おみくじの「大吉・中吉・小吉・末吉・凶」などの吉凶の順番やそれぞれの意味を解説!さらに、「待ち人」「願望」などの読み解き方をおみくじ研究者の平野多恵先生に教えてもらいました。引いた後に結ぶか持ち帰るか、凶の引き直しはOKかなど、疑問になりがちな参拝時のマナーもお答えします。
平野先生おすすめの「特徴的なおみくじ」のある神社も紹介するので、ぜひ近くにお出かけの際は立ち寄ってみてくださいね。
(メイン画像提供:PIXTA)
一般的な「おみくじ」の運勢の良い順番は?

おみくじの運勢の順番は寺社によって異なりますが、多くの場合は大吉から大凶まで、7つまたは9つの順に振り分けるのが一般的です。
おみくじの結果が7種類の場合
大吉>吉>中吉>小吉>末吉>凶>大凶
おみくじの結果が9種類の場合
大吉>吉>中吉>小吉>半吉>末吉>末小吉>凶>大凶
上記が一般的によく見られる順番ですが、「吉」「中吉」のどちらが上か、「小吉」「末吉」のどちらが上かは寺社によって異なります。
吉凶の順番ごとの意味

それぞれの吉凶の順番とおおよその意味について解説します。
大吉
最高の運気。ただし良い時には邪魔が入りやすいもの。今がピークと心得て、現状維持の努力をするべき
吉
ほどほどに良い運勢。大吉のように“陰り”も見えないので当面は安心
中吉
悪くはないが、大吉よりは弱い運勢(寺社により判断が分かれる)
小吉
“ささやかな幸せ”で停滞。末吉より上とされるが、さらなる運気上昇には触れていないことが多い
半吉
“半分は吉”だが、残り半分は不定。影がさしてくる可能性もある
末吉
もとは未吉で、これから吉に向かっていく運勢。現状は良くないが悲観せずに待つと良い
末小吉
将来は吉(ほどほどに良い状態)になるが、運勢に上限があり、大吉には至らない
凶
良くはないが今が底。自分の行いを見つめ直して改善すれば、運は上昇していく
大凶
最悪に思えるが、さらに落ちる可能性あり。むやみに行動せず、身をかがめて嵐が過ぎるのを待つ
平野先生によれば、上の結果はあくまでも一般的なものです。この頃は凶が入っていないおみくじも多く、大吉の上に大大吉などを設けている寺社も増えています。
また、明治神宮(東京)や出雲大社(島根)のように、吉凶の表記を用いないおみくじもあります。
吉凶はあくまで一つの目安です。それよりも、おみくじのメッセージに何が書かれているかに注目することが大切です。
おみくじの「待ち人」などの意味

おみくじの項目は、誰がどんな悩みで引いても対応できるように書かれたものです。
たとえば、同じおみくじを引いても、恋愛の成就を願って引いた人、志望校に合格したい人、病気の回復を願う人など、様々な願いに対応できるように、複数の項目があるのです。
おみくじを引く際は、願い事を一つに絞り、意識を集中させます。授かったおみくじは、全体の運勢を示す部分と、自身の願い事に関連する項目を読み進めましょう。
ここでは、それぞれの項目がどのような内容に対応しているのかを解説します。
待ち人
「来るのを待っている人」、自分のところに早く来てほしいなぁと思ってあなたを待っている人のこと。
「待ち人」が指す相手は、遠く離れた家族や、自分に良い知らせ・きっかけをもたらしてくれる人など様々です。自分を迎えに来てくれる運命の相手をイメージする人も多いようですが、恋愛に限定されるわけではありません。
願望
願い事全般に対応する項目です。願い事が叶うかどうか、叶えるための運勢や助言が書かれています。
恋愛
好きな人と両思いになりたい人や、恋人との関係に悩んでいる人は、この項目を見ましょう。恋愛運や交際についての運勢や助言が書かれています。
縁談
婚約者との関係やこの結婚で幸せになれるか、これから良縁があるのかなど、結婚や婚約、良縁に関する運勢や助言が書かれています。
商売
どのような心構えを持つと商売・仕事がうまくいくかなど、事業に関する運勢や助言が書かれています。
学問
試験に合格するためにすべきこと・気をつけるべきことは何かなど、勉強や受験、資格試験に関する運勢や助言が書かれています。
争い事
トラブルや裁判といった、対人関係などの争いについて、運勢や助言心構えが書かれています。
失物
なくした物が見つかるかどうか、どこにあるのか、どのように探せばよいかについての運勢や助言が書かれています。
実体をもたない「夢」や「希望」「自分らしさ」ではなく、一般的には財布やスマートフォンなど具体的な形をもった「物」が失物の対象であると考えられています。
健康
病気が回復するかをはじめ、日頃の健康管理や体調に関する運勢や助言が書かれています。
住居
今の住まいは自分にふさわしいか、住環境をどのように整えると良いかについての運勢や助言が書かれています。住居のほか、「引っ越し」などに関する内容も含まれます。
旅立ち
旅行や遠出、出張をはじめ、新たな出発に関する運勢や注意点についての運勢や助言が書かれています。
おみくじ関連の参拝マナー

