2025.02.26

ほったらかし温泉の楽しみ方を紹介！おすすめの日帰り観光ルートも＜山梨・2025＞

山梨県・山梨市にある「ほったらかし温泉」に行ってきました。見晴らしのよい高台にあり、露天風呂からの眺めがすごい！と評判の日帰り入浴施設です。今回は「ほったらかし温泉」とは一体どんなところなのか、どのような過ごし方ができるのかレポート。周辺の立ち寄り観光スポットとおすすめのモデルコースも紹介します。

ほったらかし温泉ってどんなところ？

日の出から夜景まで堪能。さらに富士山を望む絶景温泉

ほったらかし温泉があるのは、山梨県・山梨市。甲府盆地をぐるりと囲む山の中腹でお湯が湧いています。市街地から山道に入り、2車線だった道路のセンターラインが消え、狭い道と濃い山の気配にちょっと心細くなってきた頃、駐車場が見えてきます。

標高は約700m、露天風呂からの眺めはまさに絶景。眼下に甲府盆地が横たわり、その先の山並みの奥から富士山がにょっきりと顔を覗かせます。

敷地内には食事処や土産物店、眺めのよいテラスなどがあり、のんびりとくつろげるつくり。温泉プラスアルファの楽しみも待っています。

「ほったらかし温泉」と名付けられた理由は？

一度聞いたら忘れがたい、独特なネーミング。どうしてこんな名前になったのか、スタッフの方に聞いてみました。

「1999年の開業時は、露天風呂1つしかありませんでした。わざわざ来ていただいても温泉しかないし、たいしておかまいもできない。ほったらかしですみません、でも、どうぞごゆっくり。そんな思いを込めて先代の社長が名付けたそうです」

オープンは日の出1時間前

入浴しながら日の出を拝めるのが、この温泉の魅力のひとつ。「この美しい景色をお客様にも見てほしい！」と早朝からオープンすることにしたそう。時間は日の出の1時間前からで、季節により変動。例えば10月は5時前後にオープンします。

入浴料は1つの温泉につき900円

お風呂は「あっちの湯」と「こっちの湯」の2つに分かれています。それぞれ男女別で、露天風呂に内湯付き。料金の支払いも別々になります。

アメニティも充実しており手ぶらでもOK

浴室の洗い場には、ボディーソープとリンスインシャンプーが置かれています。オリジナルのタオルは200円、バスタオルは1000円で販売しており、歯ブラシ、櫛、ヘアゴム（各50円）といったアメニティも。洗面所にはドライヤーがあり、脱衣かごのほか貴重品用のロッカー（有料100円）も用意されています。

ほったらかし温泉にある2カ所の露天・内湯

ほったらかし温泉は「こっちの湯」から始まった

この温泉の原点となるのが、開業時からある「こっちの湯」。南向きの開けた斜面にあり、湯船に浸かると正面に富士山を眺めることができます。どこか空に浮かぶような開放感と富士ビューの絶景、たまりません。ヒノキの木枠の湯船の下には、岩造りの露天風呂があります。

あまりの気持ちよさに、長湯必至。そんな時に嬉しいのが、浴槽が「あつゆ」と「ぬるゆ」に分かれていること。好みの湯温を選び、自分のペースでのんびりと絶景を楽しめます。

露天風呂の一角には、内湯もありました。壁にヒノキが使われ、窓から外光が差し込む様子は、レトロな湯小屋を彷彿とさせていい雰囲気。温泉は自社源泉（旧源泉）からひいており、泉温32℃で加温して使用。ほぼ無色透明で、pH9.68のアルカリ性単純温泉です。肌に触れると、少しとろみを感じます。

日の出と夜景は「あっちの湯」で

ほったらかし温泉が開業して4年後、来場者の増加を受けて「あっちの湯」が造られました。場所は東南向きの開けた斜面。1年を通して日の出が見えたことから、日の出1時間前オープンという伝統がスタートします。

露天風呂はヒノキ枠の浴槽の下に岩風呂というレイアウトで、内湯もあるのは「こっちの湯」と同じ。ただ、お風呂のサイズは「こっちの湯」の約2倍と広く、「あつゆ」「ぬるゆ」に分かれていない点が異なります。富士山の位置は右斜め前方。手前に遮るものが少なく、甲府盆地を広く見渡せます。

日が暮れると、街の明かりが煌めく甲府盆地。日の出同様、この美しい夜景を眺めながらの入浴も楽しめます。温泉は自社源泉（新源泉・黄金の湯）から引いており、泉温41.4℃。淡黄褐色澄明で、pH10.1のアルカリ性単純温泉です。

