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2026.10.09

旅行記がそのまま自由研究に?じゃらんニュース編集部が「夏休みの親子旅で地域調べ」をしてみた

夏休みや冬休みの親子旅、せっかく行くなら子どもが思いっきり楽しめる場所にしたいですよね。けれど、長期休みといえば自由研究も気になるところ。「旅行は旅行、宿題は宿題」と別々に考えると、親の負担も大きくなりがちです。

そこで今回は、自由研究を“夏休みの宿題”としてではなく、旅先の新たな発見につながる体験として考えてみました。旅先で見た景色、食べたもの、感じた空気、子どもが驚いたことを写真やメモで残していけば、旅行記そのものが「地域調べ」の自由研究になるかもしれません。

自由研究旅をしたのは…

今回は実際に高知県を4泊5日で旅しながら、子どもの夏休みの自由研究も同時進行で進めたというじゃらんニュース編集部・ばなちんに、自由研究をきっかけに旅してみて見えたこと、子どもたちの反応、最終的にどんなアウトプットになったのかを聞きました。(聞き手&書き手:じゃらんニュース編集部・せき)

自由研究旅をしたじゃらんニュース編集部 ばなちん一家
自由研究旅をしたじゃらんニュース編集部 ばなちん一家

じゃらんニュース編集部 ばなちん
小5の娘・中1の息子・夫と4人家族。普段の旅でも、子どもが楽しめるように体を動かすアクティビティを重視してプランニングすることが多め。

行き先&旅程

今回の親子旅は、4泊5日の「高知巡り」。仁淀川や四万十川、梼原町、カツオの藁焼き体験などを巡る中で、どんな自由研究のタネが見つかったのでしょうか。

日程 テーマ 主な行程
1日目 仁淀ブルーの衝撃と渓谷美 羽田空港出発 → 高知龍馬空港到着 → レンタカー手続き → 仁淀川を眺めながらランチ → 高知アイス売店 仁淀川カフェ → にこ淵観光 → 安居渓谷・水晶淵散策 → 中津渓谷 ゆの森チェックイン
2日目 中津渓谷散策とキャニオニング 宿をチェックアウト → 中津渓谷散策 → 秋葉の宿 レストランでランチ → Niyodo Adventure集合・受付 → 中津渓谷キャニオニングツアー → 仁淀川町を出発 → 梼原町へ移動 → ライダーズイン雲の上チェックイン
3日目 隈研吾建築巡りと四万十川方面へ移動 梼原町で隈研吾建築巡り → 雲の上の図書館、まちの駅ゆすはらなどを見学 → 梼原町を出発 → 道の駅 四万十とおわでランチ・四万十川ジップライン → 岩間沈下橋観光 → 四万十楽舎チェックイン
4日目 四万十川カヌーと最下流の温泉宿へ 宿をチェックアウト → 四万十川カヌーツーリング → 古民家の中華そばKobiでランチ → 佐田沈下橋観光 → 四万十の宿チェックイン
5日目 太平洋の海岸線を走り、高知の名所を巡る 四万十の宿をチェックアウト → 砂浜美術館・入野海岸散策 → 黒潮一番館でカツオ1本藁焼き体験&ランチ → 四万十市郷土博物館 → 桂浜観光 → レンタカー返却 → 高知龍馬空港出発 → 羽田空港到着

出発前:自由研究は“調べる”だけでなく“体感する”ものにしたかった

今回の旅では、小5の娘さんは「高知県」をテーマにした調べ学習に、中1の息子さんは「なぜ四万十川は日本最後の清流といわれているのか」を社会のレポートにまとめました。

娘さんは出発前から「高知県の地域調べをテーマに自由研究をしよう」と決め、事前に高知県がどんな場所かを少し調べてから出発。一方、息子さんは事前準備はあまりせず、現地で見たことをもとにテーマを決めたそうです。

「地域にフォーカスした自由研究って、どうしても調べ学習になりがちですよね。ただ調べたことをまとめるだけではなくて、自分で体感することを大事にしたかったんです。今回は、それが実際に体感として残ったのがよかったなと思います」(じゃらんニュース編集部・ばなちん)

画像提供:PIXTA
調べたことをまとめるだけではない旅行に(画像提供:PIXTA)

高知県は、家族にとってもともとなじみの深い場所ではなかったそう。

「東京に住んでいると、四国や九州、中国地方って土地勘がないんですよね。子どもたちも、四国の中でどれが高知だっけ?という感じでした。私自身も、高知といえばカツオと坂本龍馬くらいしか知らなかったんです。でも行ってみたら、思っていた以上にいいところでした」