Q.おみくじを引くのは参拝前?後?
神社やお寺を訪れた際は、まず神さまや仏さまに参拝してから、おみくじを引きましょう。
おみくじは、神さまや仏さまからの「お告げ」や「メッセージ」なので、先にお参りをすることが大切です。
Q.おみくじを引くとき、何を祈ればいい?
おみくじを引くときは、神さまや仏さまにお聞きしたいことや、助言をいただきたいことを心に思い浮かべ、静かに気持ちを整えましょう。
現在の状況や悩み、これから向き合う課題などをできるだけ具体的に意識することで、おみくじの言葉をより深く受け止めることができます。
特に思い当たる願いや質問がない場合は、「今の自分に必要な教えをお授けください」と祈ってから引くのがおすすめです。
おみくじは未来を決めるものではありません。今の自分を見つめ直し、より良い方向へ進むための教えや気づきを与えてくれるものとして受け止めることで、開運につながると考えられています。
江戸時代のおみくじに関する書物には、お経や真言を唱えるなどの作法が記されています。現代ではそうした作法を行う必要はありませんが、神仏への感謝と祈りの心をもち、精神を集中して引くことが大切です。
Q.おみくじで凶がでたら引き直してもOK?
「凶」が出ると大吉が出るまで何度も引き直したくなるかもしれませんが、基本的には最初に引いたおみくじを真摯に受け止めるのが良いとされています。
「凶」は必ずしも悪い出来事を意味するものではありません。現状を見直し、慎重に行動するよう促す戒めや助言が込められていることも多くあります。
吉凶の結果だけに一喜一憂するのではなく、書かれている内容を今後の生活に生かすと良いでしょう。
おみくじ本来の考え方では、最初に引いたおみくじこそが神さまや仏さまからのメッセージとされています。まずはその教えに耳を傾けてみましょう。
Q.引いたおみくじは結ぶ?持って帰る?
「凶」を引いた場合は境内に結んで帰るもの、と聞いたことがある人もいるかもしれません。しかし、おみくじは必ず結ばなければならないというものではなく、持ち帰っても問題ないとされています。
おみくじは神さまや仏さまからの「お告げ」や「メッセージ」と考えられているため、持ち帰って何度も読み返し、日々の生活に生かすのもおすすめです。
おみくじを境内に結ぶ場合は、定められた結び所を利用し、木の枝などに勝手に結ぶのは避けましょう。
おみくじを引いた後の作法は寺社によって異なるため、迷った場合は社務所や寺務所で尋ねてみるのも一案です。
Q.おみくじの運勢は人に言ってもいいの?
平野先生いわく、おみくじの運勢を人に話しても特に問題はないそうです。
「おみくじの結果を人に話すと運勢が悪くなる」という説もありますが、これは鎌倉時代に「吉夢を人に語ってはならない」とする教訓があったことや、幸運をひけらかすことで嫉妬を招かないようにする先人の知恵が影響しているのかもしれません。
【全国】特別なおみくじがある神社5選
ここからは、全国にある寺社のなかでも少し特別なおみくじが引ける神社を5つ紹介します。おみくじ目当てに訪れるのもおすすめですよ。
廣田神社【青森県】