おすすめの湯上りグルメ＆お土産

朝食処「気まぐれ屋」

湯船から日の出を眺めて、身も心もパワーチャージ。でも、お風呂上がりはちょうどお腹が空く朝食タイム。そんな入浴客の期待に応えてくれるのが、朝食処「気まぐれ屋」です。日の出とともに、店がオープンします。

メニューは「たまごかけごはん」の一点勝負。お椀は味噌汁か豚汁を選ぶことができます。日の出を狙う入浴客は、週末の場合100人を超えることも珍しくないそう。そんなときは、こちらのお店も順番待ちの長い列ができることに。

シンプルな料理ゆえ、おいしく食べてもらうために素材を厳選。炊きたてのご飯はブランド米のつや姫で、ワインの絞り粕を食べて育った親鳥が生んだ「ワインたまご」が添えられています。

朝食処ではあるのですが、正午からはランチも味わえます。メニューは「伝説のカリー（仮）」。ダジャレみたいな名前ですが、このカレーが伝説になったら（仮）はなくなるのだとか。

伝説のカリー（仮）は「鶏カレー」「豚カレー」（各1200円）、「合盛りカレー」（1700円）の3種類。十数種類のスパイスを使っていて、ピリリと辛い大人の味。低温調理で仕上げた肉の柔らかさにも驚かされます。※伝説のカリー（仮）は現在販売休止中

軽食スタンド「桃太郎」

「気まぐれ屋」の朝食が終わるとオープンするのが、軽食スタンド「桃太郎」。多いときは1日で2000個も売れたという半熟卵のフライ「温玉あげ」（200円）が名物ですが、手作りにこだわるそば＆うどんも好評です。

売店「しんせんやまなし」

せっかく山梨に来たので、何かお土産を買って帰りたい。そんな時は売店「しんせんやまなし」へ。県内各地からセレクトした郷土みやげが揃っています。

オリジナルワイン、数量限定の生信玄餅など、ここならではの商品も揃います。近年のヒット商品を聞くと、山梨県産ワインをベースに使った「にんにくトマトらー油」とのことでした。

温泉の後に立ち寄りたい周辺観光スポット

笛吹川フルーツ公園【山梨市】

笛吹川フルーツ公園は花とフルーツとワインをテーマにした都市公園。高台にあるため、富士山や甲府盆地を一望できます。「新日本三大夜景」、「関東の富士見百景」、「恋人の聖地」としても知られている絶景スポットでもあります。園内には、屋内に遊具があり雨の日でも楽しめる全天候型の「わんぱくドーム」、果物やワインの科学や歴史を学ぶことができる「くだもの館」、水が流れるスリル満点の屋外アスレチック広場の「アクアアスレチック」など、魅力的な施設があります※アクアアスレチックは4月～10月末頃まで利用可能。

また、「展望・星屑レストラン ガイア」は絶景を見渡せる展望付きレストラン。甲州ワインビーフのステーキやコク旨ワイン玉子のオムライスなど甲州産食材をワンプレートで楽しめる限定30食の「ガッツリ大人のお子様ランチ」がおすすめです！

万力公園【山梨市】

笛吹川沿いにある14haもの広大な敷地の都市公園で、6月頃には園内の小川でホタルも見られます。アスレチック広場やローラースケート場、バーベキュー場などがあり、子ども連れにもおすすめです。園内で特に人気の施設は20種類以上もの動物を無料で見られる「ふれあい動物広場」です。カピバラやアライグマ、マーラ、ウサギ、ニホンザルなど、可愛らしい動物たちを間近で見られるので、ぜひ訪れてみてください！

例年11月から3月には「カピバラの湯」という、お風呂でまったりしているカピバラを見られるイベントが毎週土・日・祝日に開催されます。毎年、冬至に合わせてゆず湯も登場します。

甲州夢小路【甲州市】

明治・大正・昭和初期の甲府城下町に飲食店や美術館が並ぶ複合施設です。古民家で実際に使用されていた古材を組み直して作られた建物と、特徴的な石畳は写真スポットとしてもおすすめです！敷地内にはピカソやシャガールの版画作品が展示されている版画コレクション室や、伝統工芸品のショップ、山梨県産のワインショップなど15店舗が並んでいます。

飲食店も豊富で、山梨産の食材を使用したほうとう、パスタやピザなどのイタリアン、旬の地元野菜を使用した炉端焼き、甲州ワインビーフを使ったハンバーガーを楽しめるお店などがあります。