知らない場所だからこそ、旅先で出会う景色や食べ物に「これは何だろう」「なぜここにあるんだろう」と目が向きます。自由研究をきっかけにすると、何気なく見ていた旅先の風景が、少し違って見えてくるのかもしれません。

道中:旅先の“なんで?”を拾いながら地域を味わう

今回の旅で大きなテーマになったのは「川」。仁淀川や四万十川を巡りながら、景色、食、アクティビティ、町の風景が、少しずつ自由研究のタネにつながっていきました。

水がおいしい。そこから「なぜ?」が始まった

じゃらんニュース編集部ばなちん一家がまず驚いたのは、高知の水のおいしさでした。

「今回印象に残ったのはお水の味。定食屋さんで出てくるコップの水までおいしいんです。子どもたちも『お水おいしいね』と言うくらいで、それがびっくりでした」

仁淀川や四万十川の美しい景色を見るだけでなく、日常の中にある「水を飲む」という体験からも、地域の特徴が見えてきます。

高知県
川の水がきれいなことに驚く

「もう少し小さいと、『おいしいかも』くらいで終わっていたかもしれないけれど、小学校高学年と中学生だったので、ちゃんと東京の水との違いを実感できていたのがよかったです。『なんでおいしいんだろうね』『川の水がきれいだからかな?』という話にもなりました」

景色を見る、川を見る、水を飲む。ひとつひとつは小さな体験でも、旅先で感じた違いが「なぜ?」につながると、自由研究の入口になります。

食べることも、地域を知る体験になる

旅先で食べるものも、自由研究のタネになります。

「高知では、うなぎや鮎、カツオなど、その土地ならではの食を楽しみました。大人は単なるグルメとして、その土地のものを食べようとしますよね。でも、子どもの自由研究目線の旅なら、『なんで鮎が名物なんだろう』と考えるようになります。現地の景色を見ることで、子どもが『水がきれいだからたくさん食べられるのかな?』と考える。そこに大人が『鮎はきれいな川に住む魚だから、名物になるぐらいたくさん住んでいるのかもね』と少し補足することで、考察も深まると思います」

カツオの藁焼き体験
カツオの藁焼き体験にも挑戦!

最終日には、カツオの藁焼き体験にも参加。カツオをさばき、藁で焼き、できたてをその場で味わったそうです。

「1時間くらいでできるお手軽な体験でしたが、面白かったです。できたてのカツオは本当においしくて、臭みも全然ありませんでした。単純なグルメが、その土地のことを知りながら食べるものに変わる。ただおいしいだけじゃなくて、考えながら食べる体験ができたのは、大人にとってもよかったです」

ただ「おいしいね」で終わるのではなく、水がきれいだから鮎が食べられるのかもしれない、カツオが名物なのは潮の流れと関係しているのかもしれないと、その土地を形づくる物語に目が向くようになるのも面白いですね。

川で遊ぶことで、テーマが体験として残る

今回、子どもたちがいちばん楽しそうだったのは、2日目のキャニオニング。中津渓谷で、川の中を進んだり、岩場から水に飛び込んだりするアクティビティを体験したんだとか。

「やっぱり子どもはアクティビティが好きですよね。カヌーはいろいろな場所でやったことがあったのですが、キャニオニングは初めてだったので新鮮だったみたいです。滝つぼに飛び込むところもあったのですが、子どもたちは全然怖がらずに楽しんでいました」

キャニオニング
キャニオニングにも初挑戦

川をテーマにした旅でも、見るだけでは子どもが飽きてしまうこともあります。けれど、実際に川に入って遊ぶことで、水の透明度や流れ、渓谷の地形を体で感じられます。

「いつもの観光との違いは、子どもが『飽きた!』とほとんど言わなかったこと。普通は飽きてしまうような観光スポットを散策していたときも楽しそうでした。アクティビティを程よく入れたのもありますが、『このあたりは自由研究に使えそうだよね』『写真撮っておこうか』と自由研究に絡めながら回っていたので、普段は見落とすようなことも、子どもが自ら観察モードになっていたのかもしれません」

