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2025.09.30

【全国】ご当地うどん28選!讃岐うどん、稲庭うどん、伊勢うどんなど幅広く紹介

日本全国の美味しい「ご当地うどん」を集めました。稲庭うどん、ひもかわうどん、伊勢うどん、讃岐うどん、五島うどんなど、各地の名物うどんは、麺のコシや食感だけでなく、つゆの味付けも実に様々です。

この記事では、それぞれの特徴や地元で愛される食べ方も紹介。気になる一品を見つけたら、ぜひ現地に足を運んで本場の味を楽しんでくださいね。

【秋田県】稲庭うどん

なめらかな食感が魅力の秋田の名産品

稲庭うどん

なめらかな舌ざわりと、つるつるしたのど越しが特徴の「稲庭うどん」。

350年以上受け継がれてきたという職人技の製法で生地を練り、3日~4日間じっくりと手間暇かけて熟成を重ねることで、コシの強い食感を引き出すのだそう。

透明感のある美しい麺で、贈答品としても利用されています。

(画像提供:秋田県稲庭うどん協同組合)

【岩手県】あんかけうどん

たっぷりかけられた「あん」が体を温める

あんかけうどん

醤油ベースの味付けに、たっぷりとかけられた飴色の「あん」をまとったうどんです。岩手県奥州市(主に江刺地域)では、昭和の初めごろから冬のごちそうとして「あんかけうどん」が親しまれてきました。

寒さの厳しい奥州の冬に、うどんを冷めにくくし、体を芯から温められるよう工夫された結果、とろみのある「あん」をかける食べ方が定着したといわれています。近年は暑い時期にも楽しめる冷たい「あんかけうどん」を提供する店もありますよ。

(画像提供:奥州市 江刺総合支所)

【栃木県】耳うどん

耳のような独特の形をした麺が特徴の伝統料理

耳うどん

鬼の耳に見立て、小麦粉を練ってつくられたユニークな形をした麺が特徴。「家の話を悪魔に聞かれない」という言い伝えがあり、家内安全や無病息災の願いが込められています。

もともとは栃木県佐野市の葛生地区に伝わる正月料理でしたが、近年では佐野市内の一部店舗で年中食べられるようになりました。すいとんに近い、もちもちとした歯ごたえで、さといも、しいたけ、ねぎ、にんじんなど、たくさんの具材が入っています。

(画像提供:一般社団法人 佐野市観光協会)

【群馬県】水沢うどん

透明感のある艶やかな麺は、冷たいざるうどんが主流

水沢うどん

透き通るような艶と、つるつるとしたのど越しが特徴の「水沢うどん」。厳選された小麦を使用した麺は、清らかな水と塩だけで丹念に鍛えられています。

群馬県・伊香保町の寺院「水澤寺」門前の“水沢うどん街道”には、約1.5kmにわたってうどん店が連なっており、個性も様々。つけ汁は醤油だれのほか、ゴマだれを使用している店も多いそうです。

(画像提供:一般社団法人 渋川伊香保温泉観光協会)

【群馬県】ひもかわうどん

薄く伸ばした幅の広い麺が、インパクト大!

ひもかわうどん

麺は幅広で、細めの2~3cmから、なんと10cmを超えるものまで様々。少しでも調理の手間を減らすために幅広に切るようになったといわれています。

かつては冬の煮込み料理として食べられてきましたが、いまでは季節を問わず、一年中味わえるようになりました。つけ汁にさっと浸したり、野菜と一緒に醤油味の汁で煮込んだり、楽しみ方も多彩です。

(画像提供:桐生市役所 観光交流課)

【群馬県】館林のうどん

館林の麦文化を伝える風味豊かな郷土料理

館林のうどん

水や土壌、気候に恵まれた群馬県・館林地域は、江戸時代から良質な小麦の産地として発展してきました。

2017年には、邑楽館林産100%の小麦を「百年小麦」、それを原料とした「百年饂飩(ひゃくんねんうどん)」を共にブランド化しています。小麦の風味豊かな「館林のうどん」は、もちもちとした食感とのど越しの良さが魅力です。

また、2024年度には、世代を超えて受け継がれてきた郷土料理として、文化庁の「100年フード~江戸時代から続く郷土の料理~」に認定されています。

(画像提供:館林市 経済部 商工課)

【埼玉県】熊谷うどん

熊谷産の小麦粉を使用した、もちもちの麺

熊谷うどん

「熊谷うどん」は、小麦の収穫が年間6000tを超える埼玉県熊谷市のソウルフード。地元で生産・製粉・製麺した地産地消のうどんです。

うどんをつくるのに適しているといわれる「さとのそら」「農林61号」「あやひかり」といった小麦を使用しており、豊かな小麦の香りと弾力ある食感が楽しめますよ。

(画像提供:(一社)埼玉県物産観光協会)

