福島県南会津にある「大内宿(おおうちじゅく)」。茅葺き屋根の建物が軒を連ね、江戸時代の面影が今も残る情緒溢れる街並みが魅力です。
一帯に建ち並ぶ民家は店舗兼住居として今も利用されています。名物グルメが味わえる食事処や工芸品などを販売する土産店、歴史を学べる資料館が勢ぞろい。
今回は初めて「大内宿」に行くという人におすすめしたい様々なスポットを紹介します!
大内宿とは

江戸時代には会津若松と日光を結ぶ宿場町として栄えた歴史を持つ「大内宿」。茅葺き屋根の民家が建ち並ぶ光景は400年以上経つ今でも、当時の面影を感じることができます。
その景観は昭和56(1981)年に、国重要伝統的建造物群保尊地区に指定され、一帯が大切に保存されています。また茅葺き屋根の技術習得、継承にも取り組むなど伝統の技が脈々と受け継がれているのも特徴。
江戸時代の街並みの中を散策できる観光地

銘菓や民芸品がそろう土産店、郷土料理が堪能できる食事処がずらりと軒を連ねているので、散策と共にぜひ立ち寄ってみましょう。

毎年9月1日10時~「放水銃一斉放水訓練」、2月上旬には「大内宿雪まつり」、夏は「半夏祭り」と楽しいイベントが行われているので、その時期を狙って行ってみるのもいいですよ。
大内宿までのアクセス

東京からは車で東北自動車道を福島方面に進み、白河ICを降ります。ICからは約1時間、計約3時間の道のりです。
電車ではJR東京駅から東北新幹線に乗ります。JR郡山駅で乗り換え、JR磐越西線にて会津若松駅まで乗車。会津若松駅で会津鉄道の湯野上温泉駅行きに乗車し、約3時間半で到着。湯野上温泉駅からは車で約10分、同駅から大内宿を繋ぐ、バス「猿游号」を利用すると便利です。
下郷町街並展示館
貴重な展示品がずらり!宿場町として栄えた歴史を体感できる資料館

「下郷町街並展示館」がある大内宿本陣跡は、江戸時代初期に建てられ、会津若松と日光今市を結ぶ下野街道にあったスポット。大内宿のほぼ中央に位置し、観光客以外にも、社会見学で学生たちが訪れるなど「大内宿」の歴史を語る上で重要な場所となっています。

茅葺き屋根の建物がどっしりとした風格とともに、江戸時代の面影が色濃く残されています。館内に入ると殿様専用の玄関をはじめ、主君が家臣と対面する場所として利用された上段の間、風呂、雪隠(せっちん=トイレ)といった、当時の生活ぶりを体感できるのがポイント。
昔の農具や生活用具など、今では滅多に見かけない貴重な資料もあるのでチェックしてみましょう。
0241-68-2657
福島県南会津郡下郷町大内山本8(管理事務所)
9時~16時30分
1月1日
入館料 大人250円、小・中学生100円
なし(共有駐車場を利用、1台500円)
【車】東北自動車道白河ICより1時間
「下郷町街並展示館」の詳細はこちら
大内宿 食の館
名人指導で体験できる。本場のそば打ちを楽しもう

「大内宿 食の館」では、大内宿の名物として知られるそばの手打ち体験が楽しめます。食堂に併設する体験施設で本場のそば打ちができ、4人から10数人単位での利用が可能です。

必要な道具は全てレンタル可能なので手ぶらでOK。名人指導の元で体験できるのも嬉しいポイントです。地元で育ったそば粉を使用し、水回しからこね、麺棒を使った伸ばしと包丁で切る工程までを行います。
子どもから大人まで楽しみながら打った“本格そば”は、その場で茹でて試食可能。そば粉は風味が豊かで、何より自分で打ったそばは格別のおいしさですよ!
0241-68-2800
福島県南会津郡下郷町大内薬水1053
9時~17時、そば打ち体験は【平日】10時~14時【土日祝】~15時
水曜、冬期間(12月1日~3月31日)
そば打ち体験 1セット4800円(約4人分)※7日前までに電話、FAX、メールでの事前予約が必要
約20台(無料)
【車】東北自動車道白河ICより1時間
「大内宿 食の館」の詳細はこちら
味処みなとや
囲炉裏を囲む癒しの味処。ねぎそば、しんごろうで郷土の味を堪能しよう


大内宿の名物・ねぎそば、南会津の郷土食・しんごろうを看板に掲げる食事処「味処みなとや」。人気のねぎそばは、地元産のそば粉100%で作る十割そばで、ネギを箸代わりにして食べる変わり種です。麺を啜るとそば粉の強い風味が鼻を抜け、ネギをかじるとシャキッと心地よい食感とともに薬味として味のアクセントにもなってくれます。
また、囲炉裏で焼き上げる「しんごろう」もぜひ食べてほしい一品です。「しんごろう」とは、ご飯を丸めて棒に刺し、特製の「じゅうねん味噌」を効かせた郷土料理。お米の甘みと味噌のコクが絡んで絶妙な味わいです。炭火で炙ることで店内には食欲をそそる香りが充満!そんな香りに誘われ、オーダーする人も多いのだとか。材料がなくなり次第終了となるので、早めの来店がおすすめ。