自由研究という目的があることで、旅の中の景色や体験を「ただ流し見するもの」で終わらせず、あとから振り返れる材料として見られるようになるのかもしれないですね。

沈下橋から、土地の暮らしを考える

四万十川では、沈下橋も印象的だったそうです。

沈下橋とは、増水時に水面下に沈むことを想定して造られた、欄干のない橋のこと。四万十川流域には、こうした橋が点在しています。

「沈下橋を見て、『なんでここに手すりがないんだろう』という話になりますよね。四万十川にはダムがあまりなくて、洪水が起きやすい。起きないようにするのではなく、洪水が起きることを前提に水没しても流れてきたものが引っかかったりしにくい造りにしているんだね、という話ができたのが面白かったです」

沈下橋
沈下橋を見て「なぜ手すりがないのか」を考える

目の前にある橋をただ風景として見るのではなく、その土地で暮らすための工夫として見る。これも、現地に行ったからこそ気づけることです。

予想していなかった発見も、旅の記憶に

自由研究のテーマに直結するものだけでなく、予定外の発見もありました。たとえば、町の面積の約9割が森林という梼原町(ゆすはらちょう)での建築巡り。梼原町には隈研吾さんが手がけた建築が点在しており、建築に興味のある息子さんも反応していたそうです。

「なんでこんな山あいの町に、隈研吾さんの建築がこんなにたくさんあるんだろう、と子どもと話をしました。しかも、お盆の真っ最中なのに空いていて快適。『なんでこんなに整備されているんだろうね』という話を家族でしました。そういう会話も面白かったです。行ってみないと、気づけない発見ってあるものだなと思いました」

梼原町
風情ある木造建築が立ち並ぶ梼原町(ゆすはらちょう)

自由研究のテーマそのものではなくても、知らない町で見た景色や建物、家族で話したことが、旅の記憶として残っていきます。

帰宅後:旅の記憶がスライドとレポートになった

自由研究を意識した今回の高知旅。実際に自由研究はどんな形になったのでしょうか。

小5の娘さんは、iPadを使ってスライド形式で「高知県の特色」をまとめました。旅先で撮った写真を使いながら、高知県で採れる野菜やカツオなどの食べ物、温暖な気候、四万十川のきれいさなど、高知県全般の特色を整理した作品です。

「昔は模造紙にまとめるイメージでしたが、今はiPadなんですよね。写真をiPadで撮って、その場でスライドに入れられるので、やりやすかったです。娘は旅行の終わりごろには、ほぼ完成していました」

旅で経験したことをスライドに
旅で経験したことをスライドにまとめる

中1の息子さんは、四万十川をテーマにしたレポートをパソコンのWordで作成。現地で撮った写真や、旅の中で見たことをもとにまとめました。

「2人とも宿題が残りがちなタイプなんですが、娘の自由研究は意外とすんなり終わりました。旅先で写真を撮って、その場でまとめられるので、どこでもできちゃうというのは大きかったです。息子は帰ってからも作業はしていましたが、とっかかりはもうできていたのであとはまとめるだけ、という感じでしたね」

完成したものは、単なる調べ学習ではなく、実際に行って、見て、食べて、体験したことが入った「旅行記+地域調べ」。旅先で感じたことを、そのまま自由研究の材料にできるのが、この旅の大きなポイントです。

自由研究を“しんどいもの”にしないために

最後に、旅先で自由研究に取り組んだからこそわかったポイントを、じゃらんニュース編集部ばなちんに聞きました。

「自由研究って、どうしても親のサポートが必要な部分もあり気が重いですよね。だからこそ、自由研究と絡めた旅をするなら親も一緒にそのテーマを楽しめるところに行けるといいと思います」

カヌー
旅で経験したことから「なぜ?」を探してみる

今回の編集部ばなちんの高知旅は、「川」が大きなテーマです。川がきれいだから、仁淀ブルーや四万十川の景色が楽しめる。川をテーマにすれば、キャニオニングやカヌーなどのアクティビティもできる。さらに、うなぎや鮎、水のおいしさなど、食にもつながっていきます。

「自由研究のテーマを最初から完璧に決めなくても、旅先で見たもの、食べたもの、感じたことから『なんで?』を探していけば、地域を調べる入口になります。大事なのは、旅行を宿題のためだけの時間にしないこと。外に出たからこそ見えた子どもの表情や、親子で一緒に話した時間も、旅の大切なアウトプットです」

次の長期休みの親子旅は、「自由研究のタネが見つかるか」という視点で行き先を選んでみるのもあり。旅先をよく見ることで、いつもの旅行とは少し違う発見に出会えるかもしれません。

※この記事は2026年9月2日時点での情報です。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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