【埼玉県】加須うどん

丁寧につくられた麺は、コシの強さが自慢

加須うどん

江戸時代の初期より小麦粉の生産が盛んだった埼玉県・加須(かぞ)地域。地元の寺の参拝客をうどんでもてなしたことが「加須うどん」のはじまりといわれているそう。

こねた生地を発酵させるように時間をおく「寝かせ」や、丸めた生地を足で踏んで平らにする「足踏み」といった手打ちうどんの行程に時間をかけることで、コシの強さやのど越しの良さを引き出しています。

(画像提供:(一社)埼玉県物産観光協会)

【埼玉県】すったて

すりおろした夏野菜のつけ汁で食べるさっぱりしたうどん

すったて

「すったて」は、ゴマや味噌、大葉、胡瓜、茗荷などの夏野菜をすりつぶしたつけ汁に、うどんやご飯をつけて食べる郷土料理。さっぱりとした味わいのうどんは、夏に食べるのにぴったりです。

印象的な名前の語源は、“すりたて”から。つくり方が簡単なので、忙しい農家の食事に適していると、埼玉県の中部・川島町地域の農家で古くから受け継がれてきたそうですよ。

(画像提供:(一社)埼玉県物産観光協会)

【埼玉県】武蔵野うどん

コシが強い太めの麺を醤油ベースのつけ汁で味わう

武蔵野うどん

埼玉県西部から東京都多摩地域で、江戸時代から長く愛されてきたという「武蔵野うどん」。かつては農家の冠婚葬祭でも振る舞われたごちそうだったとか。

色の濃い太めの麺は、コシが強く硬めの食感。醤油ベースの甘めのつけ汁で食べるのが一般的です。つけ汁の具は、野菜やきのこ、豚肉など店によってバリエーションがあるので、ぜひお気に入りを見つけてくださいね。

(画像提供:(一社)埼玉県物産観光協会)

【富山県】氷見うどん

なめらかさとコシのバランスが良い手延べうどん

氷見うどん

手打ちした生地を引き伸ばし、細く長く形づくる、昔ながらの“手延べ”と呼ばれる製法にこだわっています。

つるつるした食感と、コシのある歯ごたえが特徴です。出汁との相性も良く、冷やしでも温かいものでも一年中楽しめます。ざるはもちろんのこと、釜揚げにしてもおいしく食べられるそうです。

(画像提供:一般社団法人 氷見市観光協会)

【石川県】小松うどん

雑節などから出る出汁と麺との調和した味わい

小松うどん

細めで、ほど良いコシがあり、つるつるとしたのど越しの良い食べやすい麺が特徴です。サバなど、カツオ節以外の魚の節・雑節や、昆布をふんだんに使いながらも、あっさりした味の出汁との相性がマッチしています。

広く小松市民に愛されてきた証として、2018(平成30)年には特許庁の「地域団体商標」に登録され、2023(令和5)年には文化庁の「100年フード~江戸時代から続く郷土の料理~」にも認定されました。

(画像提供:小松市役所 経済環境部 商工労働課)

【山梨県】吉田のうどん

噛むほどに小麦の旨味が広がる、独特の硬い麺

吉田のうどん

山梨県富士吉田市の「吉田のうどん」は、噛めば噛むほど麺の小麦と出汁の旨味を感じられる、硬くコシの強い麺が特徴です。醤油・味噌ベースの出汁に、茹でたキャベツや肉が添えられています。

馬肉の食文化がある地元では、牛肉や豚肉以外に甘辛く煮た馬肉を使うこともあるそうです。ゴマ・山椒・唐辛子などを混ぜあわせてつくった薬味の「すりだね」で、ひと味違ううどんも楽しめます。

(画像提供:一般財団法人ふじよしだ観光振興サービス)

【愛知県】味噌煮込みうどん

コクのある味噌が味わい深い、噛み応えのあるうどん

味噌煮込みうどん

煮込んでも風味が損なわれないという豆味噌の特性を活かした、愛知県の郷土食です。煮込むことを前提に、塩水ではなく真水で打つうどんは、独特の噛み応えがあり、豆味噌の濃厚なコクのある汁によく合います。

小麦で練った生地などを鍋に放り込んで煮る、江戸時代からの素朴な家庭料理が原型になっているそうです。

(画像提供:なごやめし普及促進協議会)