「しんごろう」をはじめ、会津地鶏の卵黄で作る卵アイスなどテイクアウトメニューもそろっています。食べ歩き前に立ち寄ってチェックしてみるのもいいですよ。
0241-68-2933
福島県南会津郡下郷町大内山本34
【4~11月】10時~16時【12~3月】10時30分~15時
不定
なし(共有駐車場を利用、1台500円)
【車】東北自動車道白河ICより1時間
「味処みなとや」の詳細はこちら
「味処みなとや」のInstagramはこちら
大内宿 金太郎そば山本屋
風味溢れる「くるみそば」が名物。特製御膳で豪勢なランチ!

1978年に開業し、創業45年を迎える食事処「大内宿 金太郎そば山本屋」。大内宿でお祝いや正月など“晴れの日”に食べられてきたクルミとご当地名物のそばを合わせた「くるみそば」が看板メニューです。
おすすめメニューは「くるみそば」を主役にした「晴れの日膳」。そばは、南会津産の良質なそばの実を石臼で自家製粉。つゆには会津地方で収穫される希少な天然の「山くるみ」を使用。くるみは苦味が少なく、味や香りの濃さが魅力。ペースト状にしたものが別皿で提供され、つゆに溶かして食べます。


元々は味噌の専門店として、長い歴史を誇る名店。店頭では特製の味噌や焼きたての団子も販売しています。
0241-58-2912
福島県南会津郡下郷町大内山本15
11時~17時
不定
なし(共有駐車場を利用、1台500円)
【車】東北自動車道白河ICより1時間
「大内宿 金太郎そば山本屋」の詳細はこちら
茶房やまだ屋
地産地消のカフェメニューや地元作家の作品をそろえ、大内宿の魅力を発信


2015年に開業し、親子で営むカフェ&ショップ「茶房やまだ屋」。民宿を改装した店内は、趣き溢れるレトロな雰囲気を残しつつ、新しさも取り入れた居心地の良い空間が広がります。
カフェスペースでは可能な限り地産地消にこだわり、会津の食材をメインにしたメニューが堪能できます。コーヒーでは深煎りの「雪室コーヒー」(550円)、中煎りの「ラバーズコーヒー」(600円)が人気。会津若松で焙煎された豆を厳選し、深みのある一杯を提供してくれます。ほかにも、地元食材をふんだんに使ったジュースやアイスクリーム、手作りのスイーツなど豊富にそろっています。


カフェとして営業していますが、ショップが併設しているのも魅力です。福島の古き良き伝統を伝える工芸品、地元若手作家の斬新な作品など、店主セレクトの雑貨が多数!大内宿観光の思い出に、お気に入りの逸品を探してみるのもおすすめです。
0241-68-2943
福島県南会津郡下郷町大内山本46
9時~15時
【12~3月】火~金【4~11月】火・水(臨時休業あり)
なし(共有駐車場を利用、1台500円)
【車】東北自動車道白河ICより1時間
「茶房やまだ屋」の詳細はこちら
玉川屋
会津の恵みを存分に味わえるランチスポット


街道の少し外れ、「高倉神社」の大鳥居の先に佇むご飯屋「玉川屋」。人気のそばだけでなく、会津の食材を使ったおむすびや月替りのおかず、さらに地元名産品として知られる馬刺しなどをメインにした定食がイチオシです。
地元で育ったお米「里山のつぶのご飯」(250円)もぜひ堪能してほしい一品です。濃厚な会津地鶏の卵でいただく、卵かけご飯(「里山のつぶのご飯」に+200円で注文可能)は感動の美味しさ!ほかにも、自家製の梅シロップ、レモンシロップを使ったソーダといったドリンク類も充実しているので、カフェ利用にもおすすめです。

店内の一部デッキ席ではペット同伴ができる飲食店としても知られる一軒です。ペット利用時はスタッフに声かけを。
0241-68-2930
福島県南会津郡下郷町大内山本8-1
10時~16時30分(LO16時)※営業時間は公式Instagramを要確認
不定※定休日は公式Instagramを要確認
なし(共有駐車場を利用、1台500円)
【車】東北自動車道白河ICより1時間
「玉川屋」の詳細はこちら
「玉川屋」のInstagramはこちら
大内宿 本家叶屋
可愛いちりめん雑貨や特産品が勢ぞろい。大内宿の土産を見つけにいこう