約1000年前に創建されたと伝わる「廣田神社」は、「病厄除守護神」を祀る神社として病厄除けのご利益で広く信仰を集めてきました。
注目は、りんごやほたてといった青森県の名産品をモチーフにしたユニークなおみくじ。
ころんとした形が愛らしい「りんごみくじ」(初穂料500円)は、実りや健康を象徴するりんご型。造花の木に実った果実を収穫するようにもぎ取り、おみくじを開くと、暮らしや人生のヒントとなる言葉が記されています。

貝殻の中におみくじが収められた「ほたておみくじ」(初穂料500円)は、おもちゃの釣り竿で釣り上げるスタイル。
貝が開く姿には“運が開く”という願いも込められているのだとか。中身を見る瞬間のわくわく感も魅力です。

どちらのおみくじも、ローカルタレントの伊奈かっぺい氏が手がけた津軽弁仕様。方言ならではの温かな響きや独特の表現に触れられるので、旅の思い出づくりにもひと役買ってくれます。
青森県青森市長島2-13-5
8時30分~16時30分(最終受付16時15分)
水
参拝無料
青森駅より徒歩約15分/青森自動車道青森中央ICより約15分
あり(無料)
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(画像提供:廣田神社)
ときわ台 天祖神社【東京都】

地域の守り神として親しまれる「ときわ台天祖神社」。境内は、緑豊かな落ち着いた雰囲気に包まれており、静かな空気の中でゆっくり参拝できます。
ここで授与される「天祖神社歌占(うたうら)」(初穂料500円)は、室町時代から伝わる歌占の作法を再現したおみくじ。呪歌(じゅか)を唱えた後、弓の弦に結ばれた短冊を1枚選びます。
歌占を通じてご縁を結んだ神さまは、自分を見守ってくださる守り神とされ、お守りとして持ち歩くことも可能です。

歌占が特徴的なのは、和歌に込められた意味から神さまのメッセージを読み解くこと。
一度読んで終わりではなく、その時々の心境に照らし合わせながら読み返すことで、新たな気づきや学びを得られるかもしれません。自分自身の心やこれからの歩みを見つめ直すひとときになりそうですね。
東京都板橋区南常盤台2-4-3
9時~16時
不定休※詳細は公式サイトを要確認
参拝無料
ときわ台駅より徒歩約1分/首都高速5号池袋線中台出口より約10分
なし
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(画像提供:ときわ台 天祖神社)
賀茂別雷神社(上賀茂神社)【京都府】


厄除けや開運の神さまとして古くから信仰を集める「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」。
「龍のお告げ」(初穂料200円)は、龍からのお告げを受け取るような気持ちで引く水みくじです。水に浸すと、美しい龍の絵の中にメッセージが浮かび上がります。
お告げは吉凶ではなく京都弁の言葉だけで記されており、親しみやすく温かな言葉で参拝者に寄り添います。自身の日々の暮らしや人生に前向きに向き合う一歩になりそうです。

平成6年には、23万坪にもおよぶ境内全域がユネスコ世界文化遺産に登録されており、国宝や重要文化財が数多く残されています。
時間をゆっくりとって、参拝とあわせて貴重な建造物をじっくり見て回りたくなる緑豊かな美しい神社です。
京都府北区上賀茂本山339
【ニの鳥居】5時30分~17時【桜門】8時~16時45分
なし
参拝無料
烏丸線北大路駅より徒歩10分/名神高速道路京都南ICより約30分
あり(有料)
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(画像提供:賀茂別雷神社(上賀茂神社))
大鳥神社【大阪府】