【愛知県】きしめん

あっさりした出汁でいただく、のど越しの良い平麺

きしめん

うすく平たく延ばしたうどんの一種です。一説によると、名古屋城築城の際、手早く調理できるよう麺をうすくしたとも伝えられています。

舌ざわりなめらかな平打ち麺は、つゆにもよく絡みます。つゆは、たまり醤油をベースに宗田カツオやムロアジで出汁を取るのが一般的。具材は油揚げ、かまぼこ、青物、花かつおが基本です。

(画像提供:なごやめし普及促進協議会)

【愛知県】ガマゴリうどん

潮の香りを感じるアサリの濃厚な旨味を堪能

ガマゴリうどん

愛知県・三河湾産のアサリを使用し、旨味が溶け込んだ醤油ベースのつゆと一緒に堪能できる一品です。

“アサリは原則として三河湾産を使用し、一人前に五個以上提供すること”といった5つの定義を満たした上で、各店舗の創意工夫を凝らした味が提供されています。

2017年の「第7回 全国ご当地うどんサミット 2017 in 熊谷」などで優勝経験がある、蒲郡の名物です。

(画像提供:一般社団法人 蒲郡市観光協会)

【愛知県】豊橋カレーうどん

カレーうどんの下にとろろご飯!味の変化が楽しい

豊橋カレーうどん

自家製麺で、豊橋産ウズラ卵を使用するなど5つの条件が必須の「豊橋カレーうどん」。ルールを守ったうえで、同じうずら卵でも揚げたりゆでたりと調理方法を変えたり、びっくりするようなトッピングを載せたりと、各店で趣向を凝らしています。

器の底からご飯、とろろ、カレーうどんの順に、うどんとご飯の2層構造になっているところが特徴で、カレーのルーを最後まで楽しめます。「豊橋カレーうどん」は2025年10月現在、豊橋市内40店舗で提供中です。

(画像提供:一般社団法人 豊橋観光コンベンション協会)

【三重県】伊勢うどん

醤油と出汁をあわせた黒いタレで食べる、やわらかなうどん

伊勢うどん

「伊勢うどん」は、太くてやわらかいもちもちの麺が特徴。ほんのり甘いたまり醤油と、出汁をあわせた真っ黒なタレを絡ませて食べます。

江戸時代には伊勢神宮への参拝客へのおもてなし料理として振る舞われ、今も地元の味として愛されています。伊勢市内の飲食店では、店ごとに出汁やトッピングが違い、個性の違いを楽しめるそうですよ。

(画像提供:公益社団法人伊勢市観光協会)

【大阪府】うどんすき

海鮮や肉から出る出汁でうどんを味わう鍋料理

うどんすき

やさしい口当たりの麺を、様々な具材と煮ながら食べる鍋料理で、大阪の郷土料理の1つです。昆布とカツオ節のうす味の出汁を用い、野菜や魚介、肉類から出た旨味で絶妙な味わいを引き出します。

出汁に具材を加えながら順に食し、汁に旨味が出たところでうどんを入れるのがおすすめの食べ方です。

(画像提供:公益財団法人 大阪観光局)

【岡山県】津山ホルモンうどん

ジューシーなホルモンがアクセントの焼きうどん

津山ホルモンうどん

新鮮なホルモンをたっぷり使い、味噌や醤油ベースのタレを絡めてつくる焼うどんです。岡山県・津山地域は古くから牛馬の流通拠点だったため、新鮮なホルモンが日常的に食されていたそう。

ホルモンのやわらかく、ジューシーな味はクセになるおいしさ!ご当地グルメイベントで2011年にシルバーグランプリを受賞した経験もあります。

(画像提供:公益社団法人 岡山県観光連盟)

【広島県】細うどん

2分で提供!出汁の旨味が絡まった細麺

細うどん

明治以降、海軍の拠点が置かれ、軍港として発展した広島県呉市。「細うどん」は、当時港町で働く忙しい人々にすぐ提供するために麺を細く切り、出汁を絡みやすくしたのがはじまりなのだそう。

コシのないやわらかいうどんは、注文から提供されるまで2分ほどという速さ!細い麺に、濃すぎずあっさりとした熱々の出汁がたっぷり絡み、素朴ながらも奥深い味わいを楽しめます。

(画像提供:一般社団法人ツーリズムKURE)

【徳島県】たらいうどん

大きなたらいに入った釜揚げうどん。みんなで囲む郷土料理

たらいうどん

大きなたらいに、茹でたてのうどんをお湯ごと入れ、みんなで囲んで食べる徳島県阿波市の郷土料理です。

つけ汁は、いりこや昆布のほか、昔ながらの方法である地元で“じんぞく”と呼ばれる川魚で出汁をとった店もあります。市内で「たらいうどん」を提供する店は、土成町の川沿いに集中しており、目の前で川が流れる絶好のロケーションで食べられますよ。