“かわいい、うれしい、楽しい”をテーマに、大内宿の土産をそろえている「大内宿 本家叶屋」。見た目の可愛さでも評判のちりめん雑貨をはじめ、柿渋染や山葡萄のバッグ、漬物など国産・手作りにこだわって制作された雑貨は、ぜひ手に入れたい逸品です。
独自の縮緬生地を使ったちりめん雑貨は、野菜や花、干支の動物などを可愛らしく表現した民芸品です。生地の凹凸から現れるという光沢と色合い、そして優しい手触りが特徴。部屋や玄関、店先に飾るのに最適で、見る度に大内宿の楽しい思い出が蘇ると人気のアイテムです。

国産にこだわった漬物や多彩な味の味噌なども並んでいます。漬物は大根や行者ニンニク、高菜など豊富にそろっていて一部試食も可能。味を確かめながら、好みの一品をセレクトしてみるのもいいですね。
0241-68-2954
福島県南会津郡下郷町大内山本48
8時30分~16時
不定
なし(共有駐車場を利用、1台500円)
【車】東北自動車道白河ICより1時間
「大内宿 本家叶屋」の詳細はこちら
「大内宿 本家叶屋」のInstagramはこちら
本家扇屋
文化財指定の蔵で宿泊。名物女将の笑顔に癒される


国指定重要文化財に認定された蔵を利用した民宿「本家扇屋」。館内に入ると江戸時代の趣きが感じられ、黒光りの柱や床が醸す重厚な雰囲気が魅力です。
さらに宿で迎えてくれる名物女将との出会いも宿泊者を喜ばせています。とびっきりの笑顔と福島の方言で迎えてくれ、元気になれること間違いなしです!

夏はそば、冬は鍋をメインにした食事にも注目。会津産の馬刺しや岩魚の塩焼き、いかにんじん、にしんの山椒漬けなど郷土の味がたっぷり味わえる御膳が味わえます。
部屋は続き間の和室タイプ。室内にテレビはないので家族や友人と語らいの時間が存分に楽しめますよ。
0241-68-2945
福島県南会津郡下郷町大内山本36
チェックイン14時~、チェックアウト~10時
無休
なし(共有駐車場を利用、1台500円)
【車】東北自動車道白河ICより55分
「本家扇屋」の詳細はこちら
ぬくもりのいろり宿民宿いなりや
癒しの和空間と良質な湯で旅の疲れをリフレッシュ!

南会津下郷町にある温泉地「湯野上温泉」に店を構える「ぬくもりのいろり宿民宿いなりや」。大自然に囲まれた宿は1日4組限定で、ゆったりと旅の疲れを癒せる特別な空間を提供しています。
中でも人気の1日1組限定の囲炉裏の部屋では、癒しの炎やぬくもりを存分に感じてリラックスできるほか、夕食に炭火焼き料理が味わえます。


食事は、旬にこだわった地元食材で作る“田舎の割烹料理”が堪能できます。手打ちそばをはじめ、山の幸を使った天ぷら、さらに郷土の味を楽しみたい人は会津産の馬刺し(1人前800円※要予約)なども追加で注文可能です。
温泉での湯浴みも外せません。湯はクセがなく肌に優しい「低張性弱アルカリ性高温泉」。疲労回復や健康増進といった効能があるとされ、旅の疲れも吹っ飛びそうですね。緑を望む露天風呂、広々とした内湯で良質な湯を存分に満喫しましょう。
0241-68-2328
福島県南会津郡下郷町湯野上沼池乙853
チェックイン15時~、チェックアウト~10時
無休
15台
【車】東北自動車道白河ICより45分
「ぬくもりのいろり宿民宿いなりや」の詳細はこちら
湯季の郷 紫泉
くつろぎを体感できる新しい民宿。天然温泉は24時間入浴できる!

親しみのある民宿の良さを残しながら、こだわりの料理や温泉、音楽や本、独創的なアートに包まれた高級感のある空間で、ゆっくりとした時間を提案する「湯季の郷 紫泉」。
客室はモダンな和室タイプで全8室。部屋にはブランド和紙畳が敷かれ、西川ブランドの寝具を置くほか、温泉床暖房や洗浄機能付トイレを設置するなど快適さを重視しています。

宿泊中は温泉が自由に利用できます。加水・加温一切なし、純度100%の貴重な湯はさらりとした肌触りが特徴で、“美人の湯”と名高いアルカリ性単純泉です。内湯の大浴場、田園と木々に囲まれた露天風呂に加えて、1日1組限定の貸切風呂も評判を集めています。
0241-68-2508
福島県南会津下郷町湯野上832
チェックイン15時~、チェックアウト~10時
無休
8台
【車】東北自動車道白河ICより50分
「湯季の郷 紫泉」の詳細はこちら
まとめ
福島県南会津の観光名所・大内宿でおすすめのスポットを紹介しました。
歴史情緒溢れる街並みを散策して、ご当地グルメに舌鼓みを打つもよし、可愛い雑貨を土産に購入するもよし、大内宿の魅力に触れられること間違いなし!
宿もチェックして、のんびり満喫するのもいいですね。今度のお出かけにぜひ大内宿観光を計画してみてはいかが?
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※この記事は2023年6月5日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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