勝沼ぶどうの丘【甲州市】

甲府盆地の小高い丘の上にあり、100銘柄以上のワインの試飲や買い物、BBQ、温泉、宿泊まで楽しめる観光施設です。見どころの一つであるトンネルワインカーヴは、勝沼ぶどうの丘から車で10分ほどの場所にある、100年以上前に建造されたレンガ積みのトンネルです。全長1100mあり、元々は鉄道用のトンネルとして使われていました。現在ではワインの長期熟成の施設として活用されています。

勝沼ぶどうの丘内の地下ワインカーヴでは、専用の試飲容器（1800円）を購入すると100銘柄以上のワインを試飲可能です。購入もできるので、じっくりとお気に入りのワインを見つけてみてください！

※飲酒運転は法律で固く禁じられています。試飲をする場合は公共交通機関でお出かけください。

甲州天然石工房 彩石の蔵【笛吹市】

石和温泉駅から徒歩圏内にある希少な天然石を無料で見ることができる施設です。山梨県は宝石業が盛んで、世界中から天然石や高価な宝石が集まってくるため、見たことがない珍しい石が数多く保管されています。屋外には「石に願いを～紅水晶の泉～」という泉があり、金の石に願いを込めて泉に浮かぶ器に投げ入れれば願いが叶うといわれています。

ショップでは高い宝飾技術で作られた高品質の宝飾品を間近に見て購入することができます。お手頃価格のジュエリーや豊富な種類のパワーストーンもありますよ。

見晴し園【笛吹市】

笛吹市一宮町にある観光農園で、ほぼ年中果物狩りを楽しめます。「見晴し園」という名前は、高台から見える桃の花と、甲府盆地の街並みの美しい景色を想って付けられたそうです。1月から5月はいちご狩り、6月から8月は桃狩り、8月から10月は巨峰やシャインマスカットなどの高級ぶどう狩り、10月から11月はりんご狩りを楽しめます。

また園内には、地元食材である甲州ワインビーフ、富士溶岩牛、溶岩豚のBBQやほうとう鍋などが楽しめるレストランがあります。

マルス山梨ワイナリー【笛吹市】

山梨県といえば国産ワインの名産地。石和温泉駅から徒歩10分の場所でワイナリー見学ができるのが「マルス山梨ワイナリー」です。鹿児島に本社を持つ本坊酒造が1960（昭和35）年に山梨県笛吹市石和町に設立した洋酒生産の拠点で、入場無料で地下樽貯蔵庫やワインの瓶詰ラインなどを見学できます。売店・試飲場では5～6種類のワインが無料で試飲できるので、お気に入りのワインを見つけてみましょう！

※飲酒運転は法律で固く禁じられています。試飲をする場合は公共交通機関でお出かけください。

おすすめの日帰り観光ルートも紹介

絶景＆温泉で心も体もリラックスコース

山梨の自然を満喫する癒しのドライブコース。まずは「笛吹川フルーツ公園」で、甲府盆地を一望しながらのんびり散策。フルーツを使ったスイーツやジュースも楽しめます。そこから車で4分の「ほったらかし温泉」へ移動し、開放感あふれる露天風呂で極上のリラックスタイム。朝風呂から夕暮れ、夜景まで、時間帯ごとに異なる美しい景色が魅力です。短時間でも大満足の癒しドライブを楽しみましょう。

山梨のご褒美ドライブ！フルーツ狩りと絶景温泉コース

山梨の自然美と特産品を楽しむ贅沢なドライブコース。まずは「見晴らし園」で、四季折々のフルーツ狩りを楽しみながら、甲府盆地を一望できる絶景を堪能。その後、車で25分の「ほったらかし温泉」へ。雄大な山々を背景に、露天風呂でのんびりとリラックスし、心も体もリフレッシュ。フルーツと温泉、どちらも楽しめる贅沢なコースです

山梨の魅力満載！古都散策と温泉で癒しのドライブコース

山梨の文化と自然を堪能する、心温まるドライブコース。まずは「甲州夢小路」で、江戸時代の街並みを再現した風情ある町を散策。伝統的な建物やお土産店を楽しみながら、歴史的な雰囲気に浸れます。次に、車で25分の「万力公園」へ。自然豊かな公園内で散歩やピクニックを楽しんだ後、さらに車で10分移動し、絶景が広がる「ほったらかし温泉」でリラックス。富士山を望む露天風呂で、心身ともに癒される素敵なひとときを過ごせます。

※この記事は2025年2月13日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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