入道雲の下に続く大海原に、高山植物が咲く山の上、清涼な空気が満ちた渓谷……、非日常の世界ながら、意外と訪れやすい場所に隠れた名所は日本中あちこちに一人で訪れたい絶景スポットがあります。
そんな場所は、大人のひとり旅にぴったり。今回は絶景を楽しむ一人旅プランを紹介します。
まだ見たことのない絶景を訪ねる旅を、ぜひ叶えてくださいね。
【長野県・大町市~富山県・立山町】乗り物を乗り継いでいく、標高2450mの別天地
ハードな登山をすることなく、3000m級の峰々が連なる北アルプスを観光できる立山黒部アルペンルート。標高差約1975m、全行程37.2kmに次々と現れる、大自然が織り成す多彩な絶景を楽々と満喫する旅へ。

立山黒部アルペンルートへの手引き
■現地までのアクセス
*立山駅まで:富山県中新川郡立山町千寿ヶ原
【電車】電鉄富山駅より富山地方鉄道立山線で1時間5分
【車】北陸道立山ICより35分
無料 計約900台、他
*扇沢まで:長野県大町市平2117
【バス】北陸新幹線長野駅よりアルピコ交通特急バス長野大町線で1時間45分
【車】長野道安曇野ICより1時間
無料 計約230台、他
*マイカー回送サービス
立山駅または扇沢駅までマイカーで訪れた際、アルペンルートを観光している間にマイカーを目的地まで回送。立山駅~扇沢駅の片道で料金は乗用車2万7000円~、出発より5時間後以降に受け取り可能。
0120-182-200(立山トラフィックサービス/要予約)
<運賃・きっぷ>
*通り抜けきっぷ(立山駅→扇沢/扇沢→立山駅 片道)9300円、立山駅または扇沢にて販売
*立山駅~黒部湖 往復きっぷ1万3180円、立山駅にて販売
*扇沢~室堂 往復きっぷ9470円、扇沢にて販売
※「立山黒部アルペンルート WEBきっぷ」の事前購入も可能
※各料金は2021年度の参考値(変更の場合あり)
■春夏の気温・服装
*4月~6月(例年気温0℃~11℃):「雪の大谷」が見られるなど雪が残る時期。着脱しやすい上着、防水性のあるトレッキングシューズが安心。
*7月~8月(例年気温12℃~17℃):高山植物の花も咲き始め本格的なグリーンシーズンに。下界より涼しいが山の日差しは強いので長袖の上着や帽子、サングラスがあると安心。歩きやすい靴が◎。
■泊まるなら
アルペンルート内の室堂・弥陀ヶ原に宿がある他、アクセスの拠点となる長野駅や立山駅周辺も便利。黒部峡谷の自然美が楽しめる宇奈月温泉に泊まり、翌日にアルペンルートに向かうのもおすすめ。
立山黒部アルペンルート全行程
6つの乗り物を乗り継ぐだけで絶景が目の前に!ダム工事の名残を感じるトンネルを走る電気バスをはじめ、各乗り物にも注目したい。


(1)国立公園を走るため、環境に配慮して二酸化炭素を出さない造り。トンネルでは今も破砕帯から水が湧出。

(2)標高差約400m、最大勾配31度の急斜面を走行。自然景観の保護と豪雪被害防止のため、全線トンネルを進む。


(3)駅と駅との間1.7kmに支柱が1本もなく、視界抜群!黒部平のパノラマテラスからの眺めも見事。

(4)立山の主峰直下を貫通するトンネルを進んでいく。トロリーバスが走る路線はいまやここが日本で唯一だそう。

(5)杉の巨木に称名滝、富山平野など、車窓を多彩な景色が彩る。車内では見どころ解説映像の上映も。

(6)かつて黒部ダムの建設資材を運んだケーブルカー。約1.3mを7分ほどで一気に進み、沿線の植生も移り変わる。
076-481-1500(立山黒部総合案内センター)※黒部ダム・関電トンネル電気バスについては、0261-22-0804(くろよん総合予約センター)へ
[営業期間]2022年4月15日~11月30日(予定)
「立山黒部アルペンルート」の詳細はこちら
「立山黒部アルペンルート」のクチコミ・周辺情報はこちら
黒部ダム【富山県・立山町】

<観光放水>
[実施期間]6月26日~10月15日
[放水時間]~7月31日は6時~17時30分、8月1日~9月10日は6時30分~17時、9月11日~は7時~16時30分 ※天候等により放水中止の場合あり

世紀の大工事で誕生したダムは見応えたっぷり。
秘境ゆえの様々な困難を乗り越え、7年の歳月をかけて1963年に完成した水力発電用ダム。観光放水が見られる他、レストハウスでは食事や買い物も楽しめる。黒部ダムナイトツアーなどのイベントも予定。
黒部ダムのグルメ&お土産

えん堤をライス、黒部湖をほうれん草カレー、遊覧船をヒレカツで見立てた名物グルメ。

「くろにょん」のかわいいプリントクッキーをトッピングしたソフトクリーム。

黄色いヘルメット形のパッケージが愛らしくお土産として人気。中身はチョコクランチ。

スコップのミニチュアのようだけど実はスプーン!ダム工事に思いを馳せて使おう。
大観峰【富山県・立山町】


「動く展望台」と称されるロープウェイで向かおう。
ゴンドラから大パノラマと後立山連峰を見渡しながら、標高2316mの絶壁に迫り出す大観峰へ。駅舎屋上「雲上テラス」はアルペンルート随一の展望ポイントとも言われ、テーブル席で寛ぎつつ絶景が楽しめる。
室堂【富山県・立山町】


アルペンルート最高所は観光と登山の拠点。
標高2450mの室堂ターミナルから10 分ほど歩くと神秘的なみくりが池が見られる他、一ノ越や雄山山頂を目指す登山にも出発できる。大自然に包まれた散策路を進むと、特別天然記念物の雷鳥に出会えるかも。
室堂のグルメ&お土産

室堂ターミナル併設「ホテル立山」のレストランでは黒とろろをかけた、富山名産・白海老を満喫。

室堂に湧く「立山玉殿の湧水」で仕込む。レモングラス風味のプレミアムやBLACKなど全3種ある。

アルペンルート一番人気の土産はアーモンドが香ばしい、室堂限定のお菓子。駅売店で販売。
弥陀ヶ原【富山県・立山町】

高山植物や池沼が彩る湿原を気軽にトレッキング。
溶岩台地に広がる湿原はラムサール条約に登録されており、「ガキの田」と呼ばれる小さな池や水たまりが約3000個も点在。
美女平【富山県・立山町】


野鳥の歌声に誘われて巨木が息づく森の中へ。
樹齢1000年を超す立山杉やブナの原生林が生い茂る一帯では、60種以上の野鳥が観察されている。林間に所要時間1時間~2時間半ほどの遊歩道3コースがあるので、愛らしいさえずりを聞きながら森林浴をぜひ。
じゃらん編集部
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