「大鳥大社」は、日本武尊(やまとたけるのみこと)を主祭神として祀る神社です。日本武尊が数々の困難を乗り越えた英雄として伝えられていることから、勝運や厄除けなどのご利益で知られています。
人生の節目や受験、就職、スポーツの試合など、ここ一番の願いを込めて参拝する人も少なくありません。

「勝みくじ」(初穂料300円)は、金色のデザインが施されたアクリル製のおみくじです。
運勢は「強運」「大勝運」「中勝運」「末勝運」の4種類が用意されており、なかでも最上位の「強運」は、向こうが透けて見える透明仕様。光を受けてきらりと輝く姿は、勝運を引き寄せてくれそうな特別感があります。

このおみくじには「凶」がなく、代わりに良い運勢として「強」が設けられているのが特徴です。御祭神である日本武尊の御神徳「勝負運・勝運」にちなみ、前向きなメッセージが記されています。
受験や就職、試合などの大切な場面で背中を押してくれる心強いお守りとして人気があるそうですよ。
大阪府堺市西区鳳北町1-1-2
9時~16時30分
なし
参拝無料
鳳駅より徒歩約5分/阪神高速4号湾岸線浜寺ICより約10分
あり(無料)
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(画像提供:大鳥大社)
布忍神社【大阪府】

「愛は速攻。」「ひとりで決められない。ひとりに決められない。」など、思わず目を奪われる言葉が並ぶ「イチハラヒロコ恋みくじ」(初穂料300円)。
「布忍(ぬのせ)神社」と現代美術家・イチハラヒロコさんとのコラボレーションによって生まれ、話題を集めているおみくじです。実際、このために遠方から参拝に訪れる人も多いのだそう。

このおみくじには、「大吉」や「凶」といった吉凶は記されていません。その代わりに、恋愛はもちろん、人生や自分自身について考えさせられるような、ハッと胸を突かれるような鋭い一文が記されています。
受け取る言葉は、そのときの心境によっても感じ方が変わるはず。おみくじの用紙はハガキと同じサイズなので、アート作品のように写真立てに飾って、折に触れて読み返すのもおすすめです。

大阪府指定有形文化財に指定されている本殿は、江戸時代初期に建てられたもの。本殿の脇では、江戸時代・狩野派が描いたと伝わる「唐獅子絵(からじしえ)」を見ることができます。
数々の貴重な文化財・美術品を有しており、長い歴史の息づかいに触れられるのも魅力のひとつです。
大阪府松原市北新町2-4-11
9時~17時
月※祝日・1日・15日の場合は翌日火が休み
参拝無料
布忍駅より徒歩約5分/阪神高速三宅出口より約10分
あり(無料)
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参拝無料(画像提供:布忍神社)
まとめ
おみくじの内容や引く時の作法や向き合い方について、平野多恵先生に教えていただきました。平野先生の著書『おみくじの歴史ー神仏のお告げはなぜ詩歌なのか』(吉川弘文館)や『おみくじの歌』(笠間書院)では、おみくじの歴史や読み解き方についてさらに詳しく紹介されています。もっと知りたい!という人は、ぜひ手に取ってみてくださいね。
協力/平野多恵先生
1973年富山県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京大学大学院博士課程修了。博士(文学)。成蹊大学文学部教授。日本中世文学、おみくじや和歌占いの文化史、アクティブラーニングによる古典文学教育を中心に研究。著書に『おみくじの歴史―神仏のお告げはなぜ詩歌なのか』(吉川弘文館)、『おみくじの歌』(笠間書院)他。
※この記事は2026年8月21日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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内間美紗紀
沖縄生まれ沖縄育ちの双子ママ。NY・東京生活を経て、現在は沖縄にてフリーランスで活動中。ライティング・広報業務、福祉にも携わっています。好きなことはフラダンスと海と旅。