(画像提供:一般財団法人 徳島県観光協会)

【香川県】讃岐うどん

「ぶっかけ」「釜あげ」など多彩な食べ方が楽しめる

讃岐うどん

“うどん県”と呼ばれる香川県のソウルフード。弾力のあるコシの強さが特徴です。

シンプルな「かけ」や「ざる」の他、茹であがった麺をゆで汁ごと器に移すため、ふんわりした食感になる「釜あげ」など食べ方も豊富。濃いめの出汁を直接うどんにかけて、ネギや大根おろしと混ぜて食べる「ぶっかけ」もおすすめです。

県内には「讃岐うどん」の店がたくさんあるので、ぜひ食べ比べてみてくださいね。

(画像提供:公益社団法人香川県観光協会)

【福岡県】博多うどん

速さとおいしさを追及した博多流ファストフード

博多うどん
丸天うどん

「博多うどん」は、やわらかい麺と澄んだつゆが特徴です。うす口醤油とカツオ節、昆布とアゴで出汁をとったうす味のつゆにしている理由は、麺と一緒にすすりやすく、食べやすくするためなのだとか。

定番のトッピングは歯ごたえの良いゴボウの天ぷら「ゴボ天」と、丸く成形した魚の練りものを揚げた「丸天」です。

(画像提供:福岡市)

【長崎県】皿うどん

麺とともにたっぷり載せられた魚介や肉、野菜を味わえる

皿うどん

魚介類や豚骨などを、じっくり煮込んだスープで味わう長崎のご当地グルメといえば「ちゃんぽん」。「皿うどん」は、ちゃんぽんの汁がなくなるまで炒めた一品です。

太麺とパリパリの細麺の2種類があり、細いパリパリ麺にはとろみのある五目あんかけがのせられます。長崎県民は、ウスターソースをかけて食べるケースが多いそうですよ。

(画像提供:(一社)長崎県観光連盟)

【長崎県】五島うどん

島の食材を使用した、手延ばし製法のうどんに舌鼓

五島うどん

コシが強く、なめらかでのど越しの良い「五島(ごとう)うどん」。麺には島の海水からつくられる天然塩や、特産の食用椿油を使用するなど地元食材が活かされています。

椿油を塗った生地を2本の箸で丹念に引き伸ばし、手作業で仕立てた細くて丸い麺は、アゴで取った出汁と好相性です。

(画像提供:(一社)長崎県観光連盟)

【宮崎県】魚うどん

魚を練りこんでつくられた、漁業の町の郷土料理

魚うどん

地元で豊富に獲れるアゴなどの魚のすり身を主材料としてつくられた、宮崎県日南市の郷土料理です。

コシがある麺は煮込んでも伸びすぎず、魚の出汁が出るため、素材の旨味を活かしたまろやかであっさりした味わいのスープに仕上がります。店によっては醤油をほとんど使わず、出汁そのものを飲み干せるほどの軽やかさも魅力です。

(画像提供:公益財団法人宮崎県観光協会)

【宮崎県】釜揚げうどん

ふんわりやわらかな食感のアツアツうどん

釜揚げうどん

麺を茹で上げた後に水で締めずに、アツアツで食べる“釜揚げうどん”。やや細めの麺は、コシが感じられないほどふわふわでやわらか。カツオ節、昆布、いりこ、干ししいたけなどで出汁をとったやさしい味の麺つゆにくぐらせて味わいます。

蕎麦湯のように、うどんを湯がいたお湯を出汁汁に入れて、食事の最後に飲むのも、宮崎のスタイルです。

(画像提供:公益財団法人宮崎県観光協会)

【宮城県】番外編:白石温麺

麺に油を使用しない、やさしい味の郷土麺

白石温麺

宮城県・白石地域に伝わる伝統食です。約9cmの短い麺は、そうめんよりも太く、うどんより細い独自の形状が特徴。油を使わずに小麦粉を塩水でこねてつくるため、消化が良く、胃にやさしい麺になるのだとか。

400年ほどの昔、病床の父を気遣う食餌(しょくじ)療法として、鈴木味右ェ門という人が旅の僧から教えてもらったと伝えられています。当時の殿様に、親孝行の話とともに献上したところ、その優しさに感銘を受けられ、「温麺(うーめん)」と名づけたそうです。

(画像提供:奥州白石温麺協同組合)

※この記事は2025年9月22日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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