のすぐそばに立つ古民家カフェが「CYAN KAMAKURA」です。

築50年の一軒家を活用した店舗は、門前の看板を見落とすと通り過ぎてしまいそうなほど、周囲になじんで佇んでいます。緑豊かな庭にのびる枕木のアプローチの先、暖簾が揺れる縁側がカフェの入口です。

店内は和室をフローリングに張り替え、照明を変えた程度で、大きな改装は行っていないのだとか。テーブルや椅子も、この家に元からあった家具が活かされています。店の一角には、古い書庫をリノベーションしたショップ兼ギャラリースペースも。通常時は陶器や古着が販売されていますが、アートの展示会やポップアップなどに利用されることもあるそうです。

看板メニューは、地元の農家から仕入れる鎌倉野菜を中心に使用した「鎌倉野菜カレー」。辛さは控えめに、香りを引き立てるスパイスブレンドで、子どもでも食べやすい味わいです。

ドリンクでは、爽快感のあるペパーミントと唐辛子を主役に、香り高いハーブと厳選スパイスを独自で調合した「自家製スパイスハーブティ」が人気。テイクアウトもできるので、鎌倉散策のお供にしてもよいですね♪

鎌倉周辺のカフェMAP

まとめ

ハイカラな和洋折衷建築や地元で親しまれる商店だった建物、海辺の街の一軒家など、様々な古民家カフェをご紹介しましたが、お気に入りは見つかりましたか？鎌倉におでかけしたらぜひ立ち寄って、情緒ある空間で一休みしてみてくださいね。

※この記事は2025年10月24日